Creepy Nuts「のびしろ」歌詞の意味を考察!全ての大人たちへの大切なメッセージとは?

Creepy Nuts「のびしろ」歌詞の意味を考察!全ての大人たちへの大切なメッセージとは?

Creepy Nuts「のびしろ」歌詞の意味
を考察!全ての大人たちへの大切なメ
ッセージとは?

30歳を迎える俺ら、まだのびしろしかないわ!

2013年にR-指定とDJ松永の2人で結成されたヒップホップ・ユニット「Creepy Nuts」。
日本最高峰のラッパーが持つラップスキルと言葉選びのセンスが光るリリック、世界1位のDJが生み出すキャッチーなメロディラインと印象的なトラックが合わさる彼らの楽曲は、ヒップホップファンではないリスナーさえも虜にさせる斬新さと心地よさがあります。
そんなCreepy Nutsの存在感をさらに確たるものにしたのが、2021年リリースのアルバム『Case』に収録されている『のびしろ』です。
▲Creepy Nuts」 - 『のびしろ』【OfficialMusicVideo】
2人が30歳を迎える節目の年に制作され、大人になったことに対する様々な感情を開放しストレートに歌い上げるさまが注目され、ロングランヒットを記録しました。
多くの大人たちの心に刺さる歌詞の意味を考察していきましょう。
のびしろ 歌詞 「Creepy Nuts」
https://utaten.com/lyric/mi21081842
冒頭は数多く韻を踏んで展開していくフックから始まります。
子供の頃や20代前半の頃は何事もがむしゃらにやってきたかもしれません。
それでも歳を重ねるにつれて適度な「サボり方」や「甘え方」、うまい「逃げ方」や「言い訳のし方」を学び身に着けていくものです。
それはずるくなったというよりも、考え方が柔軟になってきて上手に生きられるようになったということなのでしょう。
また、大人としての魅力的な振る舞い方ができるようにもなってきます。
続く「脂乗りに乗った 濁った目した だらしない身体」のフレーズは、あまりなりたくない大人の悪い面のようにも思えますよね。
しかし、なりたくなかった大人の姿に近づいていく自分を受け入れることによって、歳を重ねることを肯定的に受け止められる心の広さを手に入れたことが示されているように感じました。
そして視野が広がったからこそ周囲からの「嫌われ方や慕われ方」、自分よりさらに若い世代への「叱り方」、異なる世代の人たちとの「綺麗なぶつかり方」といった面で、大人として覚えていくべきことがまだたくさんあると積極的に考えられるようになったのだと解釈できます。
タイトルでもある「のびしろ」とは、人間的または能力的に成長する余地のことを指す言葉です。
大人になるとそれまで積み重ねてきた経験や技術があるため、もう自分にはのびしろはないと諦めている人は少なくないのではないでしょうか?
確かにできることが限られていく面もありますがまだ知らないことはたくさんあり、大人になったからこそ学べることも1つや2つではないはずです。
「俺らまだのびしろしかないわ」という自分の成長の可能性を固く信じる強気なフレーズを聴くと、自分の人生はこれからだというポジティブな気持ちになれますね。
年齢を重ねて感じる見方の変化
のびしろ 歌詞 「Creepy Nuts」
https://utaten.com/lyric/mi21081842
作詞を担当するR-指定は大阪出身であるため、ラップでは地元の大阪と都会の東京を対立構造にして東京を「悪者扱い」してきました。
また若者の立場から大人を「悪者扱い」するのも当たり前にやってきたことです。
しかし次第にそれらに寄り添えるようになり、自分もその1人になっていることに気づくと、今まで見えていなかった人の本質が見えてきたようです。
“大人”と“子供”、また“男”と“女”といった、人をそれぞれの立場で一括りにして区別する言葉は大抵「三文字」です。
そんな「たったの三文字」の言葉で括れるほど人は単純ではないという点を学んだことも、1つの成長と言えるでしょう。
のびしろ 歌詞 「Creepy Nuts」
https://utaten.com/lyric/mi21081842
