【インタビュー】THE RAMPAGE、EXIL
E TRIBEの魂を踏襲しつつ唯一無二の
グループになる

THE RAMPAGE from EXILE TRIBEが7月18日に6thシングル「HARD HIT」をリリースする。
本作はTHE RAMPAGEにとって6枚目のシングル。デビューから一年半、47都道府県ツアーや数々のイベント出演を経て、スキルを積み重ねてきた彼らの新境地となる作品だ。今回、LIKIYA、陣、RIKU、川村壱馬、吉野北人、山本翔吾、武知海青、長谷川慎の8名が本作について語ってくれた。

   ◆   ◆   ◆

■THE RAMPAGEのど真ん中をついた、新たな必殺技

――「HARD HIT」はどのようなイメージで制作に入ったのでしょうか?

川村壱馬:前作の「Fandango」はラテン調の新しい試みではあったんですけど、今回はまたTHE RAMPAGEの原点を表現できるシングルにしたいと思って制作していきました。リード曲の「HARD HIT」がTHE RAMPAGEを象徴する重量感のあるサウンドなので、夏のシングルではありますが、さわやかさではなくTHE RAMPAGEらしくアツさが表現できていると思います。逆にカップリングでは「BREAKING THE ICE」という爽快な楽曲も収録しているので、シングルとしての面白みも感じていただけると思います。

長谷川慎:今まで5枚のシングルを出せていただいて、今回のリード曲「HARD HIT」でまたTHE RAMPAGEらしい攻撃的な楽曲を出すことができました。自分の中では夏をイメージさせるさわやかな曲がくると予想していたんですけど、このタイミングで「100degrees」に並ぶTHE RAMPAGEの新たな武器ができたのが嬉しかったです。これからライヴを重ねていくことで、どんどん曲力を育てていきたいと思っています。
▲LIKIYA(LEADER/PERFORMER)
――ボーカルの3人にうかがいますが、歌詞の世界観については、どのような感想を持ちましたか?

川村壱馬:サビで“撃ち抜け”とか“BANG”とか言ってしまうくらい、狙いを定めたら絶対に外さないというTHE RAMPAGEの強さが表現できている曲だと思います。その中にエモーショナルなラップ・パートがあって、ストーリーを頭に浮かべながら聴いてもらえる構成になっています。

RIKU:自分たちの決意表明や気合いをメロディラインに乗せました。“もう一度あの頃の気持ちでやっていくぞ”という決意を、自分たち自身に言い聞かせているような歌詞ですね。サウンド・アプローチもそうですが、歌詞でも原点回帰をイメージさせる曲になっていると思います。

吉野北人:攻撃的な歌詞の中にも、自分たちの覚悟や決意を表現した言葉が散りばめられています。THE RAMPAGEの色、自分たちらしさを貫き通して辿り着いてやるという強さを、この曲から感じて欲しいです。
▲陣(LEADER/PERFORMER)
――パフォーマー目線で、ここはポイントだなと思う歌詞があれば教えてください。

陣:僕は“他の誰かになりたいわけじゃない 自分のままでどこまで行けるかは”という歌詞が耳に残っています。ライヴをやったり音楽を表現する時、どうしてもEXILE TRIBEの先輩方のイメージが頭から離れないこともあります。EXILE TRIBEの魂を踏襲することはもちろん大事なことですが、ここから先自分たちが唯一無二のグループになるために必要な部分をもっと広げていく必要があるとも感じています。そんな想いもあったので、この歌詞にはとても共感しました。

――“たどり着く日まで”という歌詞もありますが、THE RAMPAGEとしての“たどり着く日”とは、どんな未来だと思いますか?

LIKIYA:“たどり着く日”というのは、きっと訪れることがないと思っています。どこまでいっても、限界というか完全に満足してしまうことはないと思っています。自分たちの思い描くスタイルやTHE RAMPAGEの音楽や表現というものを貫いて求め続けていくことが、一番大事だと思っています。

――HIP HOPとロックを融合させたサウンド・アプローチについては、どんな感想やイメージを抱きましたか?

