予測不能な物語に臨む、ふたりの心境
に迫る!『閃乱カグラ SHINOVI MAST
ER -東京妖魔篇-』放送直前、飛鳥役
・原田ひとみ×雪泉役・原由実 スペ
シャル対談

これはどうやら、ただごとではないことになりそうだ――2011年にゲーム第一作が発売され、2013年にはTVアニメ第1期が放送された『閃乱カグラ』シリーズ。5年ぶりとなるTVアニメ第2期となる『閃乱カグラ SHINOVI MASTER -東京妖魔篇-』が、完全オリジナルのストーリーでこの10月から放送される。しかしそのPVの最後に流れた主人公・飛鳥のこれまでにない叫びとそのセリフの内容に、衝撃を覚えたシリーズファンも少なくないはず。そこで今回は本作のW主人公である、飛鳥役・原田ひとみと雪泉役・原由実の対談を敢行。気になるストーリーについて、可能な限り語ってもらった。
アニメ第2期は飛鳥と雪泉のW主人公

――TVアニメ2期の制作決定を知ったとき、率直にどう思われましたか?
原田:私は実は、今まで高木(謙一郎)プロデューサーが仕掛けてきたことやほかのアニメの展開を見て、なんとなく「いつか2期やるだろうな」と思っていまして(笑)。冬には『PEACH BALL 閃乱カグラ』(2018年12月13日(木)発売予定のNintendo Switch用ゲーム)もありますし、その後のすごく重要なお話になりそうな『閃乱カグラ7EVEN-少女達の幸福-』を前にアニメ第2期っていうのは「なるほど、ここに持ってきたのか!」という感じではありました。でもそれはやっぱり自分も望んでいたので、また飛鳥をアニメで演じさせていただけるのは率直にすごくうれしかったです。
原:第1期の放送はちょうど自分がシリーズに初めて参加させていただいた『閃乱カグラ SHINOVI VERSUS -少女達の証明-』の発売の頃だったので、その第1期の続きのお話に雪泉ちゃんも出られたらなと思っていました。たしか去年、マーベラスさんの創立20周年パーティーにお招きいただいたとき、入り口で高木さんにお会いして。そこで「来年秋にTVアニメを予定していて、雪泉ちゃんがガッツリ出てきます」ってお聞きしたんですけど、まさか飛鳥ちゃんとW主演とは思っていなくて。それを知った時はびっくりしましたし、すごく光栄だなと思いました。それにTVアニメっていろんな人が観られるじゃないですか? だから今まで応援してきてくださった方はもちろん、新たに雪泉ちゃんをいろんな方に知っていただけるというのも、すごくうれしいですね。
――原田さんは、2期続けての主演というのも感慨深いところだったのでは?
原田:実は私最初、今回は飛鳥は主役だと思ってなかったんです(笑)。
――え、そうだったんですか!?
原田:はい。第1話の台本の香盤表が、まず雪泉ちゃんが一番目にいて飛鳥が二番目にいて、半蔵のメンバーがいて。で、他のリーダーが一番上にいてまたそのメンバーがいて……みたいな配置だったので、「今回の主役は雪泉ちゃんなんだな」と思ってたんです。でも、インタビューで高木さんが「いや、W主演ですよ」とおっしゃって、そこで「え、そうなんですか?」と知り……だって、キービジュアルにもいないじゃないですか?(笑)。だから、すごくびっくりしたんですよ。
――バトンを渡すぐらいの気持ちだったというか。
原田:そうなんです。でも飛鳥は今回大変な状況になっていくので、そういう立ち位置の違う二人がW主人公になるんだな、と後から腑に落ちました。なので雪泉ちゃんにはドンといていただいて、でも飛鳥は飛鳥で自分の中の行動理念のもとに動いている主人公という立ち位置で、より気合いを入れて臨ませていただくといいますか。今までの飛鳥みたいにただ「正義!」みたいな感じでやらせていただくのとは、わけが違うぞと思っています。
――原さんは先ほど、雪泉がW主演と知られてびっくりされたとおっしゃいましたが。
原:いやぁ、まさかまさかと思って。それにお話自体も、ゲームでいろんな世界を演じさせていただいている分、どう描かれていくのかがまったく想像がつかなくて。そのうえでの“あの”第1話だったりもしたので、個人的にはすごく衝撃的でしたね。でも雪泉ちゃんって、ゲームに初めて登場したときはすごくクールだったんですけど、それからいろんな作品を経てものすごく変化も成長もしたキャラクターなんですよ。なおかつ置かれている状況も第2期では変化している部分もありますし、戸惑いながらも挑んでいく姿を見ると、すごく長く付き合ったからこそ雪泉ちゃん自身の成長もすごく感じるお話になっていると思いますね。

