『ANIMAX MUSIX 2021』DAY2 オンラ
インで届けたアニメミュージック愛に
溢れた特別な一夜

2021.01.31.(Sun)「ANIMAX MUSIX 2021 ONLINE supported by U-NEXT」DAY2
毎年横浜と大阪で開催されている日本最大規模のアニメミュージックフェス「ANIMAX MUSIX」。新型コロナウイルスの影響もあり、「ANIMAX MUSIX 2021 ONLINE supported by U-NEXT」と題し、初となるオンライン上での開催となった。2020年を代表したアーティストのライブに加え、コラボレーションやカバー曲を披露。およそ4時間にわたり配信ということを忘れてしまうほど熱狂したライブパフォーマンスが展開された。今回はそんなイベント2日目を様子をレポートしていく。
初の配信ということで緊張感が漂う中、不安を切り裂くようにFLOWが登場。つい先日リリースしたばかりの新曲「新世界」からイベントがスタートした。今回の「ANIMAX MUSIX」のテーマは「繋がる!一緒に創る!」ということもあり、「それぞれの場所ですけど音楽で繋がっていきましょう!」と最初から全力でパワフルな歌唱を届けてくれる。FLOWと共に高まった視聴者の心を見透かすように、TVアニメ『NARUTO -ナルト-』のオープニングに抜擢され人気を博した「GO!!!」を熱唱。KEIGOとKOHSHIが「全員でウェーブやりますよ!」と呼びかけ、ステージと視聴者の間の距離をグッと縮めてくれるトップバッターに相応しいステージを見せてくれた。
そんな興奮も冷めきらないタイミングで青いライトの中から静かに鈴木このみが登場。TVアニメ『アンジュ・ヴィエルジュ』の「Love is MY RAIL」をゆっくりと歌い始める。今回は、2020年12月1日より声帯結節治療のために休養していた鈴木の復帰後初のステージとなる。歌が歌えるという幸せを身体全体で表現し、舞台上を駆け巡る姿は見ているこちら側を幸せな気持ちにさせてくれる。歌い終わると「最高!」と満面の笑顔で叫び、鈴木にとって音楽、そしてライブというものがどれだけ重要なのかを感じさせてくれる。TVアニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』の「Realize」ではMCで語った「今年は歌尽くしの1年にしようと思います!」という思いに呼応するように歌声を響かせ、完全復活のステージを飾った。
鈴木このみ
続いては「ANIMAX MUSIX」の人気企画となるカバー&コラボレーションコーナーへ。今年のテーマは「剣劇SELECTION」。2020年はまさに『鬼滅の刃』の年だったとも言えるが、“日本のアニメは鬼だけじゃない!”ということで、『BLEACH』、『犬夜叉』、『るろうに剣心』といった名作の楽曲をアーティストたちがコラボカバーしてくれた。富田美優と高槻かなこは「Rolling star」で2人がいつもはあまり見せないロックな表情を見せてくれ心を踊らせてくれたかと思うと、やなぎなぎ中島愛は「いたずらなKISS」を可愛らしく、優しい歌声で視聴者の心を穏やかな気持ちにさせてくれる。そんな休まる一時を「まだまだ始まったばかりだぞ?」と言わんばかりにFLOWとナノが「3分の1の純情な感情」でクールに再び盛り上げてくれる。
そんな夢のような一時に揺られるように一息着く間も無くきらびやかで静かなメロディと共に初登場となる星見プロダクション from IDOLY PRIDEが登場。メンバーの川咲さくら役・菅野真衣、長瀬琴乃役・橘美來、一ノ瀬怜役・結城萌子、伊吹渚役・夏目ここな、佐伯遙子役・佐々木奈緒、白石沙季役・宮沢小春、白石千紗役・高尾奏音、成宮すず役・相川奏多、早坂芽衣役・日向もか、兵藤雫役・首藤志奈の10人全員が揃って清竜人が作詞作曲を務めた「IDOLY PRIDE」でステージを色取った。TVアニメではまだ全員が揃って歌うシーンはまだ放映されておらず、本ステージだからこそ楽しめる特別なパフォーマンスとなった。彼女たちの舞台上の表情をひとつひとつ細やかに楽しむことができるのは配信だからこその特権だろう。
<IDOLY PRIDE>と静かに締めくくると同プロジェクトで楽曲を担当するオーイシマサヨシが気づかぬ間にメンバーの中に紛れ込み登場。オーイシは「もっと星見プロの魅力を伝えたい!」と熱く語るも「そろそろお時間みたいです……!」とメンバーに止められ「はや〜い!」と絶叫し笑いがこぼれた一幕も。そしてオーイシが楽曲を提供した「サヨナラから始まる物語」へとつなげた。テレビシリーズではまだ未登場の楽曲で、どのシーンで登場するかは「まだ秘密!」とのことで、ファンはまたひとつ楽しみが増えたのではないだろうか。
