矢島舞美×味方良介×小野健斗『LAD
Y OUT LAW!』クロストーク「台本を
読んだ時に鳥肌が立ちました」

2018年9月14日(金)から東京・品川プリンスホテル クラブeXにて、『LADY OUT LAW!』が上演される。本作は、都内でも数少ない円形劇場で最新映像技術を駆使し、宇宙船に見立てたステージでハードなアクションを繰り広げる舞台だ。脚本は俳優・演出家としても活躍する池田純矢。演出は岡村俊一が務める。
主人公の少女を演じるのはアイドルグループ『℃-ute』(キュート)の元メンバーで、現在女優として活躍する矢島舞美。少女の生き別れた兄にそっくりの保安官役に味方良介、宇宙船内の最高職である大司教の側近で修道長役として小野健斗が出演する。年齢も近い20代の3人が同世代の池田が書いた作品にどう対峙しようとしているのか。話を聞いてみた。

ーー本作の出演についてお声がかかった時、どんな心境でしたか?
矢島:役柄も強い女性ですし、様々な困難を乗り越えてきた芯のある女性役。私が憧れる女性像ですね。こういう役をやれる事が嬉しかったですね。
ーー「Fワード」を連発するような、かなり口調の荒い女性ですが、その点はいかがでしょうか?
矢島:お芝居でないとこんな口調で喋る事なんてないので(笑)むしろやってみたかったですね。でも言葉はきつくてもその裏側に愛を感じる女性です。心の奥底に熱い想いを秘めている女性という印象を持ったんです。
ーー味方さんと小野さんはこの作品への出演をどう捉えましたか?
味方:最初は誰がどの役をやるのか、という情報すらなかったんです。でも池田純矢をはじめ、出演者に懐かしい名前が多数ありまして。しかもこれ、純矢が書いた作品なのか!? それなら大切にやらないと、と思いました。これだけ知った顔が集まる作品というも何かの縁を感じるので、どんな作品になるのかと楽しみです。
小野:本当に久しぶりのメンバーだと思いましたね。純矢が書いた台本の舞台というのも驚きでしたし、出演するメンバーは皆、今勢いがある人たち、ポテンシャルを持っている人たちばかりだと思うので、その波に僕も乗って行けたらなあと思っています。
ーー自分たちの同世代の方が作品を作る、という点も刺激的ですよね?
味方:本当に!「凄い」という言葉に尽きますね。こういう事をやってみたい、と思う人は多数いると思うんですが、それを実行に移せる人は限られていると思うんです。しかも世の中にガツンとぶつけられるメッセージ性を持った作品を書けるというのは本当に凄い事。こっちもちゃんとやらなきゃ、とケツを叩かれるような心境です。
小野:尊敬でしかないよね。行動力にしろ、いろいろなものを抱えて、それをバネにして力を付けてきたんだと思いますし。
矢島:こんな同世代の人の活躍を見せつけられると「私はこんな状態でいいんだろうか? こんなんじゃまだまだダメだ」と感じます。もっと頑張らないとって。
ーーそんな矢島さんも℃-ute、そしてハロー!プロジェクトのリーダーを務めてきた訳ですし、同世代の女性の中では十二分に頑張ってきたんじゃないですか?
矢島:いやいや。やっぱりアイドルの世界とは違うと思うんです。役者の世界は一年生なので。役者という仕事を始めてみて、いろいろな方たちと関わることで得るものがいっぱいあって、毎日が刺激的なんですよ。こんなに男性ばかりの芝居、というのもなかなかないですしね。男性って女性からは感じない違う種類の熱さとかストイックさをすごく感じるんです。そういうのを感じると「負けたくない!」って思ってしまいますね。
【あらすじ】
