©Animelo Summer Live 2017/MAGES.

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【アニサマ2017】“アニソンの感動”
がここに凝縮! 熱狂の2日目全アクト
超濃密ライブレポート【写真満載】

豪華アーティストが今年も集結した「Animelo Summer Live」。スペシャルゲストとして氷川きよしさんも登場した2日目の模様をロングレポートとタップリの写真でお届けします。

今年も大盛況の内に幕を閉じた「Animelo Summer Live」。今年は、「THE CARD」という副題のもと、さいたまスーパーアリーナにて3日間に渡り、アニソンの祭典が行われました。
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サプライズゲストや人気アーティストによるスペシャルコラボなど、趣向を凝らした「切り札」の数々でも、アニソンファンを熱狂させた今年のアニサマ。
その中日にあたる2日目に、『Chracter JAPAN』編集部が潜入。開演から終演まで熱気が絶えることがなかった当日の模様をロングレポートで振り返ります!
ベテランユニットらしい貫禄のステージで、2日目のトップバッターを務めたangela!場内の期待がパンッパンに膨らむ中、一番最初にステージへと現れたのは……angelaとfripSideの2組! 初日には、まさかのSOS団の再結成というビッグサプライズでアニソンファンをあっと驚かせた今年のアニサマですが、2日目も最初からクライマックスとばかりにいきなりエンジン全開。
『亜人』の主題歌である『僕は僕であって』を、両者のコラボレーションで再現するという贅沢なステージを見せてくれました。
リスナーのテンションを問答無用でブチ上げるatsukoさんと南條愛乃さんのディーヴァふたりの共演によって、2日目も最高のスタートを切ったアニメロサマーライブ。
「改めまして、fripSideです!」「次の曲を聴いてください! 『sister's noise』!」という、このユニットならではのatsukoさんのトボけたMCの後は、『イグジスト』へ。
シンフォニックなサウンドに、atsukoさんのずば抜けた歌唱力が組み合わさる重厚な楽曲に、客席も最高のテンションでリアクションを返します。
ラストの3曲目は、angelaの最新シングルである『全力☆Summer!』。奇妙な擬音を散りばめたリリックや転調を多用した奇抜なコード進行など、angela流の「電波ソング」と呼べるナンバーですが、突き抜けて陽気な音と太鼓による大陸的なビート、そして、夏をテーマにした歌詞は、この時期に……そして、アニサマというイベントにもピッタリで、場内を大いに盛り上げてくれました。
次元を超越したキンプリとアイマスのパフォーマンス
"2次元"と"3次元"の壁を超越!『キンプリ』と『アイマス』2次元と3次元の境界線を軽々と飛び越え、エンターテインメントに溢れたショーを見せてくれたのが、『KING OF PRISM』(キンプリ)です。
チャイムの音と共に、スクリーンに主役のひとりである一条シンが登場し、「アニメロサマーライブにお越しの皆さんに……言いたいことがありまーす!」と宣言すると、すかさず場内からは「な~に~!?」というレスポンスが。
映画『KING OF PRISM by PrettyRhythm』の大ヒットによって認知され、その後の映画館の上映形態にまで影響を与えた「応援上映」をそのままアニサマにも持ち込んだ構成は、まさにこのユニットならでは。
映像と観客席、そして、音楽ライヴがシームレスに繋がったエンターテインメントは、1曲目の『ドラマチックLOVE』から、会場内の空気を「プリズムショー」のそれへと変えていきます。
MCでは、主演声優が自身の演じるキャラクターを交えながら自己紹介。スクリーンに各キャラクターが映る度に、客席のサイリウムもそのイメージカラーに合わせて次々に変化し、目にも鮮やかな光景が広がります。
