『長岡 米百俵フェス』【3日目レポ】
松下洸平、竹原ピストル、手越祐也、
ナオト、ASKA、wacciらの熱い共演で
最終日を締めくくる

長岡 米百俵フェス ~花火と食と音楽と~ 2022【3日目】

2022年10月9日(日)東山ファミリーランド
3日に渡っての開催となる『長岡 米百俵フェス ~花火と食と音楽と~ 2022』(通称:米フェス)も本日が最終日。最終日も、多彩なラインアップで観客を楽しませた。
昨日に引き続き、安東弘樹アナウンサーとファーストサマーウイカがMCをつとめた。
安東弘樹、ファーストサマーウイカ

■3日目開幕!
ダルメシア
米フェスの次世代アーティスト発掘オーディションである「COME100オーディション」でグランプリを受賞したダルメシアがオープニング・アクトとして登場。北海道札幌市で活動している彼らにとって初の野外フェス出演で、「藍色」、「黎明」の2曲を披露。力のこもったライブアクトで観客を盛り上げた。

■長岡と言えばはずせない、ひなたが今年も登場
ひなた
長岡出身アーティストとして地元に根ざした活動を続ける、いとこ同士のユニット、ひなた。実は10月10日(月)にアオーレ長岡で結成23周年記念単独ワンマンコンサートがあるにもかかわらず、米フェスに駆けつけてくれた。1曲目は米フェスの観客にはお馴染み、長岡の特徴を歌にした「越後 長岡のうた」。2曲目は横浜を中心に活動するN.U.をゲストボーカルに招き、4人でハモった「希望の光」。3曲目は長岡市出身の西山茉希が登場、「その命」でライブペインティングをコラボパフォーマンス。西山は曲中に大きなデイジーの花の絵を完成させ、感動を増幅させていた。

■ものまね界のプリンス、松浦航大が米フェス参戦
松浦航大
アーティストであり、モノマネタレントとしても活躍中の松浦航大。テレビ東京系で放送されている『THEカラオケ★バトル』では4度優勝と、モノマネ力だけじゃなく歌唱力も折り紙付きだ。「最高の1日にしましょう!」と手を挙げて、披露した「オリジナリティ」の訴えかけてくるような歌声に聞き惚れる。
オリジナル曲の「アホウドリ」を歌うと、お待ちかねのものまねメドレー。Mr.Children、平井堅、スキマスイッチ、L'Arc~en~Ciel、ゴールデンボンバーGReeeeNコブクロとつなげ、ラストに松山千春の「大空と大地の中で」を歌い上げると、客席からは万雷の拍手が送られた。
次いで「カメレオンヒーロー」 を歌い、「wacciの橋口(洋平)さんが提供してくれた曲です」と紹介した「七色」で締めくくった。エンターテイメントの詰め合わせのような、楽しい時間だった。

■フェスで聴きたいアーティスト、石崎ひゅーいが魅せる
石崎ひゅーい
登場するやいなや、「石崎ひゅーいです。『さよならエレジー』」と、シンプルに名前と曲を紹介しただけで、客席が沸く。菅田将暉に提供した楽曲だが、石崎の吸引力のある声は、通路を歩く客ですら思わずノセてしまうほどだ。続く「トラガリ」の声もソウルフルで、パフォーマンスは緩急自在。ステージを見ながら、思わず息を呑んでしまう。
「本間(昭光)さんと島田(昌典)さんの間で歌うのは、金剛力士像の間で歌っているみたいな気分です(笑)」なんて本人は言うが、聴いている側は“石崎ひゅーいの魂が歌っている”とふと思わされる、苛烈な感情を感じた「夜間飛行」。
次の曲は、「人前で言いにくいタイトルなので、ベースの根岸(孝旨)さんに言ってもらっていいですか?」と振る石崎に、「大好きです、『おっぱい』(笑)」と答える根岸。タイトルには驚くが、歌詞を聞き込むと彼にしか歌えない、素敵な曲だ。「花束」、「花瓶の花」では優しく、柔らかく、心に語りかけてくる歌声。一度は生で見てほしい、と勧めたくなるアーティストだ。

