【BLUE ENCOUNT】俺らがあなたに思う
気持ちをあなたにも思ってほしい
L→R 辻村勇太(Ba)、高村佳秀(Dr)、田邊駿一(Vo&Gu)、江口雄也(Gu)
「もっと光を」「DAY×DAY」と立て続けにスマッシュヒットを飛ばすBLUE ENCOUNTが、待望の1stフルアルバム『≒』(ニアリーイコール)を完成させた! “ここまで人を想って曲を作ったのは初めて”と語る熱い楽曲たちが、あなたの心を貫きます!!
取材:フジジュン
“これしかないでしょう!”と曲順も満場一致で決まった自信作
待望の1stアルバム『≒』を完成させたBLUE ENCOUNTですが、バンド史上最大の『GRAB THE LIGHT』ツアーでは、ファイナルにZepp DiverCityTokyo公演も成功させましたね。
田邊
初の1,000キャパのツアーを経て、ファイナルは2,000キャパの会場でやらせていただいたのですが、単純に全国の熱がすごくなっていて、驚きを隠せないところがありました。半年前と熱量が明らかに違って、何が変わったんだ!?と思うんですけど。この半年で僕らも熱くなれて、それを支持してくれた人がいて、素晴らしい景色が見れたんじゃないかと感謝しています。ファイナルは尋常じゃない緊張があったんですが、それは結局、ファンと一緒に戦ってなかったというか、引っ張らなきゃ!というカッコ付けが出たからだと思ってます。
ほんとに? 前半戦から江口くんも辻村くんも遠慮なしに飛ばして、勇ましかったけどね。
辻村
あれも半ば、自分らを鼓舞してる感じでした(笑)。
江口
明らかに固いなとなってる中で、どうにかしなきゃいけないっていう意志の表れが“飛ばしすぎる”という結果ですね。
田邊
それで前半飛ばして、みんなもそれに応えてくれて。MCで少し真面目な話をしたら、お客さんが僕の言葉を噛み締めてくれた上で、責任を背負った上で盛り上がってくれたんで、あれは本当に嬉しかったですね。
うん、お客さんとしっかり対話できているのが、すごく美しかったし、観ていてもグッときました。
田邊
で、最後の「もっと光を」で江口の事件があって(笑)。
辻村
ツアーファイナルで一番大事な曲でアクシデントを起こすという。
田邊
今回のツアータイトルですよ!(笑) でも、そこでみんなが愛のあるブーイングをしてたのが、僕の観たかった風景でもあったんで。そこにこそライヴバンドの真骨頂が見えたし、急遽挟み込んだ「D.N.K」もはまってすごく良かったし。結果としては、次のZepp Tokyo 2デイズも観たいと思わせられる、良いライヴになったと思っています。
そして、ライヴではアルバムからの新曲「KICKASS」も披露され、アルバムへの期待もさらに高まりました!
田邊
「KICKASS」は作った時からライヴを意識していたんですが、実はアルバムで一番最後に出来上がった曲なんですよ。普段からライヴ1曲目に歌ってる「JUST AWAKE」に打ち勝つような曲をずっと作りたいと思ってて、期限ギリギリにできたのがこの曲だったんです。アルバム1曲目にも相応しい曲になったし、ライヴでの反応もすごく良かったので、これからかなり重要な曲になっていくだろうなと思ってます。
アルバムの世界観にグッと引き込まれる良い曲です!