とことんインタラクティヴな『キンプリ』の作品性は、成る程、アニサマのような"ライヴ"なイベントとの相性も抜群で、個性的なラインナップの中でも特別な存在感を残すことに成功していました。
『キンプリ』の原点である『プリティーリズム・レインボーライブ』の登場人物のひとり、DJ.CooのモデルであるTRFのDJ KOOさんとのスペシャルコラボも、本作らしい心憎い演出でした。
アップテンポなダンスビートとDJ KOOさんのハイスパートなラップ、そして、キンプリメンバーの歌によって再構築されたTRFの『CRAZY GONNA CRAZY』と『EZ DO DANCE』のカヴァーは、次元と時空を超えて、オーディエンスの胸を熱く滾らせたことでしょう。
次元の壁を超えたメディアミックス型のユニットといえば、この日のセミファイナルとしてステージを縦横無尽に駆け巡ったアイドルマスターミリオンスターズのステージも多くの人の心を打ったことかと思います。
それぞれ、アニメやゲームの声優として、または、アニソン歌手としてのキャリアを持つ女性声優が一堂に介し、ひとつのステージを形作る。それだけでも充分に贅沢なのですが、曲のクオリティや各出演者のパフォーマンスがまた素晴らしく、こちらもスペシャルな輝きをステージから放ちました。
2日目にラインナップされた出演者の中でも、最多人数を誇る同ユニットのコーラスによる『Dreaming!』の迫力は圧巻。まるで、"アイドル"としての可愛さや美しさ……そうした表現力がそのまま音とパフォーマンスとして顕在化しているかのようです。
担当キャラクターの持ち歌が矢継ぎ早に放たれるメドレーコーナーでは、曲ごとに趣向を凝らした演出や各声優のキャラクターが楽曲に彩りを加え、視覚的にも楽しめるシアトリカルな空間を生み出し、会場は大熱狂。
中でも、『プラリネ』と『アイル』で愛美さんが見せてくれたエレキギターの生演奏には、グッとくる艶めかしさとカッコ良さが溢れていました!
『キンプリ』と『アイマス』。ヒットコンテンツによる次元の壁を超越した大盛り上がりのステージは、独自の魅力で観る者を惹きつけて止みませんでした。
国民的アニメの主題歌を豪華出演陣が熱唱
国民的人気アニメ『プリキュア』のスペシャルユニット、氷川きよしは『ドラゴンボール』を熱唱!今年のアニサマで注目を集めていたのが、人気テレビシリーズ『プリキュア』から飛び出した「キラキラ☆プリキュアアラモード サマーセッション」の出演。
同ユニットは、シリーズの最新作である『キラキラ☆プリキュアアラモード』の主題歌歌手と出演声優によって結成されたアニサマ限定のスペシャルユニットです。
休憩を挟んでの後半戦一組目となったチーム『キラキラ☆プリキュアアラモード』。先ずは、オープニング主題歌を歌う駒形友梨さんが『SHINE!! キラキラ☆プリキュアアラモード』で登場します。
お菓子の名前が散りばめられたチアフルな歌詞世界と同様に、とても愛らしい姿で客席を大いに盛り上げる駒形さん。
休憩後のトップバッター、しかも、朝アニメの楽曲ということで少し盛り上がりづらい部分もあるのでは……と、イチプリキュアファンとして少し不安を感じていたのですが、そんな心配をしていたことが恥ずかしくなるほど会場の反応も良く、"大きなお友だち"の心も一瞬で掴んでみせる堂々としたパフォーマンスに"プリキュアシンガー"の偉大さを思い知りました。
次に続いたのは、"キュアソード"こと宮本佳那子さん。後期エンディング曲である『シュビドゥビ☆スイーツタイム』で、更に会場を可愛いらしくデコレーションしていきます。曲間の「ホイップジェラートカスタード」の掛け声には、自然発生的にコール&レスポンスが発生し、ライヴの熱量が更に上がります。
そして、『キラキラ☆プリキュアアラモード』の主役である美山加恋さん、福原遥さん、村中知さん、藤田咲さん、森なな子さん、そして水瀬いのりさんが、それぞれが演じるキャラクターの"変身"と"名乗り"を経て、ステージに合流。