飛鳥(CV:原田ひとみ)
――そのお話も完全オリジナルストーリーなので、台本を受け取るたびに驚きがあるのでは?
原:はい。今回はいろんな謎みたいなものが隠されていて、それがちょっとずつ見えかけてはいるんですけど。でもまだ一番知りたい部分は解き明かされていなかったりするので、私も毎回それが気になりながら読んでいます。
原田:実は私だけ、先々のシナリオを少し読ませていただいているので、由実ちゃんの知らないことも知っているんですよ。聞かれても言わないんですけど(笑)。
原:そうなんです、聞いたんですけど教えてくれないんですよ(笑)。でもたしかにお芝居のうえでは、聞かずに新鮮な状況でやったほうがいいというのもあるので、逆に気を遣っていただけてありがたいです。私個人としては「どうしてこんな感じになっちゃったんだろう?」みたいな部分で気になる気持ちもあるんですけど、今演じている時点での雪泉ちゃんは間違いなく何も知らないので。
――では、第1話の台本を受け取ったときの率直な感想をお教えいただけますか?
原:「どういう導入なんだろう?」って心の中でいろんな妄想をしていたんですけど、「この部分を大きく描くんだ」っていうのはある種意外でした。雪泉ちゃんとか飛鳥ちゃんの魅力みたいな部分を、第1話ではすごく感じていただけるんじゃないかなって思います。
原田:二人とも、すごく可愛いんだよね。
原:そうなんですよ。だから『閃乱カグラ』のファン歴の長い方はもちろん、まったく知らずに観ても「なんだこの可愛い子たち!」って思ってもらえるんじゃないかなと思いますね。
原田:今回のお話では、今まで飛鳥が信じてきて絶対に曲げなかったことが根本から崩壊しているようなセリフが出てくるんです。だからお話が進むとどういう気持ちで演じればいいのか分からなくて、3話目くらいに監督さんに相談して先々までのシナリオの流れを見せていただいたんですけど……それぐらい、衝撃的な展開につながる第一話です。
――放送前に公開されていたPVだけでも、その衝撃の一片は伝わってきました。
原田:今まで飛鳥があそこまで激昂したことって、ゲームの初期以外にはなかなかなくて。でも「このシナリオではここまで出さなければ説得力がないし」と思ったし、皆様にもなにか感じていただければいいなと思って、生っぽい叫びで想いを込めさせていただきました。話が進んだ今も、やっぱり心境的にはカグラの収録が辛くて。というのも雪泉ちゃんはじめ大好きなみんなに、あんまりいつもの飛鳥みたいに接することができないんですね。だから私も辛くなってしまって、凹んで(笑)。すごく悩みながら演じさせていただいているんですけれども、この先の展開をなんとなく知っているからこそ私自身も「飛鳥として、試練だな」と思って、覚悟を持って挑ませていただいています。
第2期はバトルシーンにセクシーシーン、そして飛鳥の宿命と見どころ満載

