back number、「瞬き」が4週連続1位
獲得！2位には宇多田ヒカルの映画『
DESTINY 鎌倉ものがたり』主題歌「あ
なた」がランクイン!!＜歌ネット週間
ランキング＞

back numberの新曲「瞬き」が4週連続1位を獲得した今週の歌ネットランキング。新曲がリリースされるたびに上位をマークする彼ら。リアリティのある風景や独特の言い回し、またフッとこぼれる本音などを上手にすくい取る清水依与吏の歌詞は、いつでもリスナーの心を捉えて離さない。ただ本作「瞬き」は心の機微を丁寧に描くというよりも、どこまでも真っ直ぐな歌詞が深く印象に残る。