それぞれの声と歌の個性が出たスペシャルバージョンの『レッツ・ラ・クッキン☆ショータイム』で、まさに夢たっぷりの一大エンターテイメントショーを見せてくれました。
『プリキュア』と同じく、国民的人気を誇るアニメ作品の主題歌で場内を爆発させたのが、2日目のサプライズゲストだった氷川きよしさんです。
全身真っ赤なコスチュームで舞台に颯爽と現れた氷川さんは、『ドラゴンボール超』の主題歌『限界突破×サバイバー』で、その美声を会場中に轟かせます。
氷川さん、何と言っても歌が上手い! ……いや、演歌界のプリンスとして、若い頃から歌謡界のトップを張っていた氷川さんですから、歌が上手いのは当たり前。如何にも形容力に欠けた感想と思われるかもしれませんが、いざ本人が歌っている姿を目にすると、頭の中には「歌が上手い!」というシンプルかつストレートな感動以外に言葉が浮かばないのです。
拳を効かせた演歌の歌い方とはまた違う、ロックな歌唱法でも、その"ヴォーカリスト"としての表現力とテクニックは些かも揺るぎません。2日目のアニサマのステージに立っていたのは、"演歌歌手"とはまた異なる魅力を放つ超実力派ヴォーカリストとしての氷川きよしさんでした。
突然の大物歌手の登場、そして、目の前で繰り広げられたパフォーマンスに場内は圧倒されつつも、アットホームな雰囲気で演歌界のスターを迎え入れます。対する氷川さんもフランクな語り口で、自身が演歌歌手になった経緯を中心に爆笑トークを展開。『きよしのズンドコ節』をワンフレーズ歌えば、すかさず会場からは「きよし!」のコールが飛び、あっと言う間に観客との間に一体感を生み出します。
自身も多大な思い入れがあるという『ドラゴンボールZ』の『CHA-LA HEAD-CHA-LA』でも、影山ヒロノブさんの原曲をリスペクトしつつ、その素晴らしい声量で見事に歌い切ります。
例えば、「かめはめ波」や「元気玉」といった『ドラゴンボール』劇中の名必殺技がもしも音楽になったら、こんな音になるのではないか……。そんな突拍子もない夢想を抱いてしまう程、エネルギッシュでパワフルな氷川さんの歌の力がアニサマで大爆発した名場面でした。
女性アイドルユニットによる華やかなステージ
目にも華やか&艶やかな女性アイドルユニットの共演!2日目のアニサマに可憐な華と明るい色彩を添えたのが、それぞれに個性的な輝きを持った女性アイドルユニットの存在です。
序盤に登場したLuce Twinkle Wink☆は、このユニットにとって最大の持ち味であるキレのあるダンスと愛らしい歌声で、『go to Romance>>>>>』と新曲『Fight on!』を熱唱。
天誅ガールズ」としてのアニサマ出演経験はあれど、Luce Twinkle Wink☆名義での登場は今年が初となる同ユニットですが、巨大な会場と超満員のオーディエンスに飲まれることなく、素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。
超ポップな楽曲に乗せて展開されるダンスと歌は、まさに全力投球。曲間の上気したMCからも伝わる「一試合完全燃焼」なステージは、"アイドル"としての矜持を見せつけると共に、アニサマに確かな爪痕を残したと思います。
一方で、"声優アイドルユニット"として、そのチャーミングな魅力を最大限に爆発させていたのが、i☆Risとスフィアの2組です。
メンバー全員がイメージカラーの衣装に身を包み、颯爽とステージに現れたi☆Risは、2013年のアニサマ出演時に同じく1曲目に歌った思い出のナンバーである『§Rainbow』を披露。
客席で、それぞれの"推し"のカラーに合わせて光るサイリウムの輝きが美しく、会場内の多幸感が一気に高まります。
その後は、グッと大人びた雰囲気のロックテイストのナンバー『Shining Star』、そして、ユッタリとしたテンポで聴かせる『イチズ』と、選曲のバランスも良く、このユニットの「可愛い」部分と「カッコ良い」部分を存分に見せ付けてくれました。
