「攻殻機動隊ARISE border:3 G
host Tears」ホセ役 鈴木達央インタ
ビュー(前編)

 
――鈴木達央さんは攻殻機動隊のファンとも伺っていますが、見始めたきっかけは何だったのでしょう?
地元の小さなレンタル屋さんの新作コーナーを探していた時に面白そうなものをジャケットで選んでよく借りていたのですがその中の一つが攻殻機動隊でした。
子どもだったので内容は難しかったんですが、電脳世界というのが今まで発想したことのない未知のものだったので、惹きこまれてしまい何回も繰り返し観ていました。
 
その後、この業界入った時に新シリーズをやっていると聞いて、改めて攻殻機動隊を観たところ案の定ハマってしまいました。
 
笑い男編(『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』。TVシリーズ 第1期)が大好きで、もちろん2nd GIG(『攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG』。TVシリーズ 第2期)やSolid State Society(『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society』。劇場長編)も好きですね。
 
――どんなところが好きなのでしょうか?
攻殻機動隊の独特な世界観が好きです。
押井監督の「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」で素子が作られていくシーンがアートの様で美しく印象的で、普通にかっこいいと思いました。
 
それから、タチコマも好きですね。
一見和気あいあいとしていますが、個としての区別がなく、死に対して不安を感じないために「スクラップ行きだって」とか普通だったら怖い話をすごくライトに話すところがシュールですよね。そういうシニカルなところが散りばめられているところが好きですね。
 
――ありがとうございます。それでは今回のborder:3についても聞いていきたいのですが、ホセ役に決まった時の感想は?
決定の連絡をもらった時はぽかんとしてしまいました。
ホセ役を演じられることは嬉しいし、光栄なのだけれど、自分が今までファンとして見ていた物語の世界の中に入っていくことがあまりに現実感がなさすぎて「本当にやるの?」とあっけにとられてしまいました。
 
だから嬉しいという感情は無かったですね。
まさに、目前に電脳世界の光景が広がったのだけど、広大すぎてあっけに取られているような感覚でした。
 
――ホセを演じるにあたり、役作りは大変でしたか?
役作りをするときには、1~2回台本を読んだ上で映像をチェックして、もう1回台本に立ち返って練っていくのですが、その時にホセのセリフが全ての言葉に意味を持っているものが多いので、まったく芝居が見えなくなってしまったんですね。
 
そこで、役作りのために台本と格闘しないとダメだと思い、数日間台本をずっと持ち歩いて読んでいました。そして、可能な限り仕事をずらしてもらって台本を読む時間を作りました。そのぐらいちゃんと向き合わないとできない役でした。
 
考えれば考える程どんどん真実味がなく、嘘臭くなってしまう。
そう思った時にどんどん迷っていってしまいました。
 
攻殻機動隊の世界では脳みそ自体を電脳化していたり、生身でもちょっとだけ義体が入っていたり、機械と共存している世界が舞台になっています。素子たちはエピソードがあるので、年齢的なものは見えてくるのですが、今回演じるホセは年齢も知らされてないから話している内容から年齢をイメージしていこうと思いました。
 
でも、「老人であろうと青春を謳歌できる」とか「カルディス人ゲリラたちを解放して欲しい」とか言っているところを見ると実際に何歳なのかわからないんですよ。一方で見た目や行動は素子より少し歳上か同じぐらいに見えるし、素子と同じ目線で話しているところもあるのですが、でも彼はそうじゃないこともあるんだよって自分で示したりもする。
 
ホセの言動は、ピュアさと達観したドライさが混在してるんです。
だから、どちらが彼の本質なのかを決めようとすることで逆によくわからなくなってしまったんです。
 
 


(c) 士郎正宗・Production I.G/講談社・「攻殻機動隊ARISE」製作委員会』

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