BAK「天才になってみたい人生でした」リアルな歌詞の意味に共感の嵐

BAK「天才になってみたい人生でした」リアルな歌詞の意味に共感の嵐

BAK「天才になってみたい人生でした
」リアルな歌詞の意味に共感の嵐

YouTube・優里チャンネルで話題『天才になってみたい人生でした』歌詞の意味を考察

▲BAK(優里チャンネル)-天才になってみたい人生でした【OFFICIAL MUSIC VIDEO】
『天才になってみたい人生でした』は、2022年3月24日に配信リリースされたBAKの楽曲です。
優里は元ロックバンドのボーカルでしたが、現在はシンガーソングライターでありYouTuber。
『天才になってみたい人生でした』は、自身のYouTubeチャンネル「優里ちゃんねる」内で、『タイムマシン』(作詞作曲、優里)、『天才になってみたい人生でした』(作詞作曲、CHIMERAZ)の2曲を、作詞家名を伏せた状態で配信し、再生回数を競うという企画で使用された曲です。
同じアーティストで作詞者の異なる2曲を競い合わせるというのは、作家にしてみれば自分たちの力試しのようなものでしょう。
まるで心の声をそのままタイトルにしたような印象的な曲名。
BAKの切なく透明感のある歌声によって、言葉だけでは表現しきれない、複雑で厄介な人の心を見事に表現しています。
それでは『天才になってみたい人生でした』の歌詞に込められた意味を考察していきましょう。
CHIMERAZが描く等身大の感情
天才になってみたい人生でした 歌詞 「BAK」
https://utaten.com/lyric/tt22030999
『天才になってみたい人生でした』の歌詞には、誰もが一度は感じたことのある感情が詰め込まれています。
学生時代、クラスメイトや友達との会話に何度も登場したテストの話。
Aメロ部分では、今を生きる人たちが、人生のどこかで見た風景や感じたことのある感情が歌われています。
「勉強してないよ」という人に限って高得点を取るということは、よくある光景だったのではないでしょうか。
実は隠れて勉強していることもあるでしょうが、世の中には本当に頭のいい人が存在します。
一夜漬けでテストに挑む平凡な自分とは比べものにならないくらい、眩しい存在。
本当は自分の努力が足りないだけなのに、ついひがんでしまうこともあるでしょう。
学校から帰ってきて、勉強に疲れて、軽い気持ちでベッドに倒れ込んだ先にあった漫画。
その誘惑に抗えず後悔した人は少なくないはず。
とてもリアリティがある分、グサグサと心に突き刺さってくる歌詞です。
天才になってみたい人生でした 歌詞 「BAK」
https://utaten.com/lyric/tt22030999
TikTokというワードが今の時代を反映しています。
ふとした瞬間に気付いてしまう、自分以外の女の存在。
天才になってみたい人生でした 歌詞 「BAK」
https://utaten.com/lyric/tt22030999
相手が可愛ければ可愛いほど、相手に嫉妬し、深みにハマっていくのでしょう。
勉強しなくても勉強できる人の次は、何もしていなくても素敵な女性。
体型維持に奮闘せずとも、食欲と戦わずとも、楽して美しさを身につけている人は存在します。
生まれ持ったもの。
裏側に何があろうとも、少なくとも見た目上「何もしていない」相手に負けている「私」。
勝てているところなんて、性格の可愛げのなさくらいなもの。
そんな自分の醜さに気付いて、さらに惨めになる痛々しさがリアルです。
天才になってみたい人生でした 歌詞 「BAK」
https://utaten.com/lyric/tt22030999
サビに何度も登場する「うわあああああ」という絶叫が、余裕を失った心の叫びを代弁しています。
自分の可愛げのなさを突きつけられ、その差は歴然なのに「勝とう」としてしまう。
叶わない相手でも、彼のことが好きだからこそ気を惹きたいし、どこかのあの子よりも可愛くなりたいと願うのは自然なことです。
「美人になってみたい人生でした」という歌詞が、切ない女心を見事に表現していますね。
きっと「私」が感じた敗北感は、言葉より何倍も重たいのでしょう。
現実逃避の先にある不安
天才になってみたい人生でした 歌詞 「BAK」
https://utaten.com/lyric/tt22030999
期限の迫った仕事を前に、将来への不安に思いを馳せてしまうのは、漫画を読みふけって一夜漬けをした一番の歌詞と重なります。
今片付けるべきことや向き合うべきことから目を背けてしまうのは、人の弱さなのかもしれません。
本当は仕事の資料を作ることが第一優先なのに、漠然とした未来への不満に蝕まれ、いたずらに時間を過ごしてしまう。
将来の不安など、今考えてもしかたないこと。
しかし、考える意味がなくとも頭に浮かんで離れないものでもあります。
誰もが、なりたい理想の人生を思い描いて前へ進んでいきたいもの。
しかし実際に、自分の選んだ道に迷いのない人は、そう多くはないはずです。
浮かんでは消える「本当にやりたいことって何だっけ」という疑問は、思考を鈍らせ、長い人生の行く末に暗い影を落とします。
自分で選んだはずなのに、道に迷い、立ち止まる。
現実から逃避行した先にあるものは決して明るい夢ではなく、迷いや羨望、敗北感など、負の感情ばかりです。
明日の準備もまともに終わらないほど切羽詰まっているからこそ、ああでもないこうでもないとマイナス思考に囚われてしまうのかもしれません。
「天才」に憧れる「平凡」な人間の叫び
天才になってみたい人生でした 歌詞 「BAK」
https://utaten.com/lyric/tt22030999
普通がいけないとはいわれなくても、人と違うこと、人より優れていることが何かと褒めそやされるのも現実です。
実際には、ただ変わっているだけではダメなのですが、成功者は皆、人とは違う何かを持っているからこそ、「普通」や「平凡」が悪いことのように感じてしまう人もいるかもしれません。
「平凡普通で何が悪いんだよ」というのは、世間への叫びでもあり、自分自身への言い訳にも聞こえます。
勉強できるあの子やTikTokの可愛いあの子に憧れるように「私」自身もきっと、非凡な才能に憧れています。
でも届かないから「普通で何が悪いんだ」と吐き出すしかないのです。
自分を愛してあげられるのは自分自身しかいないことを理解しつつも、自分を好きになれない。
その息苦しさは、現代を生きる人の誰もが抱えていることではないでしょうか。
TikTokにかかわらず、SNSが発達し、簡単に人の世界をのぞけるようになったからこそ感じる孤独や焦り。
ある意味「私」が抱える不安は、現代病ともいえるのかもしれません。
天才になってみたい人生でした 歌詞 「BAK」
https://utaten.com/lyric/tt22030999
天才は天才できっと、人知れず悩みを抱えているのでしょう。
それでも、凡人からすれば憧れの存在であり、「天才になってみたい人生でした」という歌詞にはリアリティがあります。
日々葛藤し、挫折し、人を羨んだり嫉妬したり、自分に絶望したりしながら生きている時、ふと心に浮かぶこと。
この楽曲にちりばめられた一つ一つのフレーズには、人々のリアルな感情が詰まっているように感じます。
最後に、YouTubeにて公開中の『天才になってみたい人生でした』MVをご紹介します。
今の十代、二十代に響きそうなポップな歌詞の印象とは裏腹に、日々を生きていると誰もがぶつかる壁や、抗いようのない負の感情を丁寧に拾い上げています。
たまには『天才になってみたい人生でした』の赤裸々な歌詞を聴いて、心の声を解放してみるのもいいかもしれません。

アーティスト

UtaTen

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