第三次世界大戦により荒地と化した地球を捨てた人類は、その危機から脱する為に、広大な宇宙ステーションを築き上げた。しかし、束の間の平和は終わりを告げ、国境という名のステーションをいくつも乱立させた各国は、また争う様に宇宙事業を拡大していく。 そんな中【ステーション・ユートピア】は戦争、紛争、飢餓、差別とは無縁の独立国家。誰もが幸せに笑い合い、慎ましく淑やかな生活を営んでいる。そこへ突如現れたのは、とある人物を探しさすらう半身が機械仕掛けの少女。彼女の目的はこの世界を破滅へと導くこと。正義か? 悪か? 本当のOUTLAWは誰だー。
(左から)小野健斗、矢島舞美、味方良介
ーーそんな刺激的な仕事の一つとなるだろう、今回の作品ですが、池田さんが手掛けた脚本を読んだ感想を聴かせてください。
味方:一言では表せないですけどね。
矢島:鳥肌が立ちました。一人夜中に読んでいて、涙してしまいました。読み進めていくうちに物語に吸い込まれて……引きずり込まれたと言ってもいいかも。胸に刺さるものがいっぱいありました。
味方:作品の芯にあるものと、物語が進むにつれ変わっていくもの、また積み重なっていくもの……その結果、最後に主人公がどういう気持ちでアレを……あの長台詞を最後に言うのかと。(矢島に向かって)長台詞、あったよね?
矢島:ありましたね(笑)!
味方:あの長台詞に至るまで、何をどう積み上げていくのか、が本当に楽しみなんです。僕らが全員で物語を積み上げていかないと、その台詞の意味が薄れてしまうので。誰かが誰かのために支え、ぶつかり、殺し……人間的な部分や心の揺れを描く必要があるなと思います。作品ってトータルバランスが大事なので、全員で作り上げていかないとね。紆余曲折しながらゴールを目指していくことになりそうです。
ーー小野さんの役は矢島さんや味方さんとは少し違う立ち位置にいるんですよね。神尾佑さん演じる大司教の側近で修道長役ということですが。
小野:はい……頑張りますよ(笑)! 神尾さんと初めて共演させていただくんですが、緊張しますね。先輩の足を引っ張らないようにしないと! この本を読んだときに、まずスピード感を感じました。疾走感とそこから生まれる爽快感というものを。お芝居にした時、きっと観やすい作品になるんじゃないかな? ……観終わった後で、皆、口が悪くなっているかもしれないけど(笑)。
矢島・味方:そうかも(笑)!
小野:そのくらいパワーのあるくらい作品ですよ、これ。
ーーこの作品、格闘シーンやガンアクションなど、身体的にもかなり負担の多い内容になりそうですが、その辺りの準備はいかがですか?
味方:その点はね、ここにヒーローがいますから彼にいっぱい動いてもらおうかなって! ※小野はかつて『天装戦隊ゴセイジャー』ゴセイブルー役を演じている
小野:ちょっと(笑)!
味方:地球を守るくらいのヒーローだから今回は宇宙も守ってもらいたいですね。
小野:いや、そこはヒーローの先輩、(鈴木)勝吾さんにお願いしましょう(笑)! ※鈴木は『侍戦隊シンケンジャー』シンケングリーン役
矢島:私は皆さんのような経験はそれほどないんです。以前出演した作品でも殺陣の手数を覚えるのが本当に大変で。今回ドキドキですね。あと体力も心配なので今から作っておかないと。
味方:……といいつつ、誰よりもいちばん先に殺陣を覚えているかもしれないし!
小野:本当に! 「出来ないんです」って言いながらパッパッて出来ていて……。
味方:「あれ?聞いていた話とちがうんじゃない?」ってことに。
小野:そして俺たちがいっぱい怒られるパターンね(笑)。
矢島:(笑)。一公演一公演、ボロボロになるような気がしますが、そのくらい身体を張って観てくださるお客様に作品の魅力を伝えていきたいですね。
(左から)味方良介、矢島舞美、小野健斗
取材・文・撮影=こむらさき

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