『長岡 米百俵フェス』【1日目レポ】
ウイカ、横山だいすけ、wacci、BIGM
AMA、天月-あまつき-、サンプラザ中
野くんらがコロナ禍に笑顔と希望を届
ける

長岡 米百俵フェス ~花火と食と音楽と~ 2020

2020年10月10日(土)・11日(日)長岡市 東山ファミリーランド【1日目】
2020年10月10日・11日の二日間に渡り、花火の街・長岡市の東山ファミリーランドにて『長岡 米百俵フェス ~花火と食と音楽と~ 2020(以下:米フェス)』が幕開けとなった。
誰もが予想しなかった2020年のコロナ禍のもと、敢えて開催へと踏み切った『米フェス』だが、そこには本フェス理念の背景となるストーリーが背中を押したのだった。
このイベントのタイトルの由来でもある「米百俵の精神」のエピソードは、明治維新の頃、困窮していた長岡市の史実に基づく。長岡藩士、小林虎三郎は救援物資として届いた米百俵をすぐに食べてしまわず、利益に変えて教育や産業、つまりは長岡の未来創造に投資した。
このイベントも、今の子どもたち、若い人たちに希望を与えられるようなイベントを目指して2018年にスタートした。将来への不安と向き合わざるを得ない今こそ、長岡から日本中に笑顔を届けたいという思いで、感染症対策に最大限配慮したかたちで実施に至った。
東京から新潟県に入るスタッフは全員PCR検査を行い、チケットの販売は新潟県在住の方限定で、1日5000枚を上限とした。検温・消毒・マスク着用は当然で、混雑を避けるためにフード注文はアプリを導入した。ステージと客席の感覚を4mあけ、スタンディングゾーンではマスクだけでなく、フェイスシールド着用を観客に義務付けての開催だ。小さなお子さんから、年配の方まで幅広い年齢層に向けて開催される『米フェス』だからこその徹底した感染予防対策だ。
伊津創汰
まずは、「COME100 オーディション2019」グランプリアーティストの伊津創汰が「CAN YOU」を披露、フェスの一番手として大いに盛り上げた。いきなりオーディエンスが大きなクラップで応えるなど、不屈の『米フェス』開催の喜びが大いに伝わってくる。ラストは新曲「Try」を情感たっぷりに歌いあげ、オープニングアクトの役割を堂々と果たした。
伊津創汰
そして本フェス1組目、ひなたが登場する。ひなたは長岡出身、ここは勢いよく「超耕21ガッター」でキッズダンサーとともに華やかなスタートを切った。続いて「月と太陽」、「SMILE~相変わらずな日々の中で~」を披露。大変な時だけど、この星(地球)に生まれた喜びを感じてほしい……。「歌は心」がモットーだという二人のハーモニーは、ラストソング「ikiru」でいっそう染み渡る。口ずさみやすいメロディと力強さのある歌詞という、ひなたの魅力が発揮されたステージとなった。
ひなた
続いて、演歌歌手・中澤卓也がひなたの長岡魂のバトンを受け取る。「俺の愛だから」で中澤卓也の令和ダンディズムが際立つ世界観を示した後に、本格的な歌唱とフランクなトークでオーディエンスの心を鷲掴みにする。オリジナル曲「江の島セニョリータ」に続いて、布施明のカバー曲「君は薔薇より美しい」を披露。「東京タワー」をしっとりと歌いあげて、ラストは代表曲と呼び声の高い「北のたずね人」。ステージを締めくくった。
中澤卓也
3組目はファーストサマーウイカの登場だ。オープニングは、ちびっこも大好きなデジモンアドベンチャーのOP「Butter-Fly」で、明るくご挨拶。昨年、台風の影響で中止となった『米フェス』に出演をする予定だったが台風で中止となり、今年ようやく『米フェス』のステージに立ち、「いつも以上に拍手が染みますねぇ!」と感無量の様子。『ドラゴンボール超』OP「限界突破✕サバイバー」、『ポケットモンスター』OP「めざせポケモンマスター」、『ONE PIECE』のOP「ウィーアー!」へと、アニソンパワー全開で疾走した。カバー曲のラインナップながら、完全にウイカ色に染めていた、充実のステージだった。
ファーストサマーウイカ
4組目は11代目うたのおにいさんで知られる横山だいすけ。1曲目の「にじのむこうに」から、NHK時代から親しむ「あ・い・う・え・おにぎり」、「アイアイ」へと、大人も幼少期に戻ったように、横山だいすけの世界に引き込まれ、子ども達とフリ付きの踊りと歌を楽しんでいた。その後、多くの年代に届けたい1曲「愛したいひと」を熱唱。ラストは自粛期間中に動画を配信したことでも知られるエールソング「ぼよよん行進曲」。終始穏やかな笑顔に包まれていた。
横山だいすけ
TEAM SHACHI
5組目のTEAM SHACHIがさらに盛り上げる。挨拶代わりの「DREAMER」から始まり、間髪入れずに「AWAKE」、「わたしフィーバー」、「MAMA」と、ライブでお馴染みのアンセムが続く。こうして再び有観客ライブができることに感極まっているというTEAM SHACHI。「Hello TEAM SHACHI(おうち時間LIVE ver.) with MCU」では、自己紹介ラップの終盤に、MCU(KICK THE CAN CREW)が乱入し、会場が沸いた。そのままラスト「Rocket Queen feat.MCU with長岡中越高校吹奏楽部」へ。中越高校吹奏楽部の生徒たちがステージの外までずらりと並び、スウィンギーなダンスと演奏でラストスパートをかけた。MCUとのコラボもあり、まさに限界知らずのパフォーマンスを見せてくれた。

