芦田愛菜ちゃんの優しさにエスム感動
:ドラァグクイーン・エスムラルダ連
載143

エスムラルダの「勝手にワイドショー!」

連載第143回 芦田愛菜ちゃんの優しさ
にエスム感動

 この2月、偏差値70を超える名門中学校にダブルで合格した芦田愛菜ちゃん。
それだけでも十分にすごいことだけど……。彼女が尋常じゃないのは、(報道によると)「本格的な受験勉強を始めたのが、小学6年の夏から」という点。しかも、『山田孝之のカンヌ映画祭』(テレビ東京系、金曜深夜0時52分~)をご覧になっている方はわかると思うけど、その夏、愛菜ちゃん、大変だったのよ!

 前にもこのコラムで少しだけ紹介したけど、『山田孝之のカンヌ映画祭』は、山田孝之がいろんな人を巻き込みながら、カンヌ国際映画祭に出品する映画を作ろうとする過程を描いた、ドキュメンタリー風ドラマ。そして、山田くんが「アメリカの実在の猟奇殺人犯をモデルにした主人公を演じてほしい」とオファーした相手が、芦田愛菜ちゃんなの!
 あのドラマ、どこまでがリアルでどこからがフィクションなのかよくわからないけど(「話題性や意外性ばかりを重視し、思いつきで突っ走って現場を混乱させるプロデューサー像」を山田くんが演じている感じ)、いずれにしろ愛菜ちゃん、日本映画大学に連れて行かれたり、「カンヌの申し子」河瀬直美監督に会うために、奈良に連れて行かれたり、かなりの振り回されっぷり。アタシが愛菜ちゃんだったら、「いやいや、今は映画大学とか奈良とかより、夏期講習に行かせて」「カンヌで賞が獲れる映画の作り方を学ぶより、受験勉強させて」と思ったはず。
 ちなみに愛菜ちゃん、「カンヌに下見に行こう」と誘われたときは、さすがに「ラジオ体操の皆勤賞がほしいから」と断っていたわ。夏期講習ではなく、ラジオ体操を理由にするあたり、さすが芦田プロ……。

 でも、もっとも愛菜ちゃんのプロ意識を感じたのは、やはり、「ちゃんと受験に合格してみせた」点。だって、もし合格していなかったら(まあ、その場合は、ここまで大々的に報道されなかったかもしれないけど)、アタシたちきっと、「愛菜ちゃん……。このせいで勉強できなかったのよね……」とか思っちまって、素直に番組を楽しめなかったはずだもの。愛菜ちゃんはおそらく、撮影が終わったあとも、「受験に受かるまでが、私の仕事」と考えていたんだろうな、とアタシは勝手に想像しているわ!

(水曜連載)

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【エスムラルダ:プロフィール】

えすむらるだ…1972年生まれ。94年よりドラァグクイーンとしての活動を開始し、各種イベント、メディア等に出演。2002年、東京都の『ヘブンアーティスト』ライセンスを取得。脚本家・ライターとしても活躍している。著書に「同性パートナーシップ証明、はじまりました。」(ポット出版、共著)
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おすすめ書籍:「同性パートナーシップ証明、はじまりました。渋谷区・世田谷区の成立物語と手続きの方法」エスムラルダ、KIRA著(ポット出版)

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