まず、大前提としてヒップホップとはさまざまな文化の集合体ということを知っていると理解しやすいかもしれません。
iPhoneやYouTube、Spotifyから聴ける、ラップの入った音楽は、ヒップホップ・カルチャーの中にある音楽である場合がほとんどです。
それをあえて言葉にするなら、ヒップホップ・ミュージックと呼べるでしょう。
つまり、ヒップホップという言葉自体は音楽だけのことを指しているわけではありません。
今回はヒップホップという言葉について迫っていきたいと思います。

ヒップホップの語源って?

これには諸説あります。
その中で最も有力な説は、音楽ライターがインタビューの中で、ラップの技法を用いた音楽をヒップホップという名前を使い、紹介したという説です。
いつの時代も新しいコンテンツを紹介するときに言語化するという行為はメディアの必然だったのでしょう。
当時、ラッパーの間では「Hip♪Hip♪Hop〜♪」というリリックが流行っていました。
今となっては伝説的存在となった、The Sugarhill Gangが影響を与えたのではないでしょうか?

ちなみに元ネタはこちら↓

ディスコ・ナンバーとしては定番だった、Chicの「Good Times」を元にビートを構築しています。
当時、最先端をゆくアーティスト達もヒップホップという呼称には最初困惑していたそうです。
それが、今となっては当たり前のように、アーティスト自らが「ヒップホップ」とプレゼンする時代です。
DJが同じレコードを2枚用意し、気に入ったフレーズを交互に再生させ、ブレイクビーツへと構築し、ラッパーがそこへラップを乗せる。
広場に集まって、音楽に乗せてみんなで考えた遊び

を行うことが、のちにストリート・カルチャーの一片として、ダンスやファッションなどにも多大なる影響を与えました。
もちろん、オールドスクール・ヒップホップ創成期アーティストだった当事者たちに、そのつもりはありませんでしたが。

文化としてのヒップホップ

次に軽く触れておきたいのが、ヒップホップ・カルチャーの構造についてです。
ヒップホップはシンプルに4つの要素から成り立ちます。

MC(マスターオブセレモニー)

ラッパーと呼ばれることも多い、MC。
パーティーの司会を務めたことも多く、その名で呼ばれるようになります。
ライミング(rhyming)、スピッティング(spitting)を求められます。
「韻律、リズミカルな演説、ストリートの言葉」など呼ばれています。

DJ(ディスクジョッキー)

1973年に、ニューヨークのブロンクス地区で活動していた、ジャマイカ移民のクール・ハークがヒップホップDJの第一人者として知られています。
クール・ハークが発見したブレイクビーツやスクラッチなどの技法が確立し、ヒップホップDJのオリジナリティが高まりました。

Breakin’(ブレイクダンス)

ブレイクダンスは1970年代にニューヨーク、ブロンクス地区のアフリカ系アメリカ人やラテンアメリカ人の若者達によって発展したストリートダンスのスタイルです。
また、アフリカ・バンバータの提案でギャング達の抗争をしずめるために、銃撃戦の代わりにブレイクダンスのバトルが使われました。
これらの出来事が、ブレイクダンスの発展を助長したと言われています。

Graffiti(エアロゾールアート)

1970年代にニューヨークで、スプレーやフェルトペンなどを用いて壁や電車などに落書きをすることから始まったと言われています。
それこそ、ヒップホップカルチャーの中にあったグラフィティ文化がルーツになっています。
1980年代に入り、少数のグラフィティ行為者が前衛芸術家として話題になりました。
米国において以前から存在していたが、初期のキース・ヘリングやジャン=ミシェル・バスキアなどにより、世に知られることとなった。
簡単ではありますが、これらの四大要素がヒップホップ・カルチャーを構成した文化になります。

最後に

ヒップホップ・カルチャーの中にはたくさんの面白い専門用語やルール、マナーがあります。
僕も勉強中ですが、この記事を書く上で魅力的で気がつくと、たくさん調べています。
もっとこのサイトで需要があれば、少しずつヒップホップのことに触れたいと思います。
B-Boy以外でも楽しめる記事を書いていこうと思います。投稿 ヒップホップの語源とは? は スタジオラグへおこしやす に最初に表示されました。

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