島田歌穂、人気シリーズ第3弾『Musi
cal, Musical, Musical!!Vol.3』稽古
場レポートが到着

島田歌穂『Musical, Musical, Musical!!』が、 この夏東京・名古屋・大阪で開催される。 「ミュージカルの楽しさをいっぱいに詰め込んだ、 これまでにないコンサートを作りたい！」と、2019年にスタート。ミュージカルの名曲を“聴き・学び・参加する”という、従来のコンサートとは全く違うその体験型スタイルが大きな話題を集めた。シリーズ第3弾となる今回は初の地方公演も加わり、よりスケールアップしたステージを贈る。

開幕を間近に控えた7月某日、都内スタジオで行われたリハーサルに潜入。稽古場レポートを届ける。

『Musical, Musical, Musical!!』第3弾のテーマは、 “ミュージカル映画”。 ミュージカル映画草創期から、30年代ミュージカル映画のエポック作、ディズニーアニメから生まれたミュージカル映画、そして近年のヒット作まで。珠玉のナンバーとともにエピソードの数々を紹介し、ミュージカル映画の軌跡と魅力を伝えていく。

この日は振付とステージングのリハーサル。東京の最高気温37度（！）というニュースも飛び込む猛暑下で、終日稽古が行われていた。

まずは島田のソロからスタート。今回披露するナンバーは、『サウンド・オブ・ミュージック』『ラ・ラ・ランド』『メリー・ポピンズ』をはじめ全20曲以上。その一つ一つの所作を確認し、ステージングを身体にたたき込んでいく。マイクを握る姿は堂々たるオーラを放ち、すでに本番の舞台上にいるかのよう。

さらにサポートメンバーが加わると、場は一気に賑やかに。今回参加する4名のサポートメンバーは、島田が教授を務める大阪芸術大学舞台芸術学科の卒業生たち。島田自ら出演をオファーし、なかにはこれが初舞台というフレッシュな新人も。リハーサル中は島田が“教え子”たちに歌唱指導をする場面も度々あり、また彼らも師の一言でみるみる進化を遂げていく島田の言葉は常に的確で愛情に満ち、良き“教師”の一面が垣間見られた瞬間だった。

歌はもちろん“ミュージカル映画といえばタップ！”と、今回はタップシーンを随所に導入振付＆キャストの本間憲一とともに、タップシーンを繰り返しさらっては、 精度に磨きをかけていく。 『ビリー・エリオット』『ダウンタウン・フォーリーズ』をはじめ自身出演のミュージカルでもタップは披露しているものの、 そのスキルの高さに改めて驚き。 歌にトークも加わり相当ハードなシーンと想像するが、 決して笑顔を絶やさない、 徹底したプロ意識に脱帽。

この日最も重点的にリハーサルを重ねていたのが、 観客参加で楽しむ体験コーナー。 本公演の目玉の一つで、 第1弾では合唱、 第2弾では足踏み、 そして第3弾の今回は……。サポートメンバーらの手本を見つつ挑戦してはみるものの、 リズム感が試されこれがなかなか難しい。 今年のお題は当日発表。 観客が奏でるリズムに島田のアカペラが加わり、 ステージとの一体感が味わえるはず。 ぜひ会場で体験を！

また当日はスペシャルゲストとして、 東京公演には今注目のミュージカルスター・海宝直人が、 名古屋・大阪公演には元宝塚歌劇団トップスターの朝夏まなとが登場。 島田とのデュエットのほか、 トークコーナーでは馴れそめや知られざるエピソードも語られる模様で、 こちらも楽しみにしたい。

リハーサルを終えた島田に、 ステージへの意気込みとメッセージを聞いた。

「「Musical, Musical, Musical!!」第3弾となる今回もナンバーをぎゅっと詰め込み、 さらにタップも加え盛りだくさんの内容になっています。
ミュージカル映画が誕生した当初から新たな時代まで、 選りすぐりのナンバーを集めました。 ミュージカル映画は素晴らしいナンバーが多く絞るのが大変でしたが、 作品同士の関係性や歴史などさまざまなエピソードをご紹介し、 みなさんに“そうだったんだ！”と学びの楽しさを感じていただけるようなステージになればと考えています。 またナンバーの中には私自身が携わってきた作品も多く、 歌と同時に自分自身の作品への想いもお伝えしていけたらと思っています。
本番まであとわずかとなりました。 毎日みんなで大汗をかきつつ、 絶対いいものになると信じ、 リハーサルを重ねています。 一人でも多くの方にこのステージをお届けできたらと願っています。 そして一人でも多くの方にミュージカルを好きになっていただけたらとてもうれしく思います！」

東京公演は2022年7月8日（金）Bunkamuraオーチャードホールにて上演。 続いて名古屋公演を7月16日（土）日本特殊陶業市民会館フォレストホールにて、 大阪公演を7月31日（日）NHK大阪ホールにて上演を行う。

（取材・文／小野寺悦子）