山本彰吾:がっつりヒップホップなんですけど、縦ノリができるビートだなと思いました。そういう意味でパフォーマンス映えするトラックです。リリックもTHE RAMPAGEのど真ん中ですし、めちゃくちゃいいメロディラインが乗って、すべての条件がバチッとはまった曲になったと思います。

武知海青:デモを聴いた時に、メンバー全員から「おぉ~!」という歓声が上がったんです。まさにTHE RAMPAGEのど真ん中をついた曲だからこその反応だったと思います。
▲RIKU(Vo)
――パフォーマンスに関しては、どのように決めていったのでしょうか。

LIKIYA:この曲を聴いた時に鋭さを感じたので、尖ったパフォーマンスにしたいと思いました。なので、ダンス・スタイル的にもKRUMP(クランプ)を取り入れて、男臭い攻撃的な振りつけを考えていきました。実際に振りつけを担当したメンバーは、KRUMPをやってきた武知海青と長谷川慎、そしてメロディ部分を考えた山本彰吾の3人。かなりエッジの効いた振りを考えてくれました。

武知海青:最初はKRUMPをわかりやすく伝えられる振りを考えたんですけど、LIKIYAさんから「もっと尖った方がこれからのTHE RAMPAGEのためにもなるし、自分たちの今を象徴するにはそうした方がいい」とアドバイスをもらいました。自分も吹っ切れて、がっつりKRUMPを取り入れた振りを考えました。初めてKRUMPを見る方は驚かれるんじゃないかというレベルの、荒々しい男性を表現した振りなっています。

長谷川慎:実はKRUMPの中でも細かくスタイルがわかれていて、海青さんは荒々しい大振りなスタイルで、自分は細かいトリッキーなスタイルを得意としているんです。この「HARD HIT」ではふたりの得意な部分を活かしたいと思って、ミュージックビデオ映えを意識しながら海青さんと僕のコンビネーションで作っていきました。

山本彰吾:僕はKRUMPにいくまでの振りを担当しました。凄くフロウが気持ちいい曲なので、そこをパフォーマンスでも表現できたらなという気持ちでメロディ部分を作らせていただきました。リスナーの方にとっては歌がしっかりと耳に入って、なおかつパフォーマーにとっては踊った感のある振りつけになったと思っています。
――今作のミュージックビデオについても教えてください。

陣:まず久保監督から「大枠で言うと狼の群れが狩りに行くようなイメージ」と言われて、最初はすぐに理解できなかったんです(笑)。でもよくよく考えてみると、歌詞でも表現している絶対的な意志、狼で言うと獲物を100%の確率で狩るという、そういう鋭さをミュージックビデオで表現していこうという意味だったと解釈できたんです。メンバーそれぞれのシーンでも、今回の曲のメッセージが伝わる内容になっていると思います。

――THE RAMPAGEにとって、「HARD HIT」はどのような位置づけの楽曲になったと思いますか?

長谷川慎:THE RAMPAGEの新たな必殺技というような位置づけですね。ライヴで披露したら、最高潮となるテッペンまで盛り上がれるような楽曲だと思います。この時代にこういうテイストの楽曲をやっているグループはあまりいないと思うので、今までのTHE RAMPAGEを知っている方にも意外性を感じていただきたいです。
■THE RAMPAGEが手を差し伸べて引き上げてあげるような応援ソング

――続いてカップリング曲「BREAKING THE ICE」について教えてください。

LIKIYA:森永製菓さんのICE BOXとコラボした楽曲になっているんですが、青春を過ごしている若い世代の方々に届けたい応援ソングになっています。

武知海青:メインターゲットが中高生ということもあって、青春の1曲に加えてもらえる楽曲になったらいいなと思います。

山本彰吾:僕たちTHE RAMPAGEは、ひとつのチームという感覚もあるんです。16人それぞれに役割があるですけど、それはチーム競技のポジションみたいなもので、スポーツと共通する部分が多いんです。ライヴをやっていても、部活のように汗をかきますし(笑)。そんな僕たちが「BREAKING THE ICE」のような曲を表現するのは、とても意味があると思っています。特に勉強や部活動に励んでいる方、さらには仕事を始めたばかりの方々に響いてくれればと思って制作しました。
▲川村壱馬(Vo)
――歌詞は?

川村壱馬:歌詞だけを見ても、さわやかさが伝わってくる曲だと思います。その中にTHE RAMPAGEが辿ってきたストーリーや、リアルなワードも散りばめられているので、そういった面も楽しんで聴いていただきたいです。作詞はいつもお世話になっているYVES&ADAMSさんに書いていただいているんですけど、歌詞の音のハメ方など緻密に計算されているので、今回も勉強させていただきました。

RIKU:今まで作ってきた応援ソングは背中を押すような内容でしたが、この「BREAKING THE ICE」は僕たちTHE RAMPAGEが少し前に行って手を差し伸べて引き上げてあげるような世界観の応援ソングなんです。自分たちの目の前に立ちはだかる壁を壊して、一緒に進んでいこうというメッセージなので、歌っていて気持ちが込めやすかったです。

吉野北人:懐かしい気持ちにもなる歌詞ですね。自分が高校時代に夢に向かってがんばっていた頃を思い出したり、初心に帰れる楽曲だなと思います。若い人をターゲットにした曲ではあるんですけど、意外と大人の人たちが聴いても昔の情熱を蘇らせることができるんじゃないかなと思います。

――トラックにはどんな印象を抱きましたか?

