アッシャー、三年振りの本格ツアー
『The URX Tour』がいよいよ幕開け!
NYでの最新ライヴレポート到着!

  “There Goes My Baby”の後、冒頭のかけ声のシーンへ。アッシャーをMSGで見るのは、これで4回目になる。最初は、2001年のマイケル・ジャクソンの30周年記念特別コンサート。アッシャーはMJと一緒に“You Rock My World”を歌い、誰がキング・オブ・ポップの後継者か世界に宣言した。彼のパフォーマンスは抜きん出ていて、隣にいるマイケルが終始笑みを浮かべていたのをよく覚えている。2004年の『Confessions』後の<The Truth Tour >はダンスの上手さを全面的に押し出しながら、R&Bマナーのコンサートだったし、2010年『Raymond VS Raymond』後の<OMG Tour>は、一分の隙もないコリオグラフを施した緊張感溢れるステージだった。ちなみに、このセットはジャマイカの世界最大のレゲエ・フェス、<Reggae Sumfest>の最終日にそっくり再現、 アメリカのアーティストがセットごと持ち込んだのを見たのは初めてだったので、度肝を抜かれた。クリス・ブラウンが飛び入りして、ダンス・オフになったのは、楽しい思い出だ。アッシャーは会場のサイズより、その時々の表現したい内容にこだわるタイプ。2008年にはあえてホール・クラスで徹底的にセクシーな<One Night Stand : Ladies Only Tour>を敢行、MSGの徒歩圏内にあるハマーステイン・ボウルルームでインティメイトな時間を過ごした。その次に当たるのが、この<The URX Tour>。活動歴21年、36才になったアッシャーは、熱唱を響かせる場面、ダンス・スキルを見せつける場面、斬新なアレンジで聴かせる場面と、緩急をつけたステージを構成する大人になっていた。
 日本のファンとして、今回は嬉しい話題も。女性3人男性5人のダンサーのうち、ふたりが日本人なのだ。本人が相当な踊り手であるアッシャーのバックを務めるのは、ダンサーとして最高の栄誉だろう。ケント・モリはグルーヴィーでダイナミックな動きが得意、金髪のユースケ・ナカイは切れ味抜群の端正なダンスと、それぞれ特徴が違い、見応えがあった。
“U Got It Bad”の後は、客席から女性をステージに上げての“Super Star”と“Bad Girl”。新曲“Good Kisser”のあとに、ドラム・ソロを披露する一幕も。ダンサーを紹介しながら“DJ Got Us Fallin' in Love”と“Yeah! ”で一旦幕引き。アンコールはデイヴィッド・ゲッタとの“Without You”で、爽やかに閉めた。8作目を白紙に戻したと最近のインタヴューで答えたアッシャー。タイミングは見えないが、本人だけでなく、音楽シーン全体がまたしても震撼するような新しい切り口で来ることを予言するコンサートだった。

(文:池城美菜子)
(photo:Jordan Taylor Wright)

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