TEAM SHACHI
TEAM SHACHI
6組目はmiwa。1曲目「君に出会えたから」の演奏では、待っていたように観客はタオルを左右に振り、ジャンプ。続く「441」では、miwaの“青春世界”が描き出された。印象的なボーカルから始まる「リブート」から青春ポップス「ヒカリへ」へと続き、盛り上がっていく。ラストは自身の10周年を記念して、弾き語りでデビュー曲「don’ t cry anymore」を聴かせてくれた。
miwa
7組目はポップバンドwacci。まずはCMでもお馴染みの「大丈夫」。wacciの温もりがステージを包み込んだ。「別の人の彼女になったよ」、「空に笑えば」と続き、“苦しいことの後には楽しいことが待っているから”と、「ワンセット」を聞かせてくれた。イントロが流れると、観客は両手を空に仰いで揺らし、wacciの真っ直ぐなメロディとストーリーの見える歌詞に、身を任せていた。wacciの人の心に寄り添う世界観が長岡のステージに展開した。ラストは「東京」でしっとりと締めくくった。
wacci
8組目はロックバンドBIGMAMA。まず披露してくれたのは、ロックダウンの最中にリリースした「セントライト」だ。続いて「MUTOPIA」、「春は風のように」へと続く。「alongside」で爽快に、「秘密」ではイントロから観客の体が揺れた。新曲「The Naked King」ではスパイシーな英詞ロックを展開、「Sweet Dreams」で臨場感たっぷりのドラミングが響き渡り、金井(Vo/G)が跳ねると観客も跳ねた。ラスト「No.9」までMCナシで突っ走ったBIGMAMAは、その世界観とグルーヴを存分に魅せるステージだった。
BIGMAMA
9組目は天月-あまつき-(以下、天月)が登場。天月が現れる頃にちょうど日が落ちて、天月のテーマカラー“赤”のペンライトが一面に美しく輝いた。1曲目は「ホシアイ」。始まると同時に観客のペンライトが、待ちかねていたかのように揺れた。「きみだけは。」、モンゴル800のカバー曲「小さな恋のうた」では、すでに最高潮の盛り上がりを見せた。「夜明けと蛍」、「かいしんのいちげき!」まで、天月のピュアで弾けるようなグルーヴで感で、自ら「大切な曲」だというラスト「きっと愛って」まで多幸感いっぱいに歌いあげて終えた。
1日目のトリは、サンプラザ中野くん。ゲストに爆風スランプ元メンバーのパッパラー河合を迎えて、演奏するのは「涙2(LOVEヴァージョン)」。貫禄のステージで会場を圧倒した。「45歳の地図(還暦Ver.)」、名バラード「大きな玉ねぎの下で~はるかなる想い」へと続き、観客は力強くこぶしを掲げ曲の世界に入り込んだ。「旅人よ ~The Longest Journey」、そして不朽の応援ソング「Runner」、ラストは「リゾ・ラバ-resort lovers-」へ。世代を超えて心を掴む音楽の力を実感させてくれるステージだった。
サンプラザ中野くん
最後は出演者の多くがステージに集まり、『米フェス』テーマソング「輝き」を歌い、長岡花火の打ち上げへと続いた。
秋の夜空にドン!と花開いたのは、新型コロナウィルスと戦う全ての人々に送る「エールの花火」から始まり、全5つのプログラムが東山の空に花開いた。花火を愛する長岡の人にとって、夏の花火大会が中止となり、久しぶりの本格的な長岡花火の打ち上げとなった。
2日目の期待を膨らませる、心が熱くなる1日目のステージだった。
取材・文=田中サユカ
撮影=ステージ:須佐写真事務所/会場風景・花火:井上スタジオ

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