【GOD&SIZUKU インタビュー】
“見知らぬ世界に”は
NFTの世界であり、
メタバースの空間
今で言うところの
“上級国民”と“下級国民”
そんな『Rich Land Ai NFT』のイメージソングに「アルトマンの世界」が起用されたんですよね。
GOD
そうです。『RichLand Ai NFT』をエンタメに落とし込むには、まずは歌が必要なので、“歌を作ろうよ”と持ちかけて、イメージソングを作ることになったんです。でも、新しく作らなくてもストックはあるし、曲はいっぱいあるから、そこから選んでもらったんですね。そしたらデビューアルバムの中から「アルトマンの世界」が選らばれたんです。
そういう流れなんですね。なぜこの曲がNFTやメタバースのプロジェクトのイメージソングになったのか不思議だったんです。魔法の国の姫と小人の空想物語でありつつ、差別問題に焦点を当てた曲ですもんね。
GOD
だから、僕らも絶対にこの曲は選ばれないと思っていましたよ(笑)。
SIZUKU
でも、《ある日突然 見知らぬ世界に 僕は飛び込んだ》で始まるし、見知らぬ世界に飛び込むっていうところはリンクするのかも!
GOD
ファンタジックな世界っていうのが欲しかったのかな? まぁ、歌詞うんぬんよりもノリというか、メロディーとサウンドが良かったみたいです。“出だしのところが私たちを新しい世界に連れて行ってくれるみたいで”って。
確かにイントロというか、鳥のさえずりと♪ラリホラッタ〜という導入は別世界へと引き込まれる感覚がありました。
GOD
SIZUKUも言ってましたけど、《ある日突然 見知らぬ世界に 僕は飛び込んだ》の“見知らぬ世界に”はNFTの世界であり、メタバースの空間ということなのかなって。曲自体はかなり昔に作ったものなんですけどね。25年くらい前かな?
GODさんが“GOD”と名乗る前からあったそうですね。あと、GODさんのアルバム『GOD WORLD』(2020年5月発表)にも収録されていますし。そもそもどんな曲を作ろうとしたのですか?
GOD
ファンタジックなものを作りたかったんですよ。で、どんなアーティストも地下の世界のことを歌っていないと。“アントマン”というのは“蟻”ですよね。あと、『超人バロム1』の戦闘員も“アントマン”でした(笑)。そのまま“アントマン”じゃあ芸がないと。“アルトマン”ってどういう意味か分かります?
調べたのですが…
GOD
実在しない言葉ですから(笑)。“アルト”はアルトヴォイスの“アルト”なので“低い”という意味なんですよ。階級が低いっていうことなんです。インドで言うところのカースト制度の最下層がアルトマン。上層部が王様や王女で、この曲の登場人物には中間層がなくて、アルトマンはコツコツと働いている…それこそアントマンですよ。蟻が勤勉に働いて、それを王様が吸い取っている。その復讐として、アルトマンが王女に変な薬を飲ませて小さくして、自分たちの世界を連れて行ってしまうという。自分たち世界を王女に知ってほしくて。そんな物語なんです。まぁ、今で言うところの“上級国民”と“下級国民”ですね。
《ハイドロナットの青い夏》というのが分からなかったのですが。“ハイドロナット”をググったらボルトナットにヒットして…。
GOD
あははは。分かりやすく言うと、『ドラゴンクエスト』に出てくる世界樹の葉ってあるじゃないですか。その世界樹の種がアンブロシアで、それを割って中身を出すとハイドロナットが出てくる時があるんですよ。アンブロシアにはないけど、ハイドロナットには四季があるんですね。要するに地球上で四季のある国って日本の他にもいくつかあるので、四季があるのがハイドロナットの世界で、その青い夏っていうことです。
すみません、思考がついていけないです…。SIZUKUさんは理解できているんですか?