田邊
最初、この曲はあえて4つ打ちみたいなダンスチューンにしようと思ってたんです。「JUST AWAKE」というエモともう一回戦ってみないとダメだと思っていて。こういうアップテンポのエモい曲って出尽くしているし、瞬時に耳に残るメロディーと言葉を探すのはすごく難しくて、自分ひとりでは出てこなかったので、メンバーそれぞれに“お前の一番パンチのある言葉を教えろ!”って言って。
江口
そう。ネットや街の看板から、パンチのある英単語を探して、田邊のところにLINEで送ったりしてました(笑)。
田邊
“俺は英単語を勉強中の受験生か!”ってくらい、ものすごい量の単語が送られてくる中(笑)、4人の第一候補に入ってたのが“KICKASS”という単語だったんです。“KICKASS”ってスラングで汚い言葉なんですけど、“すげぇクールでカッコ良いな!”って意味にも使われていて、僕らはそっちの意味で使おうと。そこからポジティブな歌詞も書けました。
そんな経緯があったんですね。すごい攻めてて挑戦的だし、ひとつアルバムを象徴する曲にもなってますよね。
江口
この曲は一番最後の最後まで作り込みましたね。
田邊
ミックスまで終わってから、“これは今までのBLUE ENCOUNTだね”って話になって。まだ、「JUST AWAKE」を超えてないと思ったから、“俺たちがやるエモの限界をやろう!”とあえて機械的にしたりしましたね。ドラムはトリガーをガッツリ入れて、ギターの音色もそれに合わせて。ギリギリまで音を作ってレコーディングした結果、みんなが満足できる曲に仕上がったんです。「HALO EFECT」も想起させるような1曲目「KICKASS」から、生のライヴを想像させる2曲目「LIVER」で驚かせるということがやりたくて。これができたことで全体の流れもはっきり見えたし、曲順も“これしかないでしょう!”って満場一致で決まりました。
江口
他の曲入れるとか、違う選択肢がなかったですね。
うん、アルバムの構成も曲順も、まったく過不足ないです!
田邊
ただ、このかたちになるまでに、僕はものすごい我が侭を言ってて。去年の12月の段階で、10曲入りのアルバムを出しましょうって曲も揃ってたんですけど、7曲並んだところで“クソつまんねぇ!”と思ったんです。このままじゃアルバムを作りたくないと思って、3月にメンバーを呼んで、何かが取り憑いたかのように毒を吐きまくったという(笑)。
江口
“何も楽しくない!”とか言って、ふてくされてね(笑)。
田邊
自分の中で嫌なものが溜まってたみたいで、さんざん愚痴を言ったんですけど、そこでみんなも“何か面白くない”ってことには納得してくれましたね。そこから一度ブチ壊す作業をして、「LIVER」から制作を始めて…「LIVER」もメロディーこそきれいでキャッチーだけど、ブルエン史上最速のドラムが入ってたりするんですよ。エモ以上にエモい曲ができて、クソつまんなかったアルバムがどんどん良くなっていくのを実感しましたね。
辻村
最初は勢いで走り出したけど、みんな真面目だから“本当にこれでいいのか?”と思っていて。今考えると、あそこでもう一度真剣に考えられたのがすごく良かったと思うんです。
田邊
そうだね。バラードに関しても、4年くらい前に作った“メジャー1stアルバムを作る時に入れよう”って温めてた曲があったんですけど、温めすぎてふやけちゃってて、全然良くなかった(笑)。“こりゃダメだ”ってことで、1stEPの時に作った曲を持ってきたのが「EVE」なんです。
高村
僕、この曲が好きすぎて、デモのデモくらいの段階から聴きまくってました。こうしてかたちになったら、バンドでできる限界まで表現できてて、もっとすごい曲になったから、とても満足です。
田邊
今回のテーマは“ロックバンドの挑戦”だからね。…あれ? 言葉にしてみたらありきたりだから、楷書体で書いていただければカッコ良いと思うんですが(笑)。「EVE」も“この曲をやるなら、ストリングスを入れたい!”ってイメージがあったんですけど、江口が持ってきたフレーズを入れたら、俺が想像してたフレーズよりも全然良くて。ストリングスみたいにループさせたり、音的にもオルガンっぽくしたり、ブルエンとしての限界に挑戦した曲になしましたね。さらに「EVE」が良くなったからこそ、このままじゃラストの「もっと光を」に辿り着けないと思って、急遽作ったのが「SMILE」なんです。
アーティスト
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