アイドルといっても、そのKEMURIのベーシスト・津田紀昭を始め、ヒダカトオルTHE STARBEMS)、難波章浩Hi-STANDARDNAMBA69)、上田剛士AA=)等そうそうたるロック・ミュージシャンが曲提供/プロデュースをし、ステージ・ダイヴ当たり前のパンク・ロッカー顔負けのライヴ・ツアーをこなしている彼女達だけに、今回のステージも1曲目の『MURA-MURA』(津田紀昭プロデュース)からアグレッシヴな楽曲のオンパレード。来年1月リリースの新曲『STUPiG』(上田剛士プロデュース)も披露しつつステージ上を縦横無尽にハイスパートで歌い踊る彼女達に、観客も通常アイドルのライヴでは決して見られないBiSのステージならではのモッシュ&ダイヴを繰り返した。そしてBiSライヴ終了後、約20分のインターバルを経ていよいよKEMURIが登場。百戦錬磨、日本屈指のライヴ・バンドだけに1曲目の『Knockin’ On The Door』からアクセル全開、「今日は今まであまりやってこなかった曲もやる」というヴォーカルの伊藤ふみおのMC通り、再結成後のステージ・セットには組み込まれていなかった『Jojou no uta』『te wo nobase』『Live Up To Ya Lights』等を交え、本編約1時間30分のステージを終了。
アンコールでは、伊藤ふみおが来年3月5日にKEMURI初のカヴァー・アルバムのリリースを発表し、そのアルバムに収録されるアメリカのパンク・バンド、RANCID(ランシド)の『TIME BOMB』と、ロックのスタンダードともいえるKISS(キッス)の『ROCK AND ROLL ALL NITE』のスカ・パンク・ヴァージョンを初披露。続いてファンお待ちかねの『Ato-Ichinen(アトイチネン)』のイントロが始まると、伊藤がステージの両袖でステージを見つめていたBiSのメンバー6人を引っ張り込み、マックスにヒートアップした観客との「アトイチネン!」の大合唱で1回目のアンコールが終了。
更にアンコールを求める観客に応えて再々登場した彼らは、BiSという平成生まれのアーティストとの世代を超えた共演という今回のイベントを象徴するかのような楽曲『New Generation』を演奏し、ステージを終えた。
昨年の再結成まで約5年のブランクがありながらも、復活後はそれまで以上にアグレッシヴに活動している40代のKEMURIと、全員ハタチちょっとの女の子ながら見た目と裏腹の過激なパフォーマンスで注目を集めるBiSの世代や枠組みを超えたコラボレーションは、今年の音楽シーンに一石を投じる、HOTな出来事だったといえる。
(写真/深野輝美)

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