SIZUKU
私、“ハイドロナット”は地名だと思っていました(笑)。この曲、最初はGODひとりで歌っていたから単純に“面白い歌詞やな”と思っていて…いろいろ皮肉も入っていたりもしてね。確かに分からない言葉もあるけど、もともとGODの歌詞って分からない言葉がよく出てくるんですよ! だから、もうあまり気にしていなくて(笑)。
GOD
《ハイドロナットの青い夏》のところで声色を変えているじゃないですか。あそこは物語の中でも次元が違うんですよ。
サウンドはサウンドで、もはや組曲ですよね。
GOD
イメージ的にはふたつの世界を描きたかったんですよ。王様と王女の世界とアルトマンの世界を。だから、サウンドも変えているんです。
SIZUKU
GODって基本的に組曲が大好きなんですよ。映画音楽やクラシックが好きなんで。この曲だけじゃなくて、“これ、歌うの?”と思ったことがいっぱいあるし(笑)。それこそ25年くらい前、GODは自分の音楽を“ネオ・サウンド”って呼んでいて、組曲みたいな曲がいっぱい入ったカセットテープを聴かせてもらったことがあったんです。私はクラシックをやっていたから、そこまで抵抗はなかったんですけど、世間一般的な曲とは全然違うから、当時はあまり受け入れてもらえなかったんですよね。でも、今っていろんな曲があるから、やっと時代が追いついたのかなって。
GOD
その当時は僕はゴーストライターをやっていて、仕事で作っていた曲は俳句調なんですよ。五七五なんですね。でも、自分が作るネオ・サウンドは短歌だったんです。五七五七七っていう。だから、組曲みたいになるんですよ。
いわゆるJ-POPはAメロ→Bメロ→サビとあって、それの循環ですけど、「アルトマンの世界」はA→B→C→D…と続いて循環もしないという。
GOD
オーケストラで演奏すると最高だと思うんですけど、そうすると制作費が高いので、ひとりのアレンジャーに頑張ってもらいました(笑)。
アレンジャーさん、大変だったと思います。
GOD
天才的なアレンジャーがいたんですよ。僕がゴーストライターをやっている時に仲良くなったんですけど、ふたりで“世の中にないものを作ろう!”って作ったのがネオ・サウンドだったんです。当時は誰に聴かせても“長い”“世界観が複雑だ”“言いたいことを言いすぎる”“分かりにくい”とか散々だったんですよ。その後、X JAPANとかが出てきたり、平原綾香の「Jupiter」が売れたりして、どんどんそういうものが浸透していって、今ではもう珍しくもないという。早すぎたんでしょうね(笑)。
あと、曲中にナレーションが入りますが、GODさんは仮面ライダー好きだからそれが大きいのかなと。
GOD
完全にそれです! “仮面ライダー本郷 猛は改造人間である。彼を改造したショッカーは〜”みたいなナレーションってヒーローものには欠かせないですからね(笑)。つまり、ストーリーを語ってくれる別の人物が必要だったんですよ。でも、あれの入れどころが難しいんですよ。あと、僕は台詞を覚えれないから彼女に半分あげました(笑)。
「アルトマンの世界」は『Rich Land Ai NFT』のイメージソングなわけですが、これはどこで聴けるんですか?CD化の予定とかは?
GOD
まだ分からないんですよ。僕は盤にするのが好きなのでCD化するかもしれないですけど。イベント会場とかでは流れるだろうし…まぁ、そこはこれからですね。
では、GOD&SIZUKUとしての今後の予定は?
GOD
『GODドクター』の続編と映画版を企画中です。そして、まだ言えませんが誰もが知ってる世界的に有名な方の応援歌をプロデュースするかもしれないです。それはその時が来たらお話ししますね。
取材:土内 昇
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ゴッド・アンド・シズク:長年ゴーストライターとしてアメリカ、日本、韓国、中国のヒット映画やアニメ、ドラマ、ゲーム、音楽など、さまざまなジャンルのコンテンツを提供してきた影のヒットメーカーとして不可能を可能に変える神憑りなプロデューサーのGOD。徳川家公式ユニット『徳川姫殿劇団』の徳川総司令官としても活動する一方で、絵本・歴史小説作家・キャラクター原作・漫画原作・音楽プロデューサー&シンガーソングライターで世界をまたにかける。そして、『徳川姫殿劇団』の座長・徳川静華としても活動し、聴く人の免疫力を上げるシータ波の歌声を持つシンガーのSIZUKU。そんなふたりによる音楽ユニット。2021年5月、待望となる初のアルバム『闇に負けるな光を取り戻せ!』をリリースした。GOD オフィシャルHP
SHIZUKU オフィシャルHP
『GODの都市伝説ちゃんねる』
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