■伝説のギタリスト、マーティ・フリードマンが登場
マーティ・フリードマン
日本に移住した伝説のギタリスト、マーティ・フリードマンが米フェスに降臨。「新米パワーで頑張ります!」「へぎそばパワーで頑張ります!」などとメンバー同士で声を掛け合う可愛い円陣から、ポジションに着くと「STIGMATA ADDICTION」でしょっぱなから腹の底に響くヘヴィな音がかき鳴らされる。「DEVIL TAKE TOMORROW」でも歌っているかのような、泣いているかのような、何よりも雄弁なギターの音。
「時間帯が早いのに、みんなテンション高いじゃーん!」と笑わせるマーティ。「せっかくだから、あまりライブでやらない曲をやりたいと思います」と演奏したのは、疾走感のある「PARADISE EXPRESS」。
いきものがかりの「風が吹いている」も、マーティのアレンジでドラマティック・ギターサウンドに早変わり。石川さゆりの「天城越え」に至っては、「演歌がこんな音に!?」と音楽の懐の広さを見せつけてくれた。
タイトルを直訳すると「友達へ」となる「FOR A FRIEND」は、マーティから「大事な友達を考えながら聴いてくれると嬉しいです」とリクエストが。今までとは音色も変わり、優しい時間を過ごすことができた。

■躍進を続ける松下洸平、爽やかなパフォーマンス
松下洸平
スタンディングゾーンに、入場規制がかかった。登場したのは役者としてもアーティストとしても躍進を続けている、松下洸平。観客は喜びのあまりピョンピョン飛び跳ねて、松下を迎える。幅広い世代から支持されている彼だけに、ステージに熱い視線が注がれた。
「FLY&FLOW」「KISS」と続けて聴かせ、彼が織りなす世界観に浸らせる。たまにふと見せる笑顔には、女性ファンが反応していた。
3回目の米フェス出演、「新潟に帰って参りました!」と報告すると歓迎の意図の拍手が彼を包む。本人いわく「キュンキュンするラブソング」という「Only you」は、多数の女性をキュンキュンさせていたに違いない。
11月に発売される1stフルアルバムと、菅生隼人役で出演するドラマ『アトムの童(こ)』を告知すると、「僕のリスタートを助けてくれた、メジャーデビューの曲です」と「つよがり」を熱唱。「ラストのwacciにも顔を出します」と予告して、「STEP!」と今年リリースしたシングル「Way You Are」を届ける。「来年こそみんなで、声を出したいですね!」という松下の言葉に、会場の誰もが力強くうなずいたことだろう。ちなみに舞台から帰ろうとしたところ、行く方向を間違えてMC陣にツッコまれるという天然が最後に炸裂していた(笑)。

竹原ピストルの歌に会場が揺さぶられる
竹原ピストル
ギター一本を持って、竹原ピストルがステージに上がり、歌い出す。それだけで、空気が変わる。竹原ピストルの曲、歌詞、歌声、そして竹原の優しい笑顔と暖かい言葉が、米フェスの野外ステージを染め上げる。
むき出しの感情を飾らない言葉で伝える竹原の曲を「劇薬」と称するアーティストもいるほど、聴く人の胸をまっすぐ貫いてくる。
1曲目「おーい!おーい!!」、2曲目「ギラギラなやつをまだ持ってる」、3曲目「初詣」、4曲目「LIVE IN 和歌山」。竹原自身が照れるほどの大きな拍手、手拍子がやまない。
5曲目「みんな~、やってるか!」の次は、中島みゆきの「ファイト!」をカバー。大切な人への思いを歌詞にしたという「Amazing Grace」、「 よー、そこの若いの」、「ドサ回り数え歌」と続く圧巻のステージ。ラストのナンバーは「狼煙」。《恥ずかしげもなく今だくっきり思い描くサクセスストーリー》歌詞が胸を揺さぶる。今日、寝る前に竹原ピストルの曲を思い出す人は少なくないだろう。

