【BUCK-TICK ライヴレポート】
『魅世物小屋が暮れてから
〜SHOW AFTER DARK〜
in 日本武道館』
2021年12月29日 at 日本武道館
BUCK-TICK恒例の12月29日の武道館公演が“魅世物小屋が暮れてから〜SHOW AFTER DARK〜 in 日本武道館”と題され、2021年も開催された。昨年7月に無観客配信された『魅世物小屋が暮れてから〜SHOW AFTER DARK〜』をベースにした、この日一回限りの公演だ。10月から予定されていたツアーがギターの今井 寿の怪我により中止になっただけに、通常の公演とは違った期待を抱いてオーディエンスは集まっていたのではないだろうか。そんな想いを受け止めるように会場の最寄駅である地下鉄九段下駅から地上に出る通路で、メンバーがひとりずつ写ったポスターで出迎えてくれた。このサプライズから彼らの“魅世物小屋”は始まっていたのだ。
この公演は感染対策で15分の換気タイムを挟んだ2部構成で、配信ライヴでも使われたレトロな見世物小屋をイメージしたアニメーションで始まった第一幕は、BUCK-TICKならではの妖しい非日常へ誘(いざな)った。オープニングナンバー「DIABOLO」から暗黒祝祭感満載の「夢魔 -The Nightmare」、エキゾチックな「楽園」と選りすぐりの曲が続き、シャンソニエのように表情豊かな歌の「Lullaby-III」、ハードエッジなギターが刺さる「絶界」と、櫻井敦司(Vo)は伸びやかな歌声としなやかな身のこなしで曲のイメージを膨らませていった。
さまざまな柄の布をふんだんに使ったゴージャスな衣装に身を包んだ今井はソファに腰掛けたりステッキを手に歩いたりしながら、アグレッシブなプレイでステージを加熱していく。今井が自由に動き回れないのを補うように星野英彦がギターを弾きながら前に進んだり、ベースの樋口 豊が一段高くなった定位置を降りてオーディエンスに近づいたりしていたのも、今井を少しでもサポートしようという気持ちのように思えた。彼らをドラムセットからヤガミ・トールが見守っていた。
換気タイムは可愛らしいピエロが居眠りをするアニメーションでオーディエンスの気持ちを途切らせない。そのピエロが目覚めて始まった第二幕は荘厳な「BABEL」から最新作『ABRACADABRA』の曲を中心に演奏。櫻井の中性的な歌が蠱惑的な「堕天使YOW-ROW Ver.」、今井との歌の掛け合いで怪しさ倍増の「Villain」、櫻井が歌で妖艶に二役を演じる「舞夢マイム」など現在進行形のBUCK-TICKを見せつける。
デビュー曲「JUST ONE MORE KISS Ver.2021」、ファンには人気の高い「ICONOCLASM Ver.2021」など4曲は配信ライヴでのアコースティックセットを敷衍したものだが、多彩なアイディアを盛り込んだアレンジがまったく新しいイメージを曲にもたらした。本編最後を華やかな「Alice in Wonder Underglound」で盛り上げ、アンコールには最新シングルの「恋」「Go-Go B-T TRAIN」を披露。そして、“今日は少し変わったかたちでやらせてもらいました。今年のことは忘れて、来年たくさんコンサートができたらいいなと思います”と櫻井。1年振りのメンバー紹介で今井は“お待たせしました。いろいろやらかしちゃうのは今に始まったことじゃないんで(失笑)、これからもよろしく”、星野と樋口は笑顔で手を振り、ヤガミはドラムソロで声援に応えた。最後に櫻井が再び口を開いた。“今日はたくさん集まっていただきありがとうございました。来年はもっといい年になると信じております。一緒に参りましょう。みなさんにとっていい年でありますように”。
ラストナンバーは「独壇場 Beauty -R.I.P.-」。明るくなった客席とひとつになって5人はフィナーレを飾り、演奏を終え手を振るその姿はいつになくステージを去りがたいように見えた。
