3月14日@プラネタリウムホール

3月14日@プラネタリウムホール

ふくろうず、プラネタリウムでのワン
マンライブが大盛況!

ホワイトデーの3月14日にふくろうずが、今月閉館する東京都北区プラネタリウムホールにて2部制のワンマン・ライヴを開催した。
初めてのプラネタリウムでのライブである同公演は、オフィシャルサイトで発表する際に、「いつもの感謝の気持ちをこめて、ふくろうずからホワイトデーのお返しをします。GINGAで会いましょう。」と告知するやいなや、前売の時点で2公演とも完売! 久々のワンマンは満員御礼のなか行われた。

会場となったのは東京・北区王子の北とぴあ内で23年間にわたり星空を映し続けた歴史あるプラネタリウムホール。独特の静けさが漂う館内で、ふくろうずの3人はまず「砂漠の流刑地」を奏で始めた。オリジナルよりテンポを落とし、ふわふわと漂うような幻想的なアレンジで、“砂漠を歩く旅人のように 星を見つめていたい"……と内田万里(Vo&Key)が歌い出す。2コーラス目でふっとライトが落ち、頭上の星空がゆっくりと動き始め、このうえなくロマンチックなムードに包まれる。続く「カシオペア」もまた、この日のためにあつらえたような“星"の歌。安西卓丸(B&Vo)が赤く光るスティックで、ウインドチャイムをシャランと鳴らしてみせる。

「みなさん、ホワイトデーなのにこんなところにいて大丈夫ですか(笑)」という内田のMCのあと、「ふくろうずからささやかなプレゼント」として始まったのが「テレフォンNo.1」。イントロでは3人そろってレトロな形をした電話機をもち、それぞれ勝手に話しだすというユニークな演出で楽しませた。また、「ここに雨を降らせようと思います」という曲紹介で始まった「通り雨」は、ギターのアルペジオを軸にしたミニマムな構成で、水の中をゆらゆら揺れるような心地いいリズムを紡ぎだす。そして、春の気怠い日差しを映しだす「灰になる」、夕陽を思い描く「スフィンクス」へと繋いでいく。夜空と星、雨と虹、そして陽の光。3人は移ろう景色を、音で鮮やかに描きだしていく。

中盤には内田の弾き語りソロ・パートも用意された。1部のステージでは未発表曲「恋わずらいだった」を歌ったが、2部ではヤー・ヤー・ヤーズの「マップス」を披露。ふくろうずのステージでカヴァーを歌うのは初ということで、内田は「けっこうやれるもんだなって思いました」と強気にコメント……と思いきや、「いま調子に乗りました(笑)。“ごめんね"」と言って、さりげなく次の曲「ごめんね」を歌いだす。この小悪魔ぶりが、ニクらしいほどかわいい。

「次は卓丸の“弾丸トーク"コーナーです!」と内田が告げると、今度は安西がひとりステージへ。「なぜ今回のライヴを王子やったかというと、ここが僕の地元だからです。小学校のイベントでもこのプラネタリウムに来ました。今月でなくなってしまうのは寂しいけど、地元でライヴができてうれしい」と語り、ひとしきり地元ネタで盛り上がった(?)ところで、再び内田とギターの石井竜太が登場。ここからビートのきいた曲を一気にたたみかけていった。

終盤は「グッドナイトイズカミング」にディズニーの「エレクトリカル・パレード」を挿入したり、「トゥーファー」と「S・O・S・O・S」をマッシュアップしたりと、大技を連発。安西は腕に装着したカラフルなパッドを操りながら、ヴォコーダーを使って“S・O・S"のサインを送り、石井は髪を振り乱してエレキ・ギターをかき鳴らし、内田は歌いながら会場を練り歩く。そして最後は「ホワイトデーにこんなところにいるみなさんは、だめな人ーーー!!」という雄叫びから、ヤケクソ・ハッピーなムードの「だめな人」を披露し、ライヴは熱気に包まれたまま幕を閉じた。

終演後はリリース前の新曲「GINGA GO」が流れるなか、「大事な告知を忘れてた!!」と再び3人が登場。「近々アルバムを出して、生まれて初めての全国ツアーに出ます」と告げると、会場から歓声が起こった。最近はthe pillowsのトリビュート・アルバム『ROCK AND SYMPATHY -tribute to the pillows-』に「ハイブリッド レインボウ」のカバーで参加し、Koji Nakamura(LAMA)のニュー・アルバム『Masterpeace』の楽曲を内田が手がけるなど(「DAISY」作詞、「TWILIGHT GIRL」作詞・コーラスで参加)、多方面で活躍しているふくろうず。その先に待ちかまえている新作もまた、ますます刺激的なものになりそう。今後もチェックしていこう。

【セットリスト】

1. 砂漠の流刑地
2. カシオペア
3. テレフォン No.1
4. フラッシュバック
5. 通り雨
6. 灰になる
7. スフィンクス
8. サタデーナイト
9. 内田弾き語り *
10. 内田弾き語り **
11. 心震わせて
12. グッドナイトイズカミング
13. トゥーファー&S・O・S・O・S
14. だめな人

* 第1部(夕方の部) 「恋わずらいだった」(未発表曲) 、第2部(夜の部) ヤー・ヤー・ヤーズ「マップス」のカバー
※ふくろうずのライブではカバーソングを演奏したのは初
** 第1部(夕方の部)、第2部(夜の部)共 「ごめんね」

ミニアルバム 『テレフォンNo.1』

発売中
ESCL-4080/2,100円(税込)
<収録曲>
1. GOOD MORNING SONG
2. カシオペア
3. テレフォンNo.1
4. パニック!パニック!パニック!
5. S・O・S・O・S
6. 春の惑星
7. 見つめてほしい
3月14日@プラネタリウムホール
3月14日、今月閉館するプラネタリウムホール
3月14日、今月閉館するプラネタリウムホール
3月14日、今月閉館するプラネタリウムホール
3月14日、今月閉館するプラネタリウムホール
3月14日、今月閉館するプラネタリウムホール
3月14日、今月閉館するプラネタリウムホール
3月14日、今月閉館するプラネタリウムホール
3月14日、今月閉館するプラネタリウムホール
3月14日、今月閉館するプラネタリウムホール
3月14日、今月閉館するプラネタリウムホール
ミニアルバム  『テレフォンNo.1』

アーティスト

OKMusic編集部

全ての音楽情報がここに、ファンから評論家まで、誰もが「アーティスト」、「音楽」がもつ可能性を最大限に発信できる音楽情報メディアです。

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜
  • Editor's Talk Session

ギャラリー

  • 〝美根〟 / 「映画の指輪のつくり方」
  • SUIREN / 『Sui彩の景色』
  • ももすももす / 『きゅうりか、猫か。』
  • Star T Rat RIKI / 「なんでもムキムキ化計画」
  • SUPER★DRAGON / 「Cooking★RAKU」
  • ゆいにしお / 「ゆいにしおのmid-20s的生活」

新着