大人になってからは日増しに増える問題やストレスの中で何とか前に進んでいるように感じることもあるかもしれません。
それでも経験を重ねることで未熟な自分の使い方が分かってきて、ほどよく力の抜けた自分なりのやり方が見つかるようになります。
一般的に大人の仲間入りとされる20歳を目前にすると、多くの人がこの時が「ついに来たか…」と思うことでしょう。
それはまだ子供のままでいたいという気持ちと、やっと大人になれるという気持ちが入り交じった思いだったはずです。
それと比べて30歳を迎えようとしている今は「もっと清々しい気持ち」でいて、いよいよ本当の大人になるんだと未来への期待すら芽生えていることが伝わってきます。
のびしろ 歌詞 「Creepy Nuts」
https://utaten.com/lyric/mi21081842
カイツリーと東京タワーという東京の象徴の前には、いつしかその街に馴染んでいる自分がいます。
「悪者扱い」していたものと共存し成長していく自分を誇らしく感じているようで、前向きな感情が読み取れるでしょう。
自分の傷や限界を受け止めて前へ
のびしろ 歌詞 「Creepy Nuts」
https://utaten.com/lyric/mi21081842
人は悲しさや苦しさを経験している時よりも、幸せで充実している日々の方が時間が早く過ぎていくように感じるものです。
しかも歳を重ねるにつれて「幸せの体感速度は早くなるばかり」。
それなのに「傷が癒えていく速度は遅くなるばかり」で、幸せよりもつらいことの方が多く思えるということにきっと全ての人が共感するでしょう。
何も知らなかった子供の頃は無条件に周囲に期待していたものの、期待が裏切られることを経験して知った今では「他人に期待をしないのが今の俺の強み」だと主張しています。
他人を簡単に信用できないことは寂しいことではありますが、これも大人になって身に着けられる処世術であり自分自身を守るための心の護身術とも言えますね。
たとえ心の傷を負っても無理をせず進めるところまで諦めずに進んでみようと積極的な態度でいることも示されています。
のびしろ 歌詞 「Creepy Nuts」
https://utaten.com/lyric/mi21081842
歳を重ねて自分の能力や限界への理解が深まるほど、自分ができることに自信を持って胸を張れるようになっていくでしょう。
とはいえ、時には背伸びをして自分の限界を超えようとすることも大人のかっこよさではないでしょうか?
「大人げない」と言われるのは大人だけ。
だから大人として目の前のことに全力で取り組むのは、決して恥ずかしいことではありません。
きっと誰しも年齢の節目に思うことは色々とあるでしょう。
しかし年齢は「小さな枠組み」で「ただの数字」です。
自分の年齢に縛られず腹をくくって前進していくなら、いくつになっても成長できるという見方に励まされます。
のびしろ 歌詞 「Creepy Nuts」
https://utaten.com/lyric/mi21081842
初めてスカイツリーと東京タワーを目の当たりにした時、東京をまだ「悪者扱い」していたにも関わらず、思わず立ち止まってしまうほどの存在感に圧倒されたようです。
その堂々とした立ち姿に、自分の頼りなさを痛感したのでしょう。
本来なら決して縮まることのない差がありますが、それらの電波塔ほどののびしろが自分にはある、いつかもっと胸を張ってそこに立ってやるととても前向きに捉えていることが感じられます。
全ての大人たちに届けたいメッセージソング!
Creepy Nutsの人気曲『のびしろ』はこれから本当の大人になる自分への応援歌であり、無限の可能性を秘めた大人たちへの賛歌です。
大人になって自分のできないことを目の当たりにしてもどかしく感じることがあるかもしれませんが、見方を変えればまだそれだけのびしろがあるということでもあります。
いつも自分に対してポジティブな見方をして自分のペースで進んでいくよう促す歌詞から力をもらってくださいね。

アーティスト

UtaTen

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