2022年は彼らのデビュー35周年。終演後には前述の配信ライヴ映像のリリース、ヤガミ・トール60th Birthday Live、9月からDEBUT 35th ANNIVERSARYプロジェクトの始動、9月23日&24日の横浜アリーナ公演、10月からの全国ツアー、12月29日の日本武道館公演、そして2023年春には待望のニューアルバムのリリースを予定していることが告知された。
この公演は感染対策で15分の換気タイムを挟んだ2部構成で、配信ライヴでも使われたレトロな見世物小屋をイメージしたアニメーションで始まった第一幕は、BUCK-TICKならではの妖しい非日常へ誘(いざな)った。オープニングナンバー「DIABOLO」から暗黒祝祭感満載の「夢魔 -The Nightmare」、エキゾチックな「楽園」と選りすぐりの曲が続き、シャンソニエのように表情豊かな歌の「Lullaby-III」、ハードエッジなギターが刺さる「絶界」と、櫻井敦司(Vo)は伸びやかな歌声としなやかな身のこなしで曲のイメージを膨らませていった。
さまざまな柄の布をふんだんに使ったゴージャスな衣装に身を包んだ今井はソファに腰掛けたりステッキを手に歩いたりしながら、アグレッシブなプレイでステージを加熱していく。今井が自由に動き回れないのを補うように星野英彦がギターを弾きながら前に進んだり、ベースの樋口 豊が一段高くなった定位置を降りてオーディエンスに近づいたりしていたのも、今井を少しでもサポートしようという気持ちのように思えた。彼らをドラムセットからヤガミ・トールが見守っていた。
換気タイムは可愛らしいピエロが居眠りをするアニメーションでオーディエンスの気持ちを途切らせない。そのピエロが目覚めて始まった第二幕は荘厳な「BABEL」から最新作『ABRACADABRA』の曲を中心に演奏。櫻井の中性的な歌が蠱惑的な「堕天使YOW-ROW Ver.」、今井との歌の掛け合いで怪しさ倍増の「Villain」、櫻井が歌で妖艶に二役を演じる「舞夢マイム」など現在進行形のBUCK-TICKを見せつける。
デビュー曲「JUST ONE MORE KISS Ver.2021」、ファンには人気の高い「ICONOCLASM Ver.2021」など4曲は配信ライヴでのアコースティックセットを敷衍したものだが、多彩なアイディアを盛り込んだアレンジがまったく新しいイメージを曲にもたらした。本編最後を華やかな「Alice in Wonder Underglound」で盛り上げ、アンコールには最新シングルの「恋」「Go-Go B-T TRAIN」を披露。そして、“今日は少し変わったかたちでやらせてもらいました。今年のことは忘れて、来年たくさんコンサートができたらいいなと思います”と櫻井。1年振りのメンバー紹介で今井は“お待たせしました。いろいろやらかしちゃうのは今に始まったことじゃないんで(失笑)、これからもよろしく”、星野と樋口は笑顔で手を振り、ヤガミはドラムソロで声援に応えた。最後に櫻井が再び口を開いた。“今日はたくさん集まっていただきありがとうございました。来年はもっといい年になると信じております。一緒に参りましょう。みなさんにとっていい年でありますように”。
ラストナンバーは「独壇場 Beauty -R.I.P.-」。明るくなった客席とひとつになって5人はフィナーレを飾り、演奏を終え手を振るその姿はいつになくステージを去りがたいように見えた。
2022年は彼らのデビュー35周年。終演後には前述の配信ライヴ映像のリリース、ヤガミ・トール60th Birthday Live、9月からDEBUT 35th ANNIVERSARYプロジェクトの始動、9月23日&24日の横浜アリーナ公演、10月からの全国ツアー、12月29日の日本武道館公演、そして2023年春には待望のニューアルバムのリリースを予定していることが告知された。
撮影:田中聖太郎/取材:今井智子
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