『ラブライブ!』『ジョジョの奇妙な
冒険』『ハイキュー!!』が断トツのつ
ぶやき数!twitter投稿から見た2014
年春アニメ話題ランキング

まずはツイート数による総合順位から。
 
1位:ラブライブ! 第2期/429,645ツイート
2位:ジョジョの奇妙な冒険 第3部-スターダストクルセイダース-/174,861ツイート
3位:ハイキュー!!/81,310ツイート
4位:金色のコルダ Blue♪Sky(金色のコルダ3)/21,970ツイート
5位:FAIRY TAIL-フェアリーテイル-/21,575ツイート
6位:ケロロ/20,299ツイート
7位:メカクシティアクターズ(カゲロウプロジェクト)/18,103ツイート
8位:デート・ア・ライブII (第2期)/17,713ツイート
9位:蟲師 続章 (前期)/12,039ツイート
10位:健全ロボダイミダラー/7,754ツイート
 
というわけで、『ラブライブ! 第2期』が圧倒的な話題性で2位以下を大きく離して第1位に輝いた。
『ラブライブ!』は、高坂穂乃果をはじめとした美少女たちによる“スクールアイドル”グループ“μ’s(ミューズ)”のメンバーが、廃校の危機に陥った母校を救うため、歌にダンスにと奮闘する様子を描くアイドルたちの青春物語。第1期は目標としていた学校の存続が決定し、μ's解散の危機も乗り越えた彼女たちのその後の活動が気になって仕方がない、といったところだろう。
特に3月21日の盛り上がりは凄まじく、なんと10万件を超えるつぶやきが集中した。この日何があったのかというと、ニコニコ生放送での第1期全話一挙放送が催されたのだ。さらに、ソーシャルゲーム『ラブライブ! スクールアイドルフェスティバル』でのプレイヤーも多数この“祭り”に参加したことで、驚くべき結果を生み出したようだ。また、ツイートを見ていくと、熱心なラブライバーが、作品を知らない人に「一挙放送を機会に、一度見てみて!」と誘いをかけている様子がチラホラ。こうしてラブライバーの輪は広がっていくのだな、と実感させられた。
 
第2位の『ジョジョの奇妙な冒険 第3部-スターダストクルセイダース-』は、少年ジャンプにて連載されていた、漫画家・荒木飛呂彦による同名コミックのアニメ化作品。2012年には第1部および第2部を描いたTVシリーズが放映されており、その好評を受けての再アニメ化となる。
こちらは3月13日に急激にツイートが盛り上がった。この日はスマートフォンアプリ『ジョジョの奇妙な冒険 スターダストシューターズ(ジョジョSS)』のiOS版が配信されるという大きなイベントがあったのだ。以後『ジョジョ』関連の話題は、1日10,000ツイート前後をキープするようになっている。また、AnimeJapan 2014 にて『スターダストクルセイダース』のステージイベントが開催された3月22日には、集計期間中最多となる17,000件を超えた。イベントの模様はバンダイチャンネルでの生配信も行われたが、Twitterユーザーによる会場からの中継も多く、コンビニエンスストア・ローソンとのコラボには興奮の声が上がっていた。
 
さて、第3位の『ハイキュー!!』は週刊少年ジャンプにて連載中のバレーボールマンガ(原作・古舘春一)のアニメ化作品。ジャンプ連載作品の中でもトップクラスの女性人気を誇る作品ということで、石川界人や入野自由神谷浩史など、ツボを押さえたキャスティング。アニメーション製作も『攻殻機動隊』などで知られるProduction I.Gが担当しているので、クオリティーは折り紙つきだろう。
本作のツイートが大きな盛り上がりを見せたのは3月23日で、9,000件を超えるつぶやきが投稿された。『ジョジョ』同様、AnimeJapan 2014 でのステージイベントが行われたタイミングで、注目度の高さがそのままツイート数に反映されたようだ。また、集計期間のほぼ全日を通じ、3月13日にYoutubeで公開されたOPテーマ『イマジネーション』に対する「カッコイイ!」という感想が絶えずつぶやかれていた。また、多くの地域では『マギ』の後番組ということで、『マギ』の放映終了を惜しみつつも『ハイキュー!!』の放映開始を祝う声が多かった。両作品のファン層はある程度共通しているようなので、スムーズに視聴者の移行が進みそうだ。
 
第4位の『金色のコルダ Blue♪Sky(金色のコルダ3)』は、コーエーテクモから発売されている女性向け恋愛シミュレーションゲームのアニメ化作品。12人のイケメンキャラクターが登場するということで、こちらも女性ファンからの注目度を集める。
つぶやきは、やはりAnimeJapan 2014 会期中の2月22日に最高潮を迎えた。登場キャラクターによるユニット“Maestro Fields(マエストロ・フィールズ)”によるCDアルバムの、5枚連続リリースが発表されたためだ。演じる(歌う)声優について言及するコメントも多く、キャラクターと声優の人気が渾然一体となり、相乗効果を生み出しているさまをうかがうことができた。
 
第5位『FAIRY TAIL-フェアリーテイル-』は、真島ヒロによる同名コミックが原作。2009年から2013年にかけて放映されていたTVアニメ版からストーリーのつながる続編だ。長期連載コミックが原作ということもあり、すでにガッチリ固定ファンが付いている。
本作が大きな盛り上がりを見せたのは3月17日。前日16日に公開されたPVが話題を呼んだ。また、BoAによるOPテーマ『MASAYUME CHASING』と、BREATHEによるEDテーマ『君と彼と僕と彼女と』のリリースも公開されたことで、大きなうねりを生み出していた。
 
