赤ちゃんも笑っちゃう!「音やリズム
が楽しい絵本」10選

子どもは絵本が大好き。時には声をあげて笑ってくれたりするのも、うれしいもの。今回は、赤ちゃんから楽しめる、音や繰り返しが楽しい絵本をご紹介します!

子どもは絵本が大好き。
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本を読んであげている間、子どもはじっと絵本をみつめ、真剣に聞いてくれますよね。時には声をあげて笑ってくれたりするのも、うれしいもの。
今では、赤ちゃん用の絵本も数多くあります。子どもとの絵本ライフがますます楽しくなる、音や繰り返しが楽しい絵本をご紹介します!
赤ちゃんや子どもが笑う本『まり』谷川俊太郎 作・広瀬弦 絵
詩人の谷川俊太郎さんと、絵本作家の広瀬弦さんの共作です。
主人公はまり、つまりボール。文章はなく、まりが転がったり、弾んだり、打たれたりする擬音だけで進行していきます。
言ってみれば、まりの冒険物語です。赤ちゃんでも、動きのあるものが好きな男の子なら、声を出してキャッキャと笑うことも。
シンプルなようで緩急ある構成で、何回読んでも楽しめます。
『だるまさんが』かがくいひろし 作
言わずと知れたベストセラーの赤ちゃん絵本ですが、やはりこの絵本の威力はすごい!
この絵本に出てくるだるまさんは、転ぶだけでなく、びろーんと伸びたり、つぶれたり、おならをしたり、忙しい。小さな子どもは次に何がくるかわかっていても、大笑いしてくれます。
生後数カ月の赤ちゃんでも、真っ赤なだるまさんにくぎ付けになるので、『まり』と同様、長く楽しめる絵本です。
『おんにょろにょろ―ちいさいモモちゃん』松谷みよ子 作
『いないいないばあ』など赤ちゃん絵本の先駆者としても知られる松谷みよ子さんの絵本です。
モモちゃんのママがモモちゃんの両足を自分の足に乗せて、部屋の中を歩き回りながら、こんなことを言うシーンが出てきます。
「おんにょろにょろ、あなのぞき、モモちゃんのおやつはどこじゃいな。とだなかな?」
おんにょろにょろってなに? という疑問はさておき、なんだか音が楽しいではないですか。楽しい音は、繰り返すとさらに楽しさが増します。
子どもは絵本を読んだ後、おんにょろにょろをきっとやりたがると思います。
もしかしたら、図書館や古本でしか手に入らないかもしれませんので、機会があったら探してみてくださいね。
『いたずらきかんしゃちゅうちゅう』バージニア・リー・バートン 作
『ちいさいおうち』が有名なバージニア・リー・バートンが、機関車好きの娘のために作った絵本だそうです。
機関車の出す音の表現が多彩で、声に出して読んでみると、子どもは大喜びするはずです。
ちゅうちゅう、しゅっしゅっ!
ちゅうちゅう、しゅっしゅっ!
かんかん かんかん! ぴ ぴぃぃぃぃぃ!
文字だけでスピード感が表現できているのですね。翻訳は『赤毛のアン』を始めて日本語に訳した村岡花子さんです。
くりかえしやフレーズが楽しい絵本『おおきなかぶ』A.トルストイ 作・佐藤忠良 絵・内田莉莎子 訳/福音館書店
一時期はどの家にもあったくらいメジャーな絵本で、いろんな絵のバージョンがありますが、佐藤忠良さんの絵が有名ですね。
説明がほとんどありません。経過もほとんど描かれず、おじいさんが植えたかぶが巨大になり、抜くのに一苦労・・・とそれだけの話なのですが、この絵本の主役はかぶでもおじいさんでもなく、「うんとこしょ、どっこいしょ」というかけ声なのです。
それにしても、もともとはロシアの民話のようですが、ロシア語ではどういうかけ声なのでしょうね(笑)
「もっかい!」必至の絵本あれこれ
『おむすびころりん』松谷みよ子 作・長野ヒデ子 絵/童心社
全国各地に古くから伝わる民話を、松谷みよ子さんが絵本にしたシリーズのひとつ。
他にもいろんなバージョンの『おむすびころりん』がありますが、松谷さんのものがいちばん、声に出しておもしろかったので、おすすめします。絵もおもしろい!
おむすびころりん、すっとんとん、のリズムの良さは、まさに読み聞かせに最適な絵本と言えるでしょう。
『三びきのやぎのがらがらどん』マーシャ・ブラウン 作・瀬田貞二 訳/福音館書店
こちらは北欧の民話をもとにしたお話です。
なぜか同じ名前の三びきのやぎ、それぞれ大きさが違って、橋を渡る時の音もそれぞれ違います。小さいやぎは、「かたことかたこと」、中くらいのやぎは「がたごとがたごと」、では、大きいやぎは・・・?
それにしても、『おおきなかぶ』のかけ声もそうですが、「がらがらどん」と訳したのはお見事というしかないですね。
思わず大人が朗読の楽しさにハマる絵本『かさじぞう』松谷みよ子 作・黒井健 絵/童心社
これもまた、日本の民話をもとにした絵本です。
かさじぞうのストーリーはだいたいご存じの方も多いかと思いますが、松谷みよ子さんのバージョンには、ある「伏線」が張られており、それがお話に深みを与えてくれています。
また、どこの地方の方言かはわかりませんが、声に出して読んでみると、気分が出て、しばし子どもに読んでいることを忘れて、大人がハマってしまうかも。
『キャット イン ザ ハット』ドクタ・スース作・伊藤比呂美 訳/河出書房新書
映画化された『グリンチ』などで知られる世界的絵本作家ドクター・スースのナンセンス絵本。
絵も強烈ですが、言葉でもグイグイ、ナンセンスなドクター・スース・ワールドに引きずり込まれますよ!
雨の日に退屈していた子どもたちの前に、おかしなネコが現れて・・・まるで早口言葉みたいな言葉のオンパレード! 翻訳は詩人である伊藤比呂美さん。詩人ならではのリズム感の良さがあります。
『おたまじゃくしの 101ちゃん』かこさとし 作/偕成社
先日、92歳で亡くなった、かこさとしさんによるハラハラドキドキ絵本です。
かこさとしさんというと、『からすのパンやさん』、『だるまちゃんとてんぐちゃん』などがあまりに有名ですが、こちらもそれらに負けず劣らずの名作なのです。
迷子になった子どもをみつけたお母さんが、たがめとざりがににやられてしまいそうになる・・・といったあらすじで、読んでいるうちに、ママの方が手に汗握ってしまうかもしれません。
まとめ今回ご紹介した絵本には松谷みよ子さんのものが多かったのですが、音読しても、黙読しても、情景や気持ちが伝わってくるものばかりなので、あえて重複しておすすめしてみました。
また、『まり』の谷川俊太郎さんは、他にもいろいろ赤ちゃん向けの絵本や、意味のない言葉しか出てこない絵本なども出されています。
それらが広く読まれていることからも、赤ちゃんや小さい子どもは必ずしも意味で絵本を楽しむわけではないようですね。
大人には、なにがおもしろいんだろう? と思えるような絵本でも、子どもには大うけ、ということもあります。
理解できないことを楽しむ、というのは、大人になると意外と難しいもの。子どもと一緒に絵本を読めば、ナンセンスなことも面白がれる、柔軟な頭の大人になれるかもしれませんよ。

ウレぴあ総研

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