そして、前半戦のトリを務めたのが、スフィア! ハーモーニーの美しさでシットリと聴かせる『My Only Place』で観客を魅了すると、そこから「アニサマ、行くよ~!」という掛け声と共に、同ユニット屈指のポップナンバー『Super Noisy Nova』へと雪崩れ込む。
ベテランらしい貫禄のあるステージングは流石の一言ですが、一方でどこまでも初々しい佇まいと茶目っ気があるのが、スフィアがファンから愛される理由です。
先程まで、その高い歌唱力で観客を熱狂させていたかと思えば、MCでは、それぞれにキャラの立った、かつ高感度タップリな緩い雰囲気のトークを展開。
「前回のアニサマで、宮野真守さんに"ベテランアイドル"と名付けられまして(笑)」と陽性の自虐(?)ネタが飛び出すと会場は爆笑の渦に。今年行われるツアーを最後に充電期間に入ることを発表しているスフィアですが、メンバーもファンもシンミリした雰囲気はノーサンキューとばかりに、歌で、トークで大いに盛り上がりました。
『MOON SIGNAL』『HIGH POWERED』とアッパーな楽曲を立て続けに繰り出し、最高の形で前半戦を締めくくったスフィア。後半戦でのi☆Risとのサプライズコラボによる『おジャ魔女カーニバル!!』も最高にチャーミングで、アニサマならではの豪華共演となりました。
男性声優のステージでは、特別コラボによる特ソンも
それぞれ個性豊かな音楽性とパフォーマンスで楽しませてくれた男性声優陣!会場中の女性ファンの目線を……いや、女性ファンのみならず、同性である男性ファンをも惹き付けて止まなかったのが豪華男性声優陣によるステージング。そのパフォーマンスは勿論のこと、それぞれに個性豊かな音楽性でも目と耳を大いに楽しませてくれました。
羽多野渉さんは、昨年の大ヒット作である『ユーリ!!! on ICE』のエンディング曲『You Only Live Once』を1曲目に持ってくるという最初からフルスロットルなセットリスト。イントロが流れた瞬間、反射的に女性ファンから黄色い歓声が上がります。
EDMやハウスミュージックを思わせる扇情的で高揚感を多分に含んだ電子音の海の中、バックダンサーを引き連れ、ステージ上を躍動する羽多野さん。スクリーンには、『ユーリ!!! on ICE』の映像が流れ、この作品に対するファンの記憶とシンクロした空間がさいたまスーパーアリーナに構築されていきます。
「スゲー景色だな!」と羽多野さんも興奮気味に、アニサマという"祭り"の高揚を口にしつつ、2曲目の『ハートシグナル』に突入。こちらも四つ打ちをベースにしたキャッチーなテクノ、ダンスチューンで、羽多野さんの陽気なキャラクターが音にも現れていました。
後半の部に登場したベテラン声優の鈴村健一さんは、ダンサンブルなポップナンバー『HIDE-AND-SEEK』で、会場の空気を一瞬にしてまとめ上げます。数万人が一緒になって歌い上げる「ラ~ラ~ラ~ラ~」というコーラスは、とてつもなく心地よく、その一体感はアニサマというビッグイベントならではです。
鈴村さんらしいセンス抜群のおもしろトークを挟んで、自身のオリジナル曲である『SHIPS』へ。曲前のコーラス指導も相まって、ここでも会場内が一つになり、鈴村さんの歌と見事な融合を果たします。
2曲を歌い終えたところで、ここでもサプライズが! 何と、鈴村さんがステージに羽多野さんを招き入れ、ふたりによるスペシャルナンバーの歌唱を宣言します。しかも、「『アニサマ』だっつってんのに……特ソンをやろうと思います!」という予告を挟んで発表された曲目は……何と、『ウルトラマンネクサス』の主題歌『英雄』!
ウルトラシリーズ屈指のロックな名曲を、アニサマで、しかも、鈴村さんと羽多野さんのデュエットで聴くことができるとは……。場内の特ソンファンにとっては、とても感慨深い時間となったのではないでしょうか?
