【AnimeJapan2014】3代目特車二課出
動せよ!『THE NEXT GENERATION パト
レイバー』スペシャルステージに押井
守監督らが登壇

 
本作はOVA、TVアニメ、コミックなど多メディアにわたって展開された『機動警察パトレイバー』の続編。『機動警察パトレイバー』は、レイバーと呼ばれる巨大人型ロボットが一般に普及した1990年代後半、レイバーを用いた犯罪に対抗すべく設立された警視庁“特車二課”の活躍を描いた作品で、「もしも現実世界に巨大ロボットがあったら?」という疑問に対して真正面から取り組んだリアルな世界観や、個性的なキャラクターが、数多くのディープなファンを獲得。わけても押井守による劇場版三部作は、奥深いテーマ性と映像のクオリティの高さなどから高い評価を受けた。本作『THE NEXT GENERATION パトレイバー』では、1996年ごろに活躍した初代特車二課から新キャラクターたちに代替わりした2013年の“3代目特車二課”の活躍が、アニメではなく実写で描かれる。
 
ステージイベント前半は特車二課の歴史を描いた短編作品エピソード0『栄光の特車二課』を上映。特車二課の生き字引ともいうべき整備員・シバシゲオが、特車二課の過去と現在を浮き彫りにする。実物大で再現された98式AVイングラムも登場し、公開が迫るエピソード1への期待を後押しした。
 
ステージイベントの後半は、監督の押井守氏、主人公の泉野明(いずみのあきら)役を演じた真野恵里菜さん、シバシゲオ役の千葉繁氏を招いたトークショー。
 
どうして3代目特車二課を描くことにしたのか、という質問に対して押井監督は「アニメの主人公たちとは違う世界で描いてみたかったということと、実写ということで役者さんに無理がないようにと考えた(代替わりをさせた)。エピソード0はそれを理解しやすいように考えて作った」と答えた。
 
また、最初期のOVAシリーズから一貫してシバシゲオ役を演じ続けてきた千葉氏に対しては、実写化に対しての感想が質問として投げかけられた。千葉氏は「おぉ、やっときたね! という感じ。アニメのころから早く実写にならないかなと願っていたので、鳥肌が立つほど嬉しかった」とニッコリ。客席からも大きな祝福の拍手が送られた。
 
真野さんには、泉野明のキャラクターについての質問が。「明は強い個性を持った隊員たちの中にあって、珍しい普通の女の子。演じていくうちにどんどん好きになっていきました」
 
また、押井監督曰く、アニメのころから実写を撮ることを前提に考えていたので、今回実写であることに対してのこだわりは特にないとのこと。「強いて言うなら実物大のパトレイバーを作りたかった。実物を見たら、やはり実写でないと、と感じた」と、現実世界にパトレイバーを具現化できた喜びを語った。
 
なお、トークショーの終盤ではOP映像を初披露。シリーズファンおなじみの川井憲次による楽曲について、千葉氏は「大好きです、元気になります!」と思い入れを明かし、押井監督も「川井くん以外の誰もできないので、最初から決まっていた」と満足気。
 
さらに、押井監督は「半年に渡る撮影は辛いこともあったけど楽しかった。スタッフもキャストもよくやってくれた。今年も1年間パトレイバーに付き合っていくことになりそう。とても楽しい作品に仕上がっているし、お金もかけて作っているので、映画館の大きなスクリーンで見てもらうと3倍くらい楽しめるはず。新しい6人のキャラクターに焦点を当てたノベライズも出ますが、僕は書いていないので安心して買ってください」と、会場のファンに呼びかけ、笑いを誘った。
 
トークショーは千葉氏の「3代目、出動せよ!」のナレーションで一度は幕を下ろしたが、各展開の紹介の後、最後に真野さんからファンに一言メッセージが。「やっと完成して皆さんのもとに届くと思うと、不安もありますが楽しみのほうが大きいです。実写ということで不安な方もいると思いますが、パトレイバー本来の良さを残しつつ新しい世界を描き出すことができたと思っています。ぜひ劇場で見てください!」と、熱い想いを語り、トークショーの本当のラストを飾った。
 

トーキョーアニメニュース

新着