後編:格闘技に挑戦したタレント5人の
末路

　アンディ・オロゴンの兄、ボビー・オロゴンも格闘家を経験している。当時は最強の素人と呼ばれ、K-1デビュー戦で判定勝ちを収めると人気が爆発。2005年の大晦日に曙と対戦し、まさかの大金星をあげた。
　しかしチェ・ホンマンに負けると、その後はイロモノのボブ・サップにも敗戦。そしてK-1から姿を消した。その後総合格闘技にも挑戦するが、契約問題で揉めてライセンス取り消しの処分をくらってしまう。やはり鮮度は短かった。　女性タレントも格闘家に転身する。
　2012年、一瞬だけ一世を風靡していた“あやまんジャパン”のあやまん監督が格闘技イベント「RISE」に参戦した。しかし、その時すでに本人の人気が落ち目となっていたため、特に話題になることもなかった。格闘技ブームも一段落していた頃で、人気回復の特効薬とはいかなかったようだ。
　もっとも有名な女性格闘家といえば、2000年に総合格闘技に参戦した桜庭あつ子だろう。グラドルとして活動していた彼女も、人気が落ち目になってきた時期に転向。しかし、試合で肘のじん帯を脱臼。格闘家としての活動はどんどん縮小していき、肝心の芸能活動もフェードアウト。2012年に引退してしまった。
　格闘技は結果の世界。たとえ元タレントといえど、その覚悟がなければ挑戦してはいけないようだ。（文・鬼頭みどり）