男性ヴォーカリストとしてポップな側面を見せてくれたのが鈴村さんと羽多野さんならば、その特異な声質を活かして独自の世界観を見せてくれたのが蒼井翔太さんです。
蒼井さんは、今回『キミに捧げる鎮魂歌』と『DDD』の2曲を披露。前者は、コミカルな歌詞が特徴のヘヴィメタルナンバーで、子どものようにあどけない声からV系を思わせるようなハイトーンの歌唱法までを使いこなす蒼井さんのヴォーカリストとしての技量をタップリと味わうことができました。そして、後者は、ホビーアニメのオープニングを飾った正統派の熱いアニソンで、その振り幅の広さで観客に熱狂を呼び込みます。
パイロやレーザー光線を多用した演出も素晴らしく、その"ロック"な存在感と中性的な妖艶さも込みで、バックバンドのラウドなサウンドとも強くマッチしていたように思います。
まさに三者三様な音楽性を見せつけてくれた男性声優陣。いずれ劣らぬ熱演は、同性としても大いに心を打たれるものがありました。
声優界の"歌姫"たちも魅せに魅せる
これぞアニサマ! "歌姫"が揃い踏みした女性声優陣の熱演に大興奮!アニソン、声ソン界の"歌姫"な声優陣の共演も、アニサマの大きな見どころであり、楽しみどころのひとつ。2日目は、東山奈央さん、中島愛さん、三森すずこさんのお三方がラインナップされており、オーディエンスを大いに沸かせました。
東山奈央さんは、『月がきれい』より主題歌の『イマココ』と『月がきれい』を披露。アニメの作品性と同様に、瑞々しいステージングと歌でオーディエンスを魅了します。
『月がきれい』では、音数の少ないシンプルな演奏の上に滑らかな声で歌メロを紡ぎ、会場内は一気に厳かなムードに。東山さんの一挙手一投足を噛み締めるように歌姫を見つめる観客の目線が印象的でした。
スモークを使った演出も幻想的な雰囲気作りに一役買っており、"シンガー"東山奈央の世界観がステージの上に見事に作り上げられていたと思います。
続く、中島愛さんは『輪廻のラグランジェ』の主題歌『TRY UNITE!』で、会場の空気をクラブモードへと切り替えます。テクノ、ハウスの要素が色濃いトラックに乗せて会場中に響き渡るまめぐの歌声。その歌の上手さに改めて驚かされます。
ライヴで聴いても高音域が無理なく発声でき、声量も豊か。メロディの拾い方も非常に丁寧で、その美声をラスマス・フェイバー謹製のトラックに乗せて大音量で聴くことができる贅沢さは、筆舌に尽くしがたいものがありました。
"歌手"としての活動休止期間を経て、再び、アニサマのステージに帰ってきた中島さん。その喜びと高揚感を「とっても嬉しいです! 皆さんのおかげです!」と実直な言葉で口にし、会場に詰めかけたファンに感謝の言葉を述べるMCからは、中島さんの人柄を伺うことができました。
そして、曲は中島さんにとって「私の原点」であるという『星間飛行』へ! 「一緒に"キラッ"ってしてくれますか?」という中島さんのリクエストに会場中が大歓声で応えます。
ゼロ年代のアニソンを振り返る上で、最早説明不要な名曲中の名曲に場内の一体感は急上昇。客席から溢れる多幸感と楽しそうに自身のデビュー曲を歌う中島さんの笑顔がとても印象的でした。
三森すずこさんは、正統派のアイドルを思わせる可愛らしい衣装で登場。キュートでポップな雰囲気でステージが華やぎますが、そのパフォーマンスは本格派も本格派です。
『ドキドキトキドキトキメキス・』(※正式表記は・がハート)は、そのアッパーなメロディと三森さんの甘い歌声、そして、腕の動きだけで観る者を魅了する特徴的な振付けで、場内のボルテージを問答無用でヒートアップさせます。ピンクのサイリウムで桃色に染まったアリーナ内に響き渡る「オイッ! オイッ!」という掛け声の熱量たるや!