第6位『ケロロ』は、吉崎観音の原作コミック『ケロロ軍曹』のフラッシュアニメ。『ケロロ軍曹』は、過去2004年から2011年にかけてTVシリーズが放映されており、キャスティングは当時を踏襲した布陣となっている。かつて『ケロロ軍曹』を見て育った子どもたちが、今では一人前のアニメファン、といったところだろうか。
こちらのツイート数は、3月23日に3,000件を超えた。Anime Japan 2014のステージイベントが催されたことも寄与しているが、前日の3月22日に第1話のオンエアが開始されていたということが大きな要因だろう。したがって、ツイートの多くは本編の感想。3分アニメになり、時間が短縮されてしまったことを残念がる声もあったが、それ以上に再始動を祝う声が大半を占めた。また、一部地方では流通の都合で原作コミックの最新25巻が発売日に先行して店頭に並んでいたようで、これと絡めての声も見られた。
 
第7位の『メカクシティアクターズ(カゲロウプロジェクト)』は、原作者・じんによるボーカロイド曲を発端とするマルチメディアミックスプロジェクト“カゲロウプロジェクト”から生まれた作品。総監督として新房昭之を迎え、アニメーション製作をシャフトが担当するという鉄板のスタッフ陣容。『魔法少女まどか☆マギカ』や『物語シリーズ』で、ディープなアニメファンから絶大な支持を得ているコンビだけに、注目が集まる。
本作もやはり3月23日には大きな盛り上がりを見せているが、3月16日にもそれに迫るツイート数となった。各キャラクターをフィーチャーしたプロモーション映像の第8弾(セトVer.)が公開されたからだ。本作は1月より毎週土曜日23:59:45に新プロモーション映像を放映しており、プロモーション映像内でのキャストの発表に一喜一憂した方も多いだろう。放映直前の現段階においても謎が多い作品だけに、わずか15秒の映像から得られる情報でも貴重であり、注目度は高い。
 
第8位『デート・ア・ライブII』は、橘公司によるライトノベル『デート・ア・ライブ』のアニメ化第2弾。多数の美少女が登場する、王道のボーイミーツガール作品で、2013年放映の第1期から満を持しての再登場となる。
こちらは3月10日に最多ツイート数を記録しているが、この日は原作ライトノベル最新10巻の発売日。これに絡めてTVアニメについて言及するパターンもあり、原作ファンの強力な支持が作品の話題性につながっていることが浮き彫りとなった。
 
第9位『蟲師 続章(前期)』は、月刊アフタヌーンにて連載されていた漆原友紀のコミック『蟲師』が原作。2005年に放映され、非常に高い評価を得たアニメ版『蟲師』の続編となる。2005年版のスタッフが再集結しているため、ファンにとっては安心感のある再アニメ化だ。
3月15日には放送告知CMが公開されたほか、イベント「蟲の宴 ~「蟲師」特別篇上映会~」の開催決定も報じられ、翌16日には大きな盛り上がりを見せた。昨年12月には、前作全26話を収録したBD-BOXの廉価版「蟲師 二十六譚 Blu-ray BOX スタンダード版」がお手頃価格で発売されたばかりということもあり、人気が再燃した形だ。
 
第10位『健全ロボダイミダラー』は、なかま亜咲による同名コミックを原作とした、矛盾をはらんだタイトルに恥じない、美少女キャラクターによるエロシーン満載のギャグアニメである。一方、メカニック描写といえば3DCG全盛のこのご時世に、手描きでの重厚感溢れるロボット表現にこだわっているということなので、ロボットアニメファンにも見逃せない作品だ。
さて、3月14日に大きな話題となったのは、リニューアルオープンされた公式サイト。インターネット黎明期からネットサーフィンに興じていた人なら誰でも知っている“あのサイト”の血脈を受け継いだデザインに「狂っている」「クッソワロタw」との声が怒涛のごとく寄せられた。また、3月23日のAnime Japan 2014では、ステージイベントに江頭2:50が招かれ、会場(およびTwitter)は混乱の渦に陥っている。数ある作品の中でもとりわけ変な話題性が押し出されており、個人的には、逆に気になる作品である。
 
と、ここまで全10作品の盛り上がりを紹介してきたが、10作品以外にも集計期間中に開催された日本最大のアニメーションイベントであるAnimeJapan 2014 で発表された情報や各ステージイベントに関する感想など、どのアニメも話題が集中していたのが印象的だ。一方で、『ラブライブ!』のようにニコニコ生放送を利用したり、『メカクシティーアクターズ』のように週ごとに情報を少しずつ出していくアプローチ、『ダイミダラー』のように公式サイトに趣向を凝らして話題性を高めるというような試みもなされ、それに対してファンが非常に大きな盛り上がりを見せていたのも印象的だった。
 
放映前の前哨戦では、twitterを通じて制作サイドの作品に賭ける熱い想いと、放映開始を待望するファンの熱気が伝わってきた。いずれの作品も放映開始まであとわずか。ここからが春の新作アニメにとって、本当の戦いの始まりとなる。試聴する側としても、気合を入れて放映に臨みたいところだ。
 


(c)2013 プロジェクトラブライブ!
(c)荒木飛呂彦&LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社・ジョジョの奇妙な冒険SC製作委員会
(c)古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS
(c)真島ヒロ・講談社/フェアリーテイル製作委員会・テレビ東京
(c)2014 Mine Yoshizaki/KADOKAWA, SUNRISE
(c)なかま亜咲・eb刊/ペンギン帝国

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