――では続いて、第2期ならではのお互いのキャラクターの魅力をお教えいただきたいのですが。
原:飛鳥ちゃんが元々魅力的なのは知っていたんですけど、やっぱり太陽のような方で。第1話でガッツリ掛け合わせていただいたことによって、実際現実に一緒にいたらこうも楽しいんだ、みたいなのをすごく感じました。やっぱりゲームだとひとりずつで録ることも多かったですし、OVAのときも月閃(死塾月閃女学館)のメンバーとしか一緒に録っていなかったので、ガッツリ掛け合えて感動しました。
――ひとりでセリフを言うのと掛け合いで感情のやり取りがあるのとでは、やっぱり違いますか?
原:そうですね。だからこそ楽しいときには自分も雪泉ちゃんも楽しくなるし、悲しかったりちょっと突き放されたりとかすると、やっぱりこうゲーム以上に心に来るものが……(笑)。
原田:そうそう! 私も直接言わなきゃいけないのが、本当に辛いんです!
原:だからついついそんなシーンのあとは、自分も心がしゅーんとなってしますんですよね。
原田:雪泉ちゃんも本当に魅力的なキャラクターで。かわいくって真面目で、すごく真摯なんですよ。それで頭もいいし優しいし、本当に柔らかな雪のような感じなんです。だから第1話のときの掛け合いもすごく楽しくて。ほのぼのとした優しい愛とか友情のあり方というか、そういう仲間みたいな感じがしてすごく温かくて楽しかったんです。だからその分、そのあといろんなことがあると余計に辛いなというのはありますね。
――そのアフレコですが、出演される方の人数も多そうですね。
原:はい。各学園の皆さんも出てくるので。しかも基本は毎回女性だけなので、現場も女子トークに花が咲いています。
原田:でも私、雅緋役の平田(宏美)さんに最初、勘違いで失礼をしてしまったんです……。シリーズではずっと絡んでいますし、ゲームの主題歌も雅緋ちゃんと歌っているので勝手に知り合いになっていたように思って「お久しぶりです」ってご挨拶したら、実ははじめましてで……。本当に申し訳ないなと思っているんですけど、でも初めて会う方もいるのにそのくらい皆様とあまり初めてな感じがしないのは、やっぱりカグラファミリーとしてずっとやっていらっしゃる方々ばかりだからなのかな?と思います。
原:あとお芝居を聞いていて、蛇女(秘立蛇女子学園)の皆さんって本当にめちゃめちゃ面白いなぁと思って。みんな結構個性的なキャラが多いなか、蛇女は特に濃ゆい感じがするんですよ。そのアドリブを生で観たりすると、やっぱりこう迫力があるというか……。
原田: 「濃いなぁ」って思うんですよね(笑)。
――シリアスだけじゃなくて、そんなコミカルなシーンもある。
原:ありますね。
原田:裏でずーっとプレイみたいな……なんて言えばいいんだろう(笑)。
原:なんかバンって痛めつけられて喜んでたり……。
原田:で、殴られて「きゃいーん!」みたいなのをずっと……。
――それは紛れもなく“プレイ”ですね(笑)。
原田:そうですよね?(笑)。それをずーっとやられているんですよ。
原:ゲームの台本とかを通じてだいたいのキャラクターのことをわかっているつもりではいたんですけど、アニメでは絵がついたり動きが多い分、さらにすごい破壊力があるキャラクターが多いんだなっていう魅力を感じました。だから放送でも、裏で聞こえてるアドリブとかもしっかり聞いていただきたいです。
雪泉(CV:原由実)
――ということは、シリアスだけではなくてコミカルさもある、すごくカグラらしい2期になっている。
原田:そうなんですよ。すごい詰め込み具合なんです。
――“カグラらしさ”というと、やっぱりサービスシーンも?
原:セクシーなところ、すごいですよね?
原田:もう、セクシーばっかり出てきますね。もちろんシリアスな部分はすごい重いところもあるんですけど。
原:戦うことによってだいたい服が破れて、大切な部分が見えてしまったりするんですけど、でもみんなそういう部分がばーって見えていても結構普通で。恥ずかしがって、隠すでもなく(笑)。
原田:普通なんだよね(笑)。
――女子同士だからなんですかね?それって。
原:そうか、男性が出てこないから。
原田:たしかに。でも、普通なら隠すところを、出しているのが普通っていうのもなかなかないじゃないですか?
原:私たちがアフレコをする絵には、普通は隠れているような部分とかが、ちゃんと描かれているみたいなのもあるんです(笑)。
原田:でも逆に、雪泉ちゃんは「きゃっ」ていうわけですよ。だから新鮮で!他のキャラクターがあまりにも堂々と「わーい!すぽーん!」みたいな感じで出しているものだから(笑)。
原:ね!「きゃー!」って言っています。
原田:唯一じゃないかもしれないですけど“キャー勢”があまりにも少ないので、めっちゃ恥ずかしがってるのを見ると、なんかもう……新鮮です。
――では最後に改めて、放送を楽しみにされている読者の皆さんへひと言、メッセージをお願いします。
原田:本当に、これまでにない展開になる作品です。飛鳥はきっと、もっともっとここから過酷な状態になるんだろうなって思っているものですから、いろんな意味で私自身も飛鳥と一緒にこの大変なところを一緒に戦わなければいけないというところで、共に命がけで挑んでおります。サービスシーンやみんなの可愛いところなどの見所もいっぱいありますけど、飛鳥の宿命に負けないように、彼女が決めたことを私も一緒に決意しながら最後まで演じさせていただきたいと思っておりますので、ぜひぜひ皆さまどうぞよろしくお願いいたします。
原:今、ひとみさんがおっしゃっていたみたいに、飛鳥ちゃんとの関係性であったりと、本当に今までになかったような展開があります。もちろん今までゲームをプレイしてくださっていた方やファンの方もびっくりする展開ですし、今回『閃乱カグラ』に初めて触れる方にもちゃんと楽しんでいただけるようにとスタッフさんが製作されています。いろんなサービスシーンも満載ですし、本格的なバトルも本当にすごくたくさんあったりと見所満載になっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
取材・文:須永兼次 撮影:大塚正明

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