陣:まさにタイトルにぴったりというか、勢いもあって爽快なトラックだなという印象でした。物凄く夏を感じました。
▲吉野北人(Vo)
――この「BREAKING THE ICE」のパフォーマンスは、誰が中心に振りを作っていったのでしょうか

LIKIYA:与那嶺瑠唯が担当しました。さわやかなイメージのある楽曲なので、そこをTHE RAMPAGEとしてどう表現したらいいのか、結構悩んでいたようです。でも、難しいことは抜きに、普段から何かに向き合ってがんばっているみなさんが楽しんで踊ってもらえる振りつけが一番だという方向性で作り出してからは、早かったですね。パフォーマンスを通して、不安や悩みを少しでも取り除けたらという振りになっています。

――レコーディングを振り返るといかがでしたか?

川村壱馬:サビを素直に歌いすぎてしまうと、完全に単にさわやかな曲になってしまうので、その辺のバランスは意識しました。さわやかさだけじゃなくて、THE RAMPAGEらしさが芯にある楽曲なので、そこも感じてもらえたら嬉しいです。

RIKU:THE RAMPAGEの幅の広さを表現していくためには、必要でありチャンスとなる楽曲だと思ったのでサウンドに身を任せて歌うことを意識してレコーディングしました。聴いていると風が吹いてくるような疾走感を歌に乗せたり、曲の世界観を素直に表現していった感じですね。

吉野北人:僕もさわやかな気持ちになって、気持ちよく歌うことに集中しました。THE RAMAPAGEの曲の中でもポップス感の強い楽曲なので、まだ僕たちのことを知らない人にもこの曲をきっかけに知ってもらえたら嬉しいです。

――確かに、新たなリスナーの獲得にひと役買ってくれそうな楽曲ですね。

陣:実は森永製菓さんの『ICE BOX』のダンス・キャンペーン「悔しさなんか、踊って、噛み砕け」のテーマソングにも起用していただいています。あとは、いろいろな県で全国高等学校野球選手権地方大会のテーマソングになっていたり、いろいろな場所で「BREAKING THE ICE」が今夏を盛り上げていってくれると信じています。
■新しい世代の勢いというものも感じていただけると思う

――3曲目に収録するカップリング曲「SWAG IT OUT」の解説もお願いします。

LIKIYA:3rdシングル「Dirty Disco」と同じタイミングでデモ曲が上がってきた、NEW JACK SWINGをテーマに制作した楽曲です。THE RAMPAGEのヒップホップ感を表現したグルービーな曲が、また新たに生まれました。

陣:曲を聴いた瞬間、16人で踊っているイメージが湧きました。ボーカル・チームも参加して全員でNEW JACK SWINGのステップを踏んで踊ったり、みんなでバイブスを上げていく曲になると思います。

川村壱馬:実は1年以上前に一度レコーディングを経験しているんですが、その時は理解できなかったリリックや主人公の気持ちを、この1年の活動を通した自分たちの成長によって理解できるようになったのは新たな発見でした。

RIKU:ファンのみなさんと一緒に騒いで宴を楽しむというメッセージがある中で、自分たちの想いや本物感を表現するリリックが随所に散りばめられた歌詞になっています。凄くわかりやすいメロディラインなので、一回聴いたらすぐに覚えられと思います。

吉野北人:ライヴで映える曲だなと思いました。“アガれ 端から端まで”という歌詞もあって、会場をひとつにすることができるんじゃないかなと思います。歌詞の内容も“シナリオ通りのStory逆らうように”とか、今しか歌えないような内容でもある気がします。THE RAMPAGEの若さや勢いも表現できた曲だと思います。
▲山本翔吾(PERFORMER)
――パフォーマー目線で、共感したフレーズや歌詞を挙げるならどの部分でしょうか?

