Tzusing / 日出東方 唯我不敗 アジア
新時代の到来！ 尖鋭クラブ・シーン
を牽引する鬼才がWWWβに降臨する。
東京・上海に跨って開催される新たな
シリーズを体感せよ
“クラブ・オルタナティブ”を掲げ、感性剥き出しの我々をエクスペリメンタル・ダンスの最深部へずぶずぶと引きずり込んでしまう、WWWβ。そんな渋谷という街の中でもとびきりドープな最新カルチャーの発信地から、刺激的なプログラムの開始が予告されている。それが今週20日（金）深夜より開催予定の、“上東（ジョウトウ）”だ。
アジア全域から唸りを上げる前衛的なアーティストやクラブ・シーンの現状を克明に記録し、さらなる“増殖”を図るべく、WWWβと上海ALLとが互いの血液を交わした新シリーズ――私はそう解釈している。
東京編・第1弾となる今回は、Howell、Yousuke Yukimatsu、脳BRAIN、Constellation Botsuらが顔を揃える。これだけですでに肌はヒリつきそうだが、最注目株は何と言っても、鬼才・Tzusingではないだろうか。昨年2月に〈L.I.E.S.〉からリリースしたデビュー・アルバム『東方不敗』はまさに怪作であった。
そこで、当記事にてご紹介するリード・トラック「日出東方 唯我不敗」に脳幹を震わせ、来るべき夜へと備えていただきたい。
アジア全域から唸りを上げる前衛的なアーティストやクラブ・シーンの現状を克明に記録し、さらなる“増殖”を図るべく、WWWβと上海ALLとが互いの血液を交わした新シリーズ――私はそう解釈している。
東京編・第1弾となる今回は、Howell、Yousuke Yukimatsu、脳BRAIN、Constellation Botsuらが顔を揃える。これだけですでに肌はヒリつきそうだが、最注目株は何と言っても、鬼才・Tzusingではないだろうか。昨年2月に〈L.I.E.S.〉からリリースしたデビュー・アルバム『東方不敗』はまさに怪作であった。
そこで、当記事にてご紹介するリード・トラック「日出東方 唯我不敗」に脳幹を震わせ、来るべき夜へと備えていただきたい。
彼はマレーシアに生まれ、シンガポール、台湾と過ごし、現在は上海在住と、東洋文化を吸い尽くすように人生を送ってきた（大学時代はシカゴ）。その中で得たインスピレーションが楽曲に如実に表れていることは、瞬時にお分かりいただけるだろう。中国民族楽器とボディ・ミュージックの融合が、これほどまでに（いい意味で）病的なものになるなんて思ってもみない。幽玄たる弦のたゆみや震えが、骨がフロアを打ち鳴らすかのごとく硬質なジャンルと出会った。そのとき私は踊ることに対しての“飢え”を感じざるを得なかった。
例えば、3月23日（金）のWWWβでもそうだ。Kleinの初来日公演が開催されていた（こちらも最高！）のだが、バー・スペースのBGMとして『東方不敗』がずっとかかっていた。それだけで映画に出てくるような“ヤバい”空間へと変貌していた、のに彼が生身でプレイしたらどうなるのか……もう想像の範疇を超えている。
ポストインダストリアル、EBM、ノイズ・テクノ、ダークウェイヴ・リバイバル――我々を衝き動かすこれらの音楽はいつの時代も変わらない。それらのダイレクトな呼びかけに肉体が応えるという点では。しかし、Tzusingのトラックを一聴すれば分かるように、アーティストはいつだって挑戦的であり実験的である。すなわち、サイコロジカルな刺激も多分に介在するのである。
さて（アルバム全体の質や彼の手腕、シーン自体のおもしろさのおかげで）どうも話が拡がってしまった。それでもやはり「日出東方 唯我不敗」について多少なりとも触れておかねばなるまい。
私はその起伏に、中華悠久の歴史の中で幾度となく繰り返される栄枯盛衰を垣間見た。ズドン……！ という低音ビートにはEBMのような焦燥感やヒリヒリした感覚というのはないけれども、覇気のあるリズムが士気を鼓舞し戦闘本能にスイッチを入れる。さらに、たたみかけられるストリングスからは火矢の雨が降り注ぐ。
時は流れて、現代中国は（そのめざましい経済発展のみならず）文化においても存在感を発揮し、アンダーグラウンド・シーンを牽引する存在となってきているようだ。一方で、政治体制の複雑さを指摘することのできる国でもあるので、もしかしたらこうした音楽はカウンター・カルチャーとしても機能しているのかもしれない。だからこそ、今後ともその動向から目を（耳を）離さず、身を以て体感してゆきたいと思う。
例えば、3月23日（金）のWWWβでもそうだ。Kleinの初来日公演が開催されていた（こちらも最高！）のだが、バー・スペースのBGMとして『東方不敗』がずっとかかっていた。それだけで映画に出てくるような“ヤバい”空間へと変貌していた、のに彼が生身でプレイしたらどうなるのか……もう想像の範疇を超えている。
ポストインダストリアル、EBM、ノイズ・テクノ、ダークウェイヴ・リバイバル――我々を衝き動かすこれらの音楽はいつの時代も変わらない。それらのダイレクトな呼びかけに肉体が応えるという点では。しかし、Tzusingのトラックを一聴すれば分かるように、アーティストはいつだって挑戦的であり実験的である。すなわち、サイコロジカルな刺激も多分に介在するのである。
さて（アルバム全体の質や彼の手腕、シーン自体のおもしろさのおかげで）どうも話が拡がってしまった。それでもやはり「日出東方 唯我不敗」について多少なりとも触れておかねばなるまい。
私はその起伏に、中華悠久の歴史の中で幾度となく繰り返される栄枯盛衰を垣間見た。ズドン……！ という低音ビートにはEBMのような焦燥感やヒリヒリした感覚というのはないけれども、覇気のあるリズムが士気を鼓舞し戦闘本能にスイッチを入れる。さらに、たたみかけられるストリングスからは火矢の雨が降り注ぐ。
時は流れて、現代中国は（そのめざましい経済発展のみならず）文化においても存在感を発揮し、アンダーグラウンド・シーンを牽引する存在となってきているようだ。一方で、政治体制の複雑さを指摘することのできる国でもあるので、もしかしたらこうした音楽はカウンター・カルチャーとしても機能しているのかもしれない。だからこそ、今後ともその動向から目を（耳を）離さず、身を以て体感してゆきたいと思う。
THIS WEEK 4/20 fri 24:00〜ALL Shanghai⇄WWWβ Tokyo exchange program 上東 Playlist 現代のオルタナを喚起する上海ALLと東京WWWβによる交換プログラム"上東"。第１弾はTzusing (L.I.E.S.)とALL主宰のHowellが登場。日本のお家芸アヴァン、ノイズ、テクノでぶっ込みます
https://t.co/2pkKgxlivi pic.twitter.com/n2mECENKmj
— WWWβ (@wwwb_shibuya) 2018年4月15日
【イベント情報】
ALL Shanghai ⇄ WWWβ Tokyo exchange program 上東 Vol.1 – Tokyo –
日時：2018年4月20日（金） OPEN / START 24:00
会場：WWWβ
料金：ADV ￥1,500 / DOOR ￥2,000 / U23 ￥1,000 ※
出演：
[DJ]
Tzusing [L.I.E.S. | ALL Shanghai]
Howell [SVBKVLT | ALL Shanghai]
Yousuke Yukimatsu
脳BRAIN
[LIVE]
Constellation Botsu
※未成年者の入場不可・要顔写真付きID / You must be 20 or over with Photo ID to enter.
※23歳以下は当日料金の1,000円オフ。受付にて年齢の確認出来る写真付きのIDをご提示下さい / 1000 yen off the door price for Under 23. Please show your photo ID at door to prove your age.
■イベント詳細：http://www-shibuya.jp/schedule/008947.php
【リリース情報】
会場：WWWβ
料金：ADV ￥1,500 / DOOR ￥2,000 / U23 ￥1,000 ※
出演：
[DJ]
Tzusing [L.I.E.S. | ALL Shanghai]
Howell [SVBKVLT | ALL Shanghai]
Yousuke Yukimatsu
脳BRAIN
[LIVE]
Constellation Botsu
※未成年者の入場不可・要顔写真付きID / You must be 20 or over with Photo ID to enter.
※23歳以下は当日料金の1,000円オフ。受付にて年齢の確認出来る写真付きのIDをご提示下さい / 1000 yen off the door price for Under 23. Please show your photo ID at door to prove your age.
■イベント詳細：http://www-shibuya.jp/schedule/008947.php
【リリース情報】
Tzusing 『東方不敗』
Spincoaster
『心が震える音楽との出逢いを』独自に厳選した国内外の新鋭MUSICを紹介。音楽ニュース、ここでしか読めないミュージシャンの音楽的ルーツやインタビュー、イベントのレポートも掲載。