トライバルなムードの『サキワフハナ』でも、シッカリと聴衆を魅了したみもりん。そのエンターテイナーっぷりは、前半戦だけに留まらず、後半ではサプライズゲストとして登場した茅原実里さんと「Minorin Mimorin」を結成し、『けいおん!』の『Don't say "lazy"』をカヴァーするというビッグプレゼントも。
原曲よりも低音を効かせたヘヴィな音像の中でも際立つ、茅原さんと三森さんの歌声。客席を煽りまくる堂に入ったパフォーマンスも込みで、ここでも大いにアリーナを熱狂させました。
実力派ユニット2組による圧巻のライヴ
実力派アニソンユニットが魅せる! fhanaとfripSideが見せた圧巻のステージ"バンド"らしく、若干の場内転換の時間を挟んでステージに登場したのは……fhana! (正式表記は最初の"a"の上にアクセント) ライヴも最早、終盤だというのに、一切テンションが衰えぬオーディエンスに向けて放ったファーストナンバーの『ムーンリバー』から、ステージの上にfhanaの豊かな音楽世界が繰り広げられます。
towanaさんの声と美しいメロディは、さいたまスーパーアリーナに映えに映え、この曲のドラマティックな曲調が、更なるエネルギーと迫力を持って客席へと届けられます。舞台上の演出も極々シンプルに抑えられており、それが却って、fhanaというバンドの実力と凄みを強調しているかのようです。
最新シングルとなる『Hello!My World!!』でも、そのハイクオリティな音楽性と歌唱力をフルに活かしての直球勝負。エモーショナルなメロディとtowanaさんの歌声が聴く者の心を震わせ、目頭を熱くさせる。
と、ここで一転して、「メイド喫茶で楽器隊の男性メンバー3人が集まり、fhanaは誕生した」というファンにはお馴染みの結成当時のエピソードがtowanaさんと佐藤さんから語られます。
「メイド」というキーワードにピンときた会場からは大きな歓声が……! そう、この流れからラストに披露されたのは、『小林さんちのメイドラゴン』の主題歌『青空のラプソディ』です!
先程までのステージから一転し、舞台の上にはメイドさんが登場。towanaさんもメイド服へと衣装チェンジを行い、ダンサーを率いてのエンターテインメント性に溢れた、かつ華やかなステージングが繰り広げられます。
男性メンバーも加わってのダンスで、華やかかつ陽性のステージが観る者に圧倒的な多幸感を与える中、気が付けば、舞台上にはi☆Risやスフィアの姿も! その高い音楽のクオリティは勿論のこと、最後は、目にも楽しいパフォーマンスでアニサマ終盤の盛り上がりを更に加速してくれました。
そして、2日目のトリを務めたのは、やはりfripSide! 「天誅ガールズ」に"変身"したLuce Twinkle Wink☆のメンバーをバックダンサーに迎えての『black bullet』でいきなり会場内に電子音による爆音の渦を巻き起こすと、2曲目の『The end of escape』では、angelaとのスペシャルコラボが再び実現。
南條さんと並び立つatsukoさん。ふたりのヴォーカリストが揃い踏みしたフォトジェニックな光景は、そのビジュアル面だけでも色気十分。そこに加えて、両者の高い歌唱力が真っ向からぶつかり合うのですから、その迫力は言わずもがなです。
そして、再びfripSideのふたりによる独擅場が訪れます。ライヴで歌うのは、これが2回目だという『clockwork planet』を経て、ラストは、勿論『only my railgun』! fripSideにとって、そして、アニソンファンにとって、まさに"アンセム"である名曲を満場のオーディエンスに向けて撃ち放ちました。
同ユニットが、初めてアニサマの舞台に立った際に歌ったというこの曲。終演のその時まで、この"祭り"の場を盛り上げるべく、ウルトラオレンジの眩い光が観客席を照らし出します。最後の力を振り絞るかのように盛り上がる会場からは大合唱が巻き起こり、トリに相応しい美しさと熱量が焼き付けられたステージングとなりました。
そして、感動のフィナーレへ!