山本彰吾:具体的なところで言えば“Glory”や“Hold up my buddies”といった、希望に満ち溢れたリリックですね。前作の「Fandango」とタイプが似た楽曲ですが、どちらかというと自分たちの宴で楽しんでいるようなイメージの「Fandango」に対して、「SWAG IT OUT」はクラブというかダンスホールに自分たちが乗り込んだ上で楽しんでいるイメージなんです。でも“騒ぎな!”とあおるだけの曲では決してなくて、THE RAMPAGEの経験や決意も歌えているという点も好きな部分です。

武知海青:“群れたビルの向こうに 広がる Glory 体当たりで 勝ちあがっていく”とか“本能で 明日を生きる”というワードが好きです。等身大の自分でぶつかって勝負していくというアツい気持ちが伝わってくるので、そうやって夢や未来に向かっていこうとしている人を応援できる曲でもあるのかなと思います。

――レコーディングをして気づいたことはありましたか?

川村壱馬:もともとNEW JACK SWINGは個人的に馴染みのないジャンルでしたが、ツアーなどを通してジャンルに触れていくことで、この「SWAG IT OUT」のレコーディングにも自然体で臨むことができました。

RIKU:16小節を途切れなくずっとステップを踏みたくなるように歌うにはどうすればいいか、僕はかなり苦戦しました。いつもだったらゴリ押しで歌ってしまうところを、今回はわざと引く部分を随所に作ったり、主張しすぎないように歌う部分を作ることでグルーヴを生みだすように意識しました。他にも挑戦ばかりで、自分の新しい声質の発見だったり、レコーディング中に身につけた引き出しもたくさんありました。

吉野北人:僕も挑戦となる楽曲でした。媚びないような歌い方であったり、ところどころ質感を変えたりとか、いろいろ試しながらレコーディングしました。いろいろと考えて挑んだ分、今の僕が持っている力をすべて出し切れたと思っています。
▲武知海青(PERFORMER)
――楽曲が仕上がった今、リスナーにどんな風に届いて欲しいですか?

LIKIYA:自分たちのファンの方々にはNEW JACK SWINGは馴染みが薄いと思いますが、この曲をきっかけに僕らの好きなブラックミュージックのルーツを辿って欲しいです。

陣:THE RAMPAGEにとっては初めてのNEW JACK SWINGの楽曲ですが、僕たちがこうやって発信していくことで、もっとHIP HOPやEXILE TRIBEの原点に興味を持つ人が増えたらいいなと思います。

――ボーナストラックには「Fandango」の英語バージョンを収録。この英語バージョン収録というアプローチは恒例になっていますが、新たな発見などはありましたか。

RIKU:いい意味で日本語の「Fandango」よりもカッコいい「Fandango」を作りたいなという想いでレコーディングしました。日本語の制作時から色気やセクシーさがテーマだったので、そこを英語でパワー・アップさせるためにエロイ歌い方を研究しました(笑)。英語の方が日本語よりも音節が多いので、色気が増すにはどうしたらいいのかと考えながらやったことで、日本語の「Fandango」にも負けない出来になったと思っています。

吉野北人:日本語バージョンは日本語バージョンのいいところがあり、英語バージョンは英語バーションでいいところがあるので、その対比も面白さだと思います。今回は僕たちもラップに挑戦させていただいたんですけど、そこは日本語バージョンよりもカッコよくなりましたね。これからもシングルを出す度にいろいろな表現の仕方を吸収して、洋楽として聴いてもらえるようなクオリティにまで引き上げて、もっともっとレベルアップしていきたいと思っています。
▲長谷川慎(PERFORMER)
――最後に、6thシングルで提示できたTHE RAMPAGEらしさとは、どんな部分だと思いますか?

LIKIYA:今回6枚目のシングルということで、色濃く自分たちの色を表現できた楽曲になったと思います。新しい世代の勢いというものも感じていただけると思うので、自分たちのパフォーマンスでJr.EXILE世代の後輩グループも引っ張っていきたいと思います。THE RAMPAGEが率先してEXILE TRIBEを盛り上げていこうと思っているので、これからも応援よろしくお願いします。

吉野北人:今回もいろんなジャンルで勝負しているシングルになっているので、THE RAMPAGEを知らない方も知っている方も、いろんな色を楽しんでいただけると思います。僕たちの勢い、そしてJr.EXILE世代としての継承感も楽しんでいただけるシングルになっています。ぜひ聴いてください。

取材・文◎馬渕信彦

6thシングル「HARD HIT」

2018年7月18日(水)発売
rhythm zone

■CD+DVD
RZCD-86612/B ¥1,800+税

■CD
RZCD-86613 ¥1,111+税

[CD収録内容]
1. HARD HIT
2. BREAKING THE ICE
3. SWAG IT OUT
4. HARD HIT (Instrumental)
5. BREAKING THE ICE (Instrumental)
6. SWAG IT OUT (Instrumental)
Bonus Track / Fandango (English Version)

[DVD収録内容]※CD+DVDのみ
HARD HIT (Music Video)

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