ONE PIECEの挿入歌「ビンクスの酒」の歌詞を考察!どんな意味が隠されている?

ONE PIECEの挿入歌「ビンクスの酒」の歌詞を考察!どんな意味が隠されている?

ONE PIECEの挿入歌「ビンクスの酒」
の歌詞を考察!どんな意味が隠されて
いる?

海賊たちが歌い継ぐ「ビンクスの酒」

▲Ado-ビンクスの酒【OFFICIAL MUSIC VIDEO】
漫画『ONE PIECE』では、古くから海賊たちの間で親しまれている舟歌として『ビンクスの酒』という曲が登場します。
海賊達に愛される『ビンクスの酒』は、どのような内容の曲なのでしょうか。
この曲の歌詞は「1.港の唄 2.船出の唄 3.海の唄 4.嵐の唄 5.別れの唄 6.行く船の唄」と6つの編に分かれています。
特に海賊らしさ全開の「3.海の唄」を引用してみます。
ビンクスの酒 歌詞 「麦わらの一味(田中真弓,中井和哉,岡村明美,山口勝平,平田広明,大谷育江,山口由里子,矢尾一樹,チョー)」
https://utaten.com/lyric/jb51005215
波に揺られながら船で寝泊りし、海を進んでいく海賊の暮らしが描かれた歌詞で、海賊たちが親しみやすい歌詞となっています。
また『ONE PIECE』ではドクロの旗が信念の象徴として描かれており、非常に重要な意味を持ちます。
「帆に旗に 蹴立てるはドクロ」という歌詞がありますが、「蹴立てる」とは“勢いよく蹴るように進んで、波や土煙を巻き起こす”という意味の言葉です。
帆や旗にドクロを掲げ、波を巻き起こしながら勢いよく進んでいく勇ましい海賊船の姿が想像できる歌詞ですね。
実際に船が海を進むときに波が起こることだけでなく、平穏な世界に争いを生み、世間が騒がしくなるといった意味が含まれていると考えることもできそうです。
ブルックが仲間と唄った鎮魂歌
『ビンクスの酒』は古くから海賊たちの間で親しまれている舟歌として登場しますが、麦わら海賊団の音楽家・ブルックにとっては、特別な意味を持つ曲です。
ブルックは一度死んでも蘇ることができる悪魔の実「ヨミヨミの実」の能力を使い、白骨化した状態で麦わら海賊団に加わりました。
能力を使う前はルンバー海賊団に所属しており、毒による致命傷で仲間達とともに息絶えた過去があります。
致命傷を負った状態で、死期を悟った仲間達と最期に歌ったのが『ビンクスの酒』です。
多くの海賊達にとっては、闘いの後の宴などで酒を酌み交わしながら楽しく歌う曲ですが、ブルックにとっては、かつての仲間と唄った鎮魂歌でもあると言えるでしょう。
ビンクスの酒 歌詞 「麦わらの一味(田中真弓,中井和哉,岡村明美,山口勝平,平田広明,大谷育江,山口由里子,矢尾一樹,チョー)」
https://utaten.com/lyric/jb51005215
「5.別れの唄 」では、「手をふる影に もう会えないよ」という歌詞があり、ルンバー海賊団の仲間が一人、また一人と倒れていく姿を思い浮かべながら聴くと、なんとも言えない悲しい気持ちになります。
とはいえ「何をくよくよ 明日も月夜」という歌詞で締め括られているため、最後には前を向ける歌詞でもあります。
ブルックは悲しい過去を持っていますが、麦わら海賊団では音楽を鳴らして盛り上げ、おもしろいジョークを言って笑わせてくれる陽気なムードメーカーです。
「何をくよくよ」と励ます歌詞は、ブルックの生き様そのものを表現しているとも考察できそうです。
ちなみに『ONE PIECE』では『ビンクスの酒』の作詞者や作曲者は明かされていません。
曲の最初と最後に「ヨホホホ ヨホホホ」という歌詞があり、これはブルックの笑い方と同じですが、その理由も不明です。
ファンの間では『ビンクスの酒』の歌詞につられて、ブルックの笑い方がヨホホホになったという説があるようです。
誰が何のために作った曲なのか気になりますね。
歌詞に隠されたワンピースの伏線
『ビンクスの酒』が誰に向けられた曲なのかを考えるために、最後の編である「6.行く船の唄」の歌詞を考察してみます。
ビンクスの酒 歌詞 「麦わらの一味(田中真弓,中井和哉,岡村明美,山口勝平,平田広明,大谷育江,山口由里子,矢尾一樹,チョー)」
https://utaten.com/lyric/jb51005215
「どうせ誰でも いつかはホネよ」という歌詞は、ブルックを彷彿とさせますね。
ブルックがルンバー海賊団と別れ、麦わら海賊団として第二の海賊人生を歩んだことを踏まえれば、ブルックのための曲だと捉えられそうです。
しかし『ONE PIECE』の物語は“海賊王”ゴールド・ロジャーが公開処刑の場で「おれの財宝か? 欲しけりゃくれてやるぜ・・・ 探してみろ この世の全てをそこに置いてきた」と発言し、人々を海へと駆り立てたことから始まっています。
ロジャー海賊団が解散し“ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)”を遺して大海賊時代を開いたことで、ルフィの冒険が始まったことを踏まえれば「6.行く船の唄」はワンピースを見つけるべき誰かに向けられているのかもしれません。
『ビンクスの酒』は「果てなし あてなし 笑い話」という歌詞で締め括られますが、ロジャーが辿り着いた最後の島名は“Laugh Tale(ラフテル)”です。
直訳すると「笑い話」となるため『ビンクスの酒』の歌詞には、ワンピースに関する伏線が隠されている可能性があります。
ワンピースを目指す海賊たちの気分になって、尾田栄一郎が歌詞に隠した伏線を探してみるのも面白いかもしれません。

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