■ソロ・アーティスト、手越祐也の新しい魅力
手越祐也
2021年からソロアーティストとして積極的に活動する手越祐也が、米フェスのステージにやってきた。
アイドルグループの頃から変わらぬ笑顔と王子感は今も健在で、客席を魅了する。
1曲目は昨年末にリリースした「モガケ!」。倒れそうになっても、ひるむことなく前に進もうというメッセージが込められた曲だ。2曲目「Hello!」は手越らしい陽気でポジティブなナンバー。ジャジーなナンバー「Venus Symphony」に続くMCでは、ファンサービスも忘れない。4曲目「シナモン」、5曲目「MAZE WORLD」と観客を手越ワールドに引き込み、6曲目「ウインク」へと続く、ギタリスト、マーティ・フリードマンとのコラボで、アイドル時代とは違うソロアーティストとしての魅力にあふれるステージを見せてくれた。
7曲目「I’ m Coming」、ラストの「OVER YOU」と、最後まで華やかな手越スタイルで会場を魅了した。

■歌声で世界を見せてくれるナオト・インティライミ
ナオト・インティライミ
一度出てきて、拍手で迎えられるも「何か足りなーい!」と帰ってゆくナオト・インティライミ。再登場して満足げに周囲を見渡すと、「長岡、なじらね?(どうだい?)」と方言で問いかける。本日共演の手越祐也とwacciの曲を一節カバーして、「長岡の皆さんに会いたかったよ、という気持ちをこの曲で伝えます」と、「君に逢いたかった」を1フレーズ歌う。さらに有名シングルをつなげたシングルメドレーを展開。 また「合唱曲をカバーしてみたい」と、「あの素晴しい愛をもう一度」をナオト風にアレンジして披露した。
ふと舞台袖を見て、「この人、まだいるじゃん!」と引っ張ってきたのは手越祐也。実は10年来の友人だそう。「友としても好きだし、アーティストとしても好き」という手越に、「告白やめて!」と照れるナオト(笑)。CMソングにもなったシングル「タカラモノ~この声がなくなるまで~」をぶっつけ本番でコラボするも、息はピッタリだ。
手越が舞台袖に戻り、ピアノを弾きながら「いつかきっと」を歌うと、ここからは「日出処のお祭り男」を自称するナオトの真髄を発揮。「The World is ours!」では、コールアンドレスポンスの代わりに手拍子で観客をひとつにする。三・三・七拍子を手始めに、二・二・四拍子や十・十・二拍子など、変則手拍子に挑戦することで、声が出せないかわりの楽しみ方を提供してくれた。
ラストの「カーニバる?」はタオル回し曲で、山の中腹まで埋まった観客がタオルを回す光景は壮観。さらに何度ものジャンプで、みんな汗だく。彼の出番は16時30分、気温は冷え込んできたものの、 ナオト・インティライミという太陽のおかげでみんな暑くなっていた。

