sooogood!が初の自主企画開催! メロ
ウな夜を届ける
開演30分前、会場の入り口に到着すると、「GINZAを毎月読んでます!」、「デザイナーが友達なんで、週末は中目黒の展示会に行ってきます」的な、感度の高そうなお客さんたちが列を作っていた。
曲・リックス・内面、すべてが完璧な向井太一
まずトップバッターを飾ったのは、メロウなサウンドを独自の解釈で生み出すシンガーソングライター・向井太一。
ファッションモデルの一面も持つ彼。優れているのはルックスだけでなく、歌声も甘く&色気も帯びている。(ちなみに、終演後は向井と写真を撮るために、たくさんの女性ファンが列を作っていた)
1曲目はyahyelがプロデュースを手掛けたことでも話題の『STAY GOLD』。彼の歌声を聴くとひとたび、自分が今どこにいるのかを忘れてしまうほど不思議な引力がある。例えるなら、まるで海の中を深く潜っているかのような心地よさ。観客が彼の音楽に酔いしれる中、続いて披露したのは2017年のグラミー賞候補になったstarRoとの共作曲『SPEECHLESS』。時折、笑顔を見せて歌う向井に、女子だけでなく男の僕もドキッとしてしまう。
2番手は人気上昇中のバンド・LUCKY TAPES。高橋海、田口恵人、高橋健介にトランペット、サックス、トロンボーン、ドラム、パーカッション、コーラス、バイオリンを加えた10人で登場。
3曲目は高橋と女性コーラス・大比良瑞希の掛け合いが印象的な『贅沢な罠』。高橋曰く、この曲は冷めきった夫婦のことを歌っているのだとか。ボーカルパートももちろん最高だけど、間奏の重厚なギターとベースのユニゾンリフから2拍3連への展開がとにかくエモい。観ているコチラまで力が入って見入ってしまう。
ここでMCに入り、9月6日に新作EP『Virtual Gravity』発売とリリースツアーの決定が発表された。「ライブ行けば良かったな〜」と、指を咥えながらこのライブレポを読んでいる方は、10月9日の岡山公演でLUCKY TAPESと向井太一が共演するので是非!
4曲目は新作EPに収録されている『Gravity』を披露。「Virtual Gravity 見えないものに振り回されて 悔やんだりして」というフレーズから始まる、しっとりとしたバラードナンバー。僕はあまりの素晴らしさに棒立ちになって、ついついメモを取る手を止めてしまった。
最後は指パッチンとゴスペルな歌唱から始まる『シェリー』。ロマンチックという言葉以外に思いつかない、あまりにキレイな高橋の声に僕も含む会場全体が息を飲んで見入っていた。
トリを務めたのはsooogood!。ナット・キング・コールの名曲『Smile』のSEに誘われて、sooogood!がサポートのギター、ドラム、キーボードを引き連れて登場。
1曲目は疾走感のあるエレクトロなナンバー『S.S.L.』でスタート。「僕のミサイルが夜を越えて 星に突き刺さる」の歌詞に合わせてsooogood!が両手を合わせてミサイルを表現しながら、クネクネと独特なリズムで体を揺らしていたのが印象的だった。音楽にノっているというよりも、自分自身のパフォーマンスに陶酔しているように見える。パッと浮かぶのは岡本靖幸だけど、あのタイプのナルシズムとは違う新しいタイプ。
『NOT LOSER』を歌い終えてMCになり「今日はなんだか、2017年で一番素敵な夜にしたいと僕は思ってるんで。みんなにもそう思ってもらえるように最高の音楽を届けに来たんで最後までヨロシク」と、今日のイベントについて意気込みを語ると、R&Bとエレクトロを掛け合わせたような『PLAY WITH ME』へ。
6曲目は配信限定でリリースされたデビューシングルに収録曲『低血圧girl(+horns)』をLUCKY TAPESのサックスチームも加わえて、今日だけのスペシャルなアレンジを披露した。
とにかく向井太一、LUCKY TAPES、sooogood!がそれぞれ最高の夜を魅せてくれたことは間違いない。
Photography_ハヤシサトル
Text_真貝聡
Edit_司馬ゆいか
sooogood!が初の自主企画開催! メロウな夜を届けるはミーティア(MEETIA)で公開された投稿です。
ミーティア
「Music meets City Culture.」を合言葉に、街(シティ)で起こるあんなことやこんなことを切り取るWEBマガジン。シティカルチャーの住人であるミーティア編集部が「そこに音楽があるならば」な目線でオリジナル記事を毎日発信中。さらに「音楽」をテーマに個性豊かな漫画家による作品も連載中。