続いては、アニメミュージック界の新星として、Little Glee Monsterとして活躍した後にソロデビューした荒井麻珠をフィーチャー。TVアニメ『ゾイドワイルド ZERO』のEDとなった「DOOR」では、堂々とした姿で。ポップだが透明感がありのびやかな歌声で視聴者を魅了する。「すごくすごく楽しみにしていました!」と初めて本ステージに立てた喜びを語りTVアニメ『蒼穹のファフナー』の主題歌「Shangri-La」をカバー。歌い始めやサビの高低差のある音階が荒井の声質とマッチし、抜け間のある歌声はいつまでも聴くものをが曲の世界に没頭させてくれる。
続いてそんな新井とはまた違った世界観を見せてくれたのはhalcaだ。「時としてバイオレンス」で先ほどの雰囲気とは一変したポップで可愛らしいステージへと引き込み、弾けるような笑顔でキュートにhalcaワールドに誘い込んでくれる。「昨年に引き続き出演できて、オンラインもリアルなライブもどちらも経験できて嬉しい!」と連年出演できた喜びを全力で伝え歌い始めたのは、TVアニメ『彼女、お借りします』のED「告白バンジージャンプ」。カメラ目線でコロコロ変わる表情がとても可愛らしく、見ているこちら側も思わず笑顔になってしまったに違いないだろう。
換気タイム中には、オンライン開催ならではの企画コーナーも実施。今回のイベントのテーマ「繋がる!一緒に創る!」に沿ってファンとアーティストが交流することができる「リモートトーク」を実施した。最初はGRANRODEO、2回目には田所あずさが登場。「今歌ってみたいアニソンは?」という質問にKISHOWが「紅蓮華!」と即答するとe-ZUKAも「最近の知らないんで……紅蓮華ですね!」と笑いを誘い、思わずMCの吉田尚記がツッコミを入れる一幕や、田所あずさの衣装が実はコーディネーターさんがデートに使おうと思っていた服を譲り受けたものだったという事実を明かしたりと、アーティストの様々な一面を知ることができる特別な時間となった。
その後は毎年恒例となるファンによるリクエストでのカバーコーナー「FAN SELECTION」へと移る。まずはナノとMorfonicaが「Nevereverland」でコラボした。普段では実現し得ないであろうMorfonicaのメンバーによる生演奏でのカバーは圧巻だ。続いては高槻かなこと中島愛で岡崎律子の「Agape」をカバー。2つのスポットライトが静かに降り注ぐ中、サビのフレーズをエモーショナルに歌う姿には心の奥底を動かされる。<Would you call me if you need my love ? どこにいたって聞こえる 君がくれるAgape 力のかぎり Dive!>という歌詞は、同じ現場にいなくてもアニメミュージックという愛でファンとアーティストが繋がっているんだと表現してくれているように思えてくる。
そんな愛を目に見える形でパフォーマンスに取り込んで表現していたのが富田美優のステージだ「Present Moment」では、スクリーンにファンからの声が映し出され、今この時を一緒に楽しんでいるということを視覚としても楽しませてくれた。MCでは一昨年にシークレットゲストで呼んでもらったところから、今年はイベント第1弾の発表時に紹介してもらえるようになりとても嬉しいと心境を語り「Broken Sky」でロックサウンドと共に激しくも可憐に喜びを表現。
その富田の思いに応えるように激しいバンドサウンドの中に、バイオリンの旋律が美しく響き渡り、Morfonicaが登場し「Daylight -デイライト-」を披露。倉田ましろ役・進藤あまね、桐ヶ谷透子役・直田姫奈、広町七深役・西尾夕香、二葉つくし役・mika、八潮瑠唯役・Ayasaの5人組で、本イベントには今回が初登場となる。凛々しく安定したステージングを見せた次は、先ほどとは違った爽やかなメロディが印象的な「ブルームブルーム」で存在感を見せつけ、共に初登場の霧島若歌、上花楓裏、ささかまリス子の3人からなるMia REGINAのステージへ。「My Sweet Maiden」では全員赤いドレスに身を包み、ラテン語で「女王」という意味を持つ「REGINA」の名に相応しい妖艶なステージで彼女たちに釘つけになってしまう。アップテンポの「I got it!」では情熱的でパワフルなステージで見るものを飽きさせない姿は彼女たちの確実な実力を感じさせてくれた。
ライブ中盤では、GRANRODEOと田所あずさがコラボ。実は田所のサポートバンド「あずさ2号」の名付け親だということも明かし、「ロックの匂いを感じる」と田所のまた別の一面を引き出し「Preserved Roses」を共に熱唱した。GRANRODEOはそのままFLOWともコラボ。共に楽曲を手掛けたTVアニメ『七つの大罪』の「7-seven-」では久々の2組揃っての生演奏に心踊ったファンも少なくなかっただろう。
GRANRODEO×田所あずさ
