【BUCK-TICK】『BUCK-TICK TOUR 201
4或いはアナーキー』2014年9月26日
at NHKホール
想像を次々と覆されるライヴ。最新アルバム『或いはアナーキー』を引っ提げた全国ホールツアーの最終日において、BUCK-TICKはそうとしか言えない孤高のパフォーマンスを改めて見せつけた。
アルバム同様に「DADA DISCO -G J T H B K H T D-」でスタートした本編。ビジュアル的に凄まじかったのは、多彩な映像と照明だ。ある種、楽曲に描かれた世界をさまざまにデフォルメしたものだが、よりダークな側面を際立たせた演出が高揚感を増幅させ、4つ打ちを始めとしたダンサブルなビートの連続放射が、ライヴならではの音塊となって響き渡る。
曲順がまったく読めないのも特徴的だった。新作に収められた全曲が配されていたものの、その配列は『或いはアナーキー』のオーダーとは似ても似つかない。制作時に挙げられていたダダイズムとシュルレアリスムなるキーワードが、ここでも顔を覗かせたと解釈していいのだろう。一旦完成を見た構築美を大胆に破壊し、超現実へと再構築。無秩序を提示しながら新たな秩序を自在に組み立てしまうのである。『TABOO』(1989年)から「ICONOCLASM」、『Mona Lisa OVERDRIVE』(2003年)から「LIMBO」をピックアップした点にも頷かされた。
アンコールでは黒色すみれのふたりが3曲で客演。音源でコラボレーションした「VICTIMS OF LOVE with黒色すみれ」に止まらず、ゴシックをコンセプトとした『十三階は月光』(2005年)のマテリアルである「DOLL」と「DIABOLO」も披露された。ここもハイライトだったが、さらに圧倒されたのは本当のエンディングとなった「夢魔-The Nightmare」だ。それまでの享楽的空間など、単なる幻想に過ぎないのだ――そんな愕然とする思いすら植え付ける強烈なアジテーションで締め括ったのである。
10月末から始まるライヴハウス転戦『TOUR 2014 metaform nights ~或いはアナーキー~』では、彼らの生み出す“宇宙サーカス”が、より強靭な求心力を持って叩き付けられることになりそうだ。
アルバム同様に「DADA DISCO -G J T H B K H T D-」でスタートした本編。ビジュアル的に凄まじかったのは、多彩な映像と照明だ。ある種、楽曲に描かれた世界をさまざまにデフォルメしたものだが、よりダークな側面を際立たせた演出が高揚感を増幅させ、4つ打ちを始めとしたダンサブルなビートの連続放射が、ライヴならではの音塊となって響き渡る。
曲順がまったく読めないのも特徴的だった。新作に収められた全曲が配されていたものの、その配列は『或いはアナーキー』のオーダーとは似ても似つかない。制作時に挙げられていたダダイズムとシュルレアリスムなるキーワードが、ここでも顔を覗かせたと解釈していいのだろう。一旦完成を見た構築美を大胆に破壊し、超現実へと再構築。無秩序を提示しながら新たな秩序を自在に組み立てしまうのである。『TABOO』(1989年)から「ICONOCLASM」、『Mona Lisa OVERDRIVE』(2003年)から「LIMBO」をピックアップした点にも頷かされた。
アンコールでは黒色すみれのふたりが3曲で客演。音源でコラボレーションした「VICTIMS OF LOVE with黒色すみれ」に止まらず、ゴシックをコンセプトとした『十三階は月光』(2005年)のマテリアルである「DOLL」と「DIABOLO」も披露された。ここもハイライトだったが、さらに圧倒されたのは本当のエンディングとなった「夢魔-The Nightmare」だ。それまでの享楽的空間など、単なる幻想に過ぎないのだ――そんな愕然とする思いすら植え付ける強烈なアジテーションで締め括ったのである。
10月末から始まるライヴハウス転戦『TOUR 2014 metaform nights ~或いはアナーキー~』では、彼らの生み出す“宇宙サーカス”が、より強靭な求心力を持って叩き付けられることになりそうだ。
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