感動のフィナーレ! 来年もまた素晴らしい光景に期待です!fipSideのステージが終わると、この日の出演者が次々にステージに再登場。それぞれに客席への感謝の言葉を語り掛けながら、揃い踏みを果たすと、全員で本公演のイメージソング『Playing The World』を歌い、文字通りの大団円、グランドフィナーレを迎えました。
この日のステージを観ていて強く感じたことは、「アニソンという音楽ジャンルが持つ多様な音楽性の素晴らしさ」と「多種多様な主演者と音楽に対し、分け隔てなく賞賛の声と敬意を送る客席の温かさ」でした。
こうしたビッグイベントですと、どうしても、ファンの音楽的嗜好や出演アーティストに対する熱にもバラつきが出てしまいます。しかしながら、アニサマの会場では、各アーティストに対して、皆が心をひとつにして歓声を送り、サイリウムで会場を輝かせる。
そうした光景は、とても感動的であり、"アニサマ"という音楽イベントのブランド力を、そして、お祭りならではのスペシャル感をより一層高めていたように思います。
きっと来年の夏も、アニサマならではの光景を日本中のファンに届けてくれることでしょう。アニソンファンにとっての熱い夏である「Animelo Summer Live」。一体、次回はどんな素晴らしい景色を私たちに見せてくれるのでしょうか?
【セットリスト】
1.angela×fripSide『僕は僕であって』
2.angela『イグジスト』
3.angela『全力☆Summer!』
4.KING OF PRISM『ドラマチックLOVE』
5.KING OF PRISM feat. DJ KOO『CRAZY GONNA CRAZY』『EZ DO DANCE』(メドレー)
6.Luce Twinkle Wink☆『go to Romance>>>>>』
7.Luce Twinkle Wink☆『Fight on!』
8.i☆Ris『§Rainbow』
9.i☆Ris『Shining Star』
10.i☆Ris『イチズ』
11.YURI!!! on ICE feat. w.hatano『You Only Live Once』
12.羽多野渉『ハートシグナル』
13.東山奈央『イマココ』
14.東山奈央『月がきれい』
15.中島愛『TRY UNITE! -extended version-』
16.中島愛『星間飛行』
17.三森すずこ『ドキドキトキドキトキメキス(ハート)』
18.三森すずこ『サキワフハナ』
19.スフィア『My Only Place』『Super Noisy Nova』(メドレー)
20.スフィア『MOON SIGNAL』
21.スフィア『HIGH POWERED』
22.駒形友梨『SHINE!! キラキラ☆プリキュアアラモード』
23.宮本佳那子『シュビドゥビ☆スイーツタイム』
24.キラキラ☆プリキュアアラモード サマーセッション『レッツ・ラ・クッキン☆ショータイム』
25.鈴村健一『HIDE-AND-SEEK』
26.鈴村健一『SHIPS』
27.鈴村健一×羽多野渉『英雄』
28.Minorin Mimorin (茅原実里×三森すずこ)『Don't say "lazy"』
29.蒼井翔太『キミに捧げる鎮魂歌』
30.蒼井翔太『DDD』
31.fhana『ムーンリバー』
32.fhana『Hello!My World!!』
33.fhana『青空のラプソディ』
34.スフィア×i☆Ris『おジャ魔女カーニバル!!』
35.氷川きよし『限界突破×サバイバー』
36.氷川きよし『CHA-LA HEAD-CHA-LA』
37.アイドルマスター ミリオンスターズ『Dreaming!』
38.アイドルマスター ミリオンスターズ『PRETTY DREAMER』『カーニヴァル・ジャパネスク』『Up!10sion♪Pleeeeeeeeease!』『Eternal Harmony』(メドレー)
39.アイドルマスター ミリオンスターズ『dear...』『プラリネ』『アイル』『Shooting Stars』(メドレー)
40.アイドルマスター ミリオンスターズ『Brand New Theater!』
41.fripSide『black bullet』
42.fripSide×angela『The end of escape』
43.fripSide『clockwork planet』
44.fripSide『only my railgun』
45.アニサマ2017出演アーティスト『Playing The World』

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