リレーインタビュー第2弾は五エ門役の浪川大輔

リレーインタビュー第2弾は五エ門役の浪川大輔

【「ルパン三世 PART6」リレーインタ
ビュー】浪川大輔、10年積み重ねた意
味 小林清志から“もらった言葉”と

リレーインタビュー第2弾は五エ門役の浪川大輔原作:モンキー・パンチ (c)TMS・NTV 「ルパン三世」50周年記念作となるテレビシリーズ「ルパン三世 PART6」が10月9日からスタートすることをうけて、アニメハックと映画.com(https://eiga.com/)でキャスト5人のリレーインタビューを実施! 第1弾の栗田貫一に続いて登場するのは、石川五ェ門役の浪川大輔。2011年のキャスト交代から10年が経ったが、作品やキャラクターとどのように向き合ってきたのか。そして新キャストの大塚明夫が加わった新体制のアフレコで感じたこと、前キャストの小林清志から“もらった言葉”も教えてくれた。(取材・文/編集部)
■リレーインタビュー第1弾:栗田貫一はこちら
■リレーインタビュー第3弾:沢城みゆきはこちら
■リレーインタビュー第4弾:山寺宏一はこちら
■リレーインタビュー第5弾:大塚明夫はこちら
原作:モンキー・パンチ (c)TMS・NTV「10年という月日はすごい」
感じた変化やターニングポイント
 五ェ門、不二子、銭形のキャスト3人が交代となったのが2011年――「10年経っても、前キャストを追ってる自分がいると感じることはあります」と明かす浪川。それでも10年の間に変化はあり、「毎回、新しい『ルパン三世』に挑戦して、それが10年積み重なって『自分はこうやってみよう』『今までの五ェ門にプラスして、こういう面も出してみよう』と表現できるようになってきました。10年という月日はすごいなと思います」。
原作:モンキー・パンチ (c)TMS・NTV 10年のなかでターニングポイントになった作品のひとつが、17年公開の「LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門」。「あの作品は、今の五ェ門になる前の話だったので、大塚周夫さん、井上真樹夫さんの“五ェ門のデータ”がない状態で演じなくてはいけませんでした。そこに頼っていた部分があったのに、データがないということは、自分のなかから五ェ門を絞り出さなくてはいけない。苦しくもありましたが、あの作品をやったことで何かを得られたんじゃないかと感じています」と語っている。
2017年公開「LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門」原作:モンキー・パンチ (c)TMSテレビシリーズで出会える「自分が知らない五ェ門」
「PART6」の五ェ門はどうなる?
 作品ごとに舞台や設定が異なるテレビシリーズの存在も、演じるうえで大きな刺激になり、「自分が知らない五ェ門がいることがあるので、自分のなかに“五ェ門の新しいデータ”が集まってくるような感覚があります。そういった意味でテレビシリーズは大きい」と説明する。今作「PART6」は、ロンドンを舞台に、2つのキーワードでストーリーが展開される。1クール目のテーマ「ミステリー」については「五ェ門が得意じゃなさそうな分野がきちゃった(笑)」とこぼしながらも、「今回はシャーロック・ホームズが出てくるので、そういったなかで『五ェ門がどういう存在感を出せるのか』というところは見せどころになってくると思います」とアピールしている。
原作:モンキー・パンチ (c)TMS・NTV スタッフは豪華な顔ぶれがそろい、推理小説家でアニメ・特撮の脚本も手がける大倉崇裕がシリーズ構成を務め、ゲスト脚本家として参加した作家の辻真先、芦辺拓、樋口明雄、湊かなえ、映画監督の押井守がオムニバスエピソードを執筆した。
 「オムニバスエピソードは、いい意味でぶっ飛んでいます。ゲスト脚本家の方々の世界観が存分に発揮され、『ルパン三世』の世界と混ざることでなんともいえない味になっています。キャラクターの関係値がこれまでとちょっと違う形で描かれている話、『このキャラたちがコンビを組むんだ!』という展開もあり、『まだまだいろんな設定で描ける作品なんだ』と感じました。五ェ門の見どころとしては『え? なんで五ェ門が!?』というシーンがあります(笑)」
原作:モンキー・パンチ (c)TMS・NTV大塚明夫への共鳴、小林清志からもらったもの
そして「本当の意味で受け継いでいくということ」
 放送前から大きな注目を集めているのが、次元大介役のキャスト交代。今作から新キャストの大塚が加わった新体制のアフレコとなったが、自身も役を引き継いだ立場である浪川は、どのような思いを抱いているのか。自らの経験を交えながら、大塚とのアフレコを語ってくれた。
 「次元の声がすっと入ってきたというのが第一印象でした。明夫さんご自身が話されることが正解なので、これはあくまで僕の感覚ですが、明夫さんが次元に寄り添っている、清志さんのことをすごく考えているという印象をうけました。また僕自身、大変だったし、今でも苦しんでいる部分があるので、『明夫さんもそうなんじゃないか』とも感じました。どこか共鳴できたというか。大塚明夫さんという素晴らしい役者さんであっても、緊張すると思うし、プレッシャーもあったと思います」
 大塚にバトンを託した小林は、アニメシリーズ開始当初から、約50年にわたって次元を演じてきたレジェンド。歴代キャストを見てきた小林の存在は大きく、浪川はシリーズに初参加した当時のことを「10年前の『金曜ロードショー』の時、『大丈夫だよ』『ちゃんとできてるよ』と、あの渋い感じで言ってくれました」と振り返り、「清志さんのその言葉は安心感がハンパなかったです。それ以降も、『安心しろ』『これからも思いきりやった方がいいぞ』といった言葉をかけてくださいました。言葉数は多くないですが、刺さる言葉。これが説得力ってやつなのかと思いました」と噛み締めていた。
原作:モンキー・パンチ (c)TMS・NTV 先輩からもらったもの、そして10年間積み重ねたものがあるからこそ、新体制で挑む「ルパン三世 PART6」は「ゼロからのスタートではない」という。
 「僕は役を引き継いだ時、『レジェンドは超えられないし、ずっといる。だから、そこに遜色ないように努力をする』というスタンスでやっていました。そして栗田さんや清志さんは『大丈夫だ』『ついてこい』と言葉をかけてくださいました。だから、レジェンドの皆さん、先輩方からいただいたものを引き継ぐだけでなく、自分たちが作り上げた10年間も持って『PART6』のスタートをきることこそが、本当の意味で受け継いでいくということなのだと思います」

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