ASKAの歌声を、フェスで聞ける喜び
ASKA
ずっと色褪せない、ASKAの歌声。名曲「はじまりはいつも雨」の第一声で、会場の雰囲気はガラリと変わった。彼の歌声は絵筆のように、一塗りでスーッと色が伸びてゆく。その絵筆で景色を描いて、観客に見せる。
実はMCがナオト・インティライミの前に「もうすぐ雨が降るという予報が出ているので、みなさん雨対策を」と注意喚起をしていたのだが、「ASKAを呼べば雨は降らない、と言われているの」とASKA談。実際、彼が歌っている間は降らなかったのだから、すごい。
2021年にリリースしたシングル「笑って歩こうよ」、衝撃的な歌詞に心がかき乱される「百花繚乱」と続く。「歌になりたい」という曲は、歌とともに歩んできたASKAの本音が落とし込まれているかのよう。世界観も壮大で、聴きながら神聖な気持ちになった。
イントロのピアノの一鳴りで拍手が起きた「PRIDE」、さらに「太陽と埃の中で」と続き、観客を熱狂の渦に巻き込む。
ところが、ここがピークではない。「YAH YAH YAH」では、なんと手越祐也、ナオト・インティライミ、松下洸平、橋口洋平が登場。5人でコラボという、とんでもなくゴージャスな状況に。会場の一体感がハンパない。拳を突き上げて熱唱するみんなを牽引するASKAは、やはりレジェンドだ。それぞれとハグを交わし、コラボ相手が退場すると「最後に、一緒に遊ぼ!」と茶目っ気たっぷりのコメントで、流れたイントロは光GENJIに提供した楽曲「パラダイス銀河」。この曲をラストに持ってくるのも、盛り上げ方をわかっているプロならではだと感じた。

■今や米フェスの顔! wacci
wacci
昨日は南こうせつ、今日はASKAとコラボをした橋口洋平。名実ともに米フェスの顔となったwacciが、ついに大トリを務める。リハーサルの段階で、最後に爪痕を残すぜー♪とメロディに乗せて歌う橋口。一旦ステージから降り、再度登場する。
「(ASKAさんのステージは)最高のライブでしたね。みなさん、楽しんでますか? この後に出る気持ち、わかります?(笑)」と冗談まじりに語っていた橋口だが、「ああいう人たちに憧れて、自分たちの音楽を紡いできました。みなさんにいい思い出にしてもらえるようなライブをして、帰ります!」と笑顔で語り、「感情」を歌い出した。陽が完全に落ち、ついに雨が降り始めた。寒さが滲みる体をくるんでくれるような曲だ。
「大丈夫」の前に「歌詞にいっぱい“大丈夫”と出てくるので、ぜひ手で大きな丸を作ってください!」とお願いすると、その言葉のとおり観客が大きな丸を手で作る。
歌詞を全部聞き取ると、1本の映画を観たような気分になる「別の人の彼女になったよ」。今まではこの曲が彼らのレパートリーの中で一番広がったと言われていたが、今年さらに広がった曲が「恋だろ」。ということで松下洸平がステージに登場し、米フェスラストのコラボとなった。
「あと2曲、全力でwacciを届けます!」と、「フレンズ」と「リスタート」で完全燃焼。フェスはある種、非現実だ。そこから現実に戻る、“リスタート”の勇気をもらえた気がした。

■米フェスのフィナーレを飾る花火
米フェス最終日の夜を飾る長岡花火は5プログラム。まず、『米百俵フェスオリジナルミュージックスターマイン 輝き』が打ち上げられた。米フェスの公式テーマソング「輝き」をBGMに、吹き上げる様々なグラデーション花火と子供たちの歌声が合わさる、「笑顔の花火」として作られた。
米フェスでは毎年、テーマ曲「輝き」の合唱校を、長岡市内の小学校から募集しているのだが、昨年、米フェスとしての長岡花火の打ち上げができなかったため、2年越しで昨年の合唱校、新潟大学附属長岡小学校の皆様の合唱に合わせての打ち上げがかなった。
続くプログラムは『オープニング スターマイン THE 長岡花火』とスターマイン『東山に咲く華』。会場である東山映える変色花火をふんだんに使ったプログラムだ。そして、長岡花火の代名詞とも言える『復興祈願花火 フェニックス』。夏とはひと味違うフェニックス花火米フェスバージョンに、会場から歓声が上がった。
ラストは、wacci橋口洋平の書き下ろしオリジナル曲によるミュージックスターマイン『HOPE TO THE FUTURE』の打ち上げで2022年の米フェスは幕を下ろした。

文=篠崎美緒
ステージ写真=須佐写真事務所
花火写真=井上スタジオ

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