【VAMPS】『VAMPS LIVE 2010 BEAUTY
AND THE BEAST』2010年12月5日 at
国立代々木競技場第一体育館

撮影:今元秀明/取材:ジャガー

 狂暴さに磨きがかかった2ndアルバム『BEAST』を携えてのツアーファイナルは、代々木第一体育館4デイズ。その中で、場内を取り囲むようにBEAUTY(女性)たちが見守り、アリーナには血気盛んなBEAST(男性)たちがひしめく『BEAUTY AND THE BEAST』へ潜入した。
 K.A.Zのギターが容赦なく牙を剥き、攻撃的な「DEVIL SIDE」が告げられると、場内はたちまち大きく波打ち、絶景が広がった。Ju-ken(Ba)、Arimatsu(Dr)、JIN(Key)のバンドメンバーが超加速で攻めぎ合い、さらなる快楽へいざなうように我鳴るHYDE。直球ロックをかき鳴らしつつ、趣向を凝らしたライティングや映像で視覚からも訴えかけるのもVAMPSの特徴ではないだろうか。サウンドのカッコ良さはもちろんのこと、ひとつのエンターテイメントのショーとしても成立させてしまうのだからさすがとしか言いようがない。
 さらに印象深かったのは、「SAMSARA」「MY FIRST LAST」の流れで空気を一転させ、壮大な音像を創り出していたこと。徐々に灯されていく炎のゆらめきや艶っぽく歌うHYDEに時間の経過を忘れ、その世界観にのめり込んでしまった。
 また「HUNTING」では、HYDEの指示を受けBEASTたちが一同に協力して頭上で手を組み道を作ると、ステージから一直線に伸びたその道をHYDEが歩いた。“何度でも復活してやる”の宣言通り、バランスを崩してもまた立ち上がり、BEAUTYの元へと突き進む姿、そして強靭なバンドサウンドに場内もヒートアップ! 気付けば、妖艶さにほだされたBEASTと超絶サウンドで感情をあらわにしたBEAUTYと性別関係なく、最後には人間の欲望のままにライヴに陶酔していた。

セットリスト

  1. DEVIL SIDE
  2. REDRUM
  3. DOLLY
  4. THE PAST
  5. RUMBLE
  6. RUMBLE PIANO DUET
  7. GET UP
  8. VAMP ADDICTION
  9. IT'S SAD
  10. SAMSARA
  11. MY FIRST LAST
  12. EUPHORIA
  13. HUNTING
  14. ANGEL TRIP
  15. TROUBLE
  16. HIDEAWAY
  17. MIDNIGHT CELEBRATION
  18. KYUKETSU -SATSUGAI VAMPS Ver.-
  19. <ENCORE>
  20. REVOLUTION
  21. MEMORIES
  22. LOVE ADDICT
  23. SEX BLOOD ROCK N' ROLL
VAMPS プロフィール

ヴァンプス:2008年にHYDE(L'Arc〜en〜Ciel)とK.A.Z(Oblivion Dust)により結成されたロックユニット。全国のZeppを中心に連続公演を繰り広げる“籠城型ツアー”をはじめ、毎秋恒例のVAMPS主宰『HALLOWEEN PARTY』など、多彩なスタイルのライヴを展開。13年にレーベルをユニバーサルミュージックに移籍。海外レーベルSpinefarmと契約し、世界で2枚のアルバムをリリース。アジアを含む世界13カ国でのツアーを行ない、海外活動に関してはモトリー・クルーの事務所、10th STREET ENTERTAINMENTと契約。VAMPS オフィシャルHP
VAMPROSE

OKMusic編集部

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