宇多田ヒカル「花束を君に」涙が止まらない…亡き母に宛てた歌詞の意味を考察!

宇多田ヒカル「花束を君に」涙が止まらない…亡き母に宛てた歌詞の意味を考察!

宇多田ヒカル「花束を君に」涙が止ま
らない…亡き母に宛てた歌詞の意味を
考察!

愛する人への想いが詰まった復帰作がすごい!

2016年4月15日に宇多田ヒカルの5年ぶりの復帰作としてリリースされた配信限定シングル『花束を君に』は、高畑充希主演のNHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』の主題歌として大きく注目されました。
▲宇多田ヒカル - 『花束を君に』【OfficialMusicVideo】
3姉妹の長女である小橋常子が亡き父に代わって母親や妹を支えるために奮闘する姿を描いた『とと姉ちゃん』。
宇多田ヒカル自身も活動休止中に母・藤圭子を亡くしており、この楽曲は亡き母に向けた手紙だと明言しています。
とはいえ、ピアノとストリングスを主体とした音楽には明るい曲調で、悲しみ以上に大切な人へ向けた温かな愛と思いやりを感じるミディアムバラードとなっています。
多くのリスナーが「涙が止まらない」と絶賛する歌詞の意味を考察していきましょう。
花束を君に 歌詞 「宇多田ヒカル」
https://utaten.com/lyric/sa16040401
この楽曲で登場する「君」は主人公にとって大切な女性。
宇多田ヒカルが亡き母に宛てたように、リスナー一人一人が思う今は亡き大切な人を想像しながら聴くことができるでしょう。
「普段からメイクしない君が薄化粧した朝」のフレーズは、その人に死化粧が施されていると解釈できますね。
「始まりと終わりの狭間」という歌詞は制作当時の状況を物語っています。
母親を弔ってから2年後、宇多田ヒカルは出産し一児の母となりました。
命の終わりと始まりを見届けた時にした「忘れぬ約束」とは何でしょうか?
家族のことや人生のことなど、当人たちだけの大切な想いが交わされた様子が伝わってきます。
花束を君に 歌詞 「宇多田ヒカル」
https://utaten.com/lyric/sa16040401
美しく優しいサビにタイトルの「花束を君に」のフレーズが用いられています。
この花束はおそらく葬式で手向けられる献花でしょう。
主人公は「愛しい人」と語りかけますが、それ以上は言葉が出てこないようです。
きっと何を言っても自分の気持ちを伝え切ることができないと感じているのだと思われます。
だから言葉の代わりに花束を贈るのです。
愛が深いからこそ悲しみも深くなる
花束を君に 歌詞 「宇多田ヒカル」
https://utaten.com/lyric/sa16040401
人は大なり小なり「人知れぬ苦労や淋しみ」を抱えているものです。
しかしそうした日々に耐えながら生きているからこそ、人は愛を知るのだと主人公は考えています。
大切な人を失った今、こんなに悲しい思いをするくらいなら愛なんて知りたくなかったと打ちひしがれている姿が目に浮かびます。
悲しみの深さを示すことによって同時に愛の深さを示した秀逸な歌詞が、宇多田ヒカルのすごいところですね。
花束を君に 歌詞 「宇多田ヒカル」
https://utaten.com/lyric/sa16040401
本当に伝えたい言葉は胸に秘めて、「神様しか知らないまま」にしておこうと思っています。
そして自分の中でさえ処理しきれない気持ちも全て込めて花束を贈ります。
花束を君に 歌詞 「宇多田ヒカル」
https://utaten.com/lyric/sa16040401
その人との間には数え切れない思い出がありました。
主人公が手向ける花束と比べられないほどに、自分もたくさんの想いを受け取っていたということです。
人の命は消えても思い出はいつまでも心に残って遺された人を慰めてくれます。
悲しさはあっても、感謝の気持ちを素直に伝える様子にも温かな愛を感じます。
涙色の花束は愛の証
花束を君に 歌詞 「宇多田ヒカル」
https://utaten.com/lyric/sa16040401
「世界中が雨の日も君の笑顔が僕の太陽だったよ」という一文は、宇多田ヒカル自身が特に気に入っている歌詞だそう。
たとえ世界中が悲しみに包まれている時でさえ、愛する人が笑顔でいてくれるだけで幸せな気持ちになれることを示していると考察できます。
それほどまでにかけがえのない存在だったことが分かりますね。
「今は伝わらなくても真実には変わりないさ」と、もう直接伝えることはできないとしてもその人が大切であることに変わりないことをはっきり伝えています。
とはいえ、本当の「さよならの前に」たった一度でいいから「抱きしめてよ」と願う主人公の切ない想いに胸が締めつけられます。
花束を君に 歌詞 「宇多田ヒカル」
https://utaten.com/lyric/sa16040401
主人公が伝えたいのは感謝と称賛の言葉です。
いかに素晴らしい人だったか、自分にとってどれほど大切な存在だったかを表す言葉が頭の中を占めているのでしょう。
それでもどんなに言葉を尽くしても「君を讃えるには足りない」と分かっています。
だからその想いを行動で示すために花束を贈り続けます。
今は悲しくてたまらないため「涙色の花束」ですが、自身の気持ちの全てを花一本一本に託して余すことなく届けたいという誠実な愛が感じられますね。
「花束を君に」は心を癒す愛の歌
宇多田ヒカルの『花束を君に』は失ってしまった大切な人への深い愛を綴っています。
悲しみを抱えながらも弔いとして感謝や愛しさを伝えたいという気持ちに、きっと多くの人が共感するのではないでしょうか。
愛する人を失って荒れる心をそっと優しく慰めてくれる、聴く度に涙が止まらない名曲です。

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