そんな久々のコラボの熱が冷めきらぬ内にそのバトンを高槻かなこへとしっかりと渡して「Anti world」へ突入。歌い切ると、歌唱中のクールな一面とは一変、「本当に夢のようです!」と本ステージに立ちたいという夢を10年越しに叶えることができた喜びを目を輝かせ伝え、「アニメソングへの愛とここまで連れてきてくれたファンへの愛を歌います」と宣言し「創聖のアクエリオン」を高らかに歌い上げた。この高槻の勢いを受け継ぎ和ロック調のサウンドが鳴り響くとナノが「ウツシヨノユメ」を熱唱。力強い歌声が鋭いライトに照らされてくっきりと浮かび上がり、画面の前でも思わず共に叫びたくなってしまう。MCでナノが語った「こんな時だからこそ音楽の力を実感した」という言葉がそのままステージで表現されているようで、思わず見入ってしまう。そんな私たちを「その魂燃えてますか!?」とあおり、MY FIRST STORYとのfeat.楽曲「SAVIOR OF SONG」で締め括った。
2回目の「FAN SERECTION」では、オーイシマサヨシが自身が作詞作曲を務めたTVアニメ『けものフレンズ2』の「乗ってけ!ジャパリビート」で楽曲に合わせて様々な表情を見せてくれ、途中でメガネを上下するなど遊び心を忘れない賑やかなステージとなった。田所あずさとMia REGINAは、田所は霧矢あおい役を演じ、Mia REGINAは『アイカツ!』の歌唱担当ユニット・STAR☆ANISで活動していたこともあり、TVアニメ『アイカツ!』の「ダイヤモンドハッピー」というファンの歓喜が聞こえてきそうなコラボで登場。しかも本日1月31日は田所が演じた霧矢あおいの誕生日ということで、後のトーク時に田所は、そんな日に本楽曲を歌える喜びを語った。コーナー最後では田村ゆかりの「コードレス☆照れ☆PHONE」をhalcaと富田美優が可愛らしくキュートに歌って会場を盛り上げ幕を閉じた。
halca × 富田美憂
換気タイムを挟んで登場したのは、初登場のやなぎなぎ。2013年からアニメが放映が開始し、昨年の夏にシリーズが完結したTVアニメ『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完』より「芽ぐみの雨」では、透き通る歌声で包み込んだあとは「君という神話」を歌唱。彼女の繊細な歌声が遠く響き渡り、しっとりした空気に変化させてくれたかと思うとオーイシマサヨシが登場。するとガラッと空気が変わり、歌い始めたのはダンスやカラフルな照明に照らされたTVアニメ『 多田くんは恋をしない 』の「オトモダチフィルム」。曲に合わせて軽快なステップやダンスを披露。歌詞に合わせた手の振りはとてもキュートで思わず真似したくなってしまうし、曲の終わりに変顔を盛り込み飽きさせないステージで楽しませてくれた。「アニソン界のおしゃべりクソメガネことオーイシマサヨシです!」と挨拶から笑いを誘いながら、「やっと呼んでもらえた〜!」とTom-H@ckとのユニット・OxTでは参加してきたが、実はソロでは初登場だということを明かす。「全国のオタクのみなさんに届いて欲しい!」と力強く訴えかけ歌い始めたのは、TVアニメ『臨死!!江古田ちゃん』より「沼」だ。<24時間 かれこれ君のことばかり>という歌詞にぴったりなオーイシのことで頭がいっぱいになってしまうステージとなった。
オーイシマサヨシ
続いては田所あずさの「ヤサシイセカイ」がスタート。GRANRODEOのコラボステージで魅せたロックな表情とはまた違う姿を魅せてくれた。「オーイシさんがすごくて出るのが恥ずかしかったんですけども……!」と緊張を吐露しつつも、TVアニメ『転生したらスライムだった件』の「リトルソルジャー」をそんな緊張を感じさせないほど堂々と歌う姿に魅了されていると公開されてから10周年を迎える楽曲のコラボ企画として栗林みな実の「STRAIGHT JET」を Mia REGINAが、水樹奈々の「純潔パラドックス」を鈴木このみがカバーし、休まることない視聴者の心を察したかのように中島愛が「髪飾りの天使」を静かに柔らかに歌い上げる。「まったりしっとりめで準備してきました! 今だからこそ胸にくる楽曲だと思います!」と本日のセットのテーマを明かし「知らない気持ち」を情感たっぷりに歌い、視聴者を癒してくれた。
およそ4時間にも及んだライブの大トリを務めたのはGRANRODEO。「move on !イバラ道」で最初からアクセル全開の熱いステージングで舞台の端から端まで、画面の向こう側まで思いを届けてくれる。このコロナ禍の中で、リモートという形で無事にイベントを開催できたことに対する感謝と喜びを語り「情熱は覚えている」へ。「ANIMAXカモン!」「リモートカモン!」と何度も呼びかけ、歌唱後には涙を見せた。「これじゃ終われない?」と最後にはTVアニメ『黒子のバスケ』の「Can Do」を出演者全員で歌い、みんなで「せーの」でジャンプしイベントを締め括った。
閉塞した自粛期間に「アニメミュージック」を通してファンの全員に希望と元気をもらうことができた一夜となった。オンラインで届けられた切実な思いは視聴者の胸の中にしっかりと刻まれ、また明日へと向かう活力となっただろう。アーカイブ配信を楽しみながら、来年こそは実際にアーティストたちに会えるのを待ちたい。
レポート・文:波多野彩花 

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