【インタビュー】中川大志「目が合う
度にキュンキュンしていた」楽しさ全
開で挑んだ新たな挑戦
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中川 いや、どれも苦労というより楽しかったです。役の話を最初に聞いたときも、「ドラムを叩く役なんだけど」って言われた瞬間、「やりたい!」って(笑)。というのも僕、ドラムを2年くらい習ったことがありまして。でも、まさか役でそれを活かせるなんて思っていなかったので、これはもうチャンスだなって楽しみしかなかった。千太郎のキャラクターに関しても正直、何でこの役が僕にきたの?っていうくらいこれまでやったものとはイメージの違う役なんだけど、それもチャレンジだし、自分に任せてもらえることが嬉しかったです。
中川 ギャップかな。ケンカばかりしていて誰もが近寄りがたい豪快な男っていうイメージだけど、実はすごくかわいらしくてピュアで不器用で、いろんな表情を持っているじゃないですか。でも、その中にも一本芯の通った覚悟というか、ブレない信念を持っているところが男女問わず引き込んでしまう、千太郎の魅力だと思います。
中川 だからこそ、演じる上ではそこにどれだけ説得力を持たせるかが大事。本当にこういう人だと思わせるよう、自分を千太郎に近づけていく作業はやっていておもしろかったですよ。
中川 知念くんとは2年くらい前に共演していて、その後もずっと仲良くしてもらっていたんですね。だから、どの場面も無理に空気感を作らなくていい安心感があったんだけど、中でも印象的だったのはやっぱり文化祭のセッションのシーン。セッションって呼吸を合わせるために目線のやりとりが大切で、どこで目線を合わせるかポイントポイントで決まってはいたんですね。でも、盛り上がってくるとお互い決めていないところでも同時に目が合うときがあって、その瞬間はめちゃめちゃテンションが上がる。目が合う度にキュンキュンしていました(笑)。
■女性ボーカリストが好み!?中川の心を掴むフェイバリット・ソングとは?
中川 難しいなぁ。いろんなジャンルを聴くから1曲を選ぶのは難しいんだけど……最近、好きなのは、あいみょんさんかな。僕、女性のアーティストが好きなんだけど、あいみょんさんは特に声がクールでカッコいいです。曲もノリがよくて、特に「愛を伝えたいだとか」が好き。朝、よく聴くんですけど、歌詞もオブラートに包まないで攻めているのでめっちゃテンションが上がるんですよ。
中川 そうですね。だから椎名林檎さんとかも好きなんだけど、あいみょんさんも初めてテレビで聴いたとき、まず声がすごいなって刺さってきて。そういう直感的に惹かれるエモーショナルな音楽に僕は心を掴まれる気がします。
中川 やっぱり、この世界にスカウトされたときですね。当時、僕は小学校4年生くらいで父親と原宿で買い物をしていたんだけど、突然、スーツ姿の謎の男性に声をかけられて。事務所の名刺を渡されている父親を見て、僕は子供ながらに“親が怪しい人に絡まれている!”って思っていたんですよ(笑)。で、そのときは断ったんだけど数週間後に親と原宿で買い物をしていたらまた同じ人に会いまして。そのときはさすがに運命を感じて、習いごとがひとつ増えるくらいの感覚でやってみようかなっていう軽い気持ちでこの仕事を始めたんです。そうしたら、それがずっと続いていて結局、今もやっているのであのとき、あの場所でもし声をかけられなかったら、僕はどんな人生を歩いていたんだろうって不思議な感覚になる。でも、今はもうこの仕事以外、想像もつかないので、あれは間違いなく運命の出会いだったと思います。
(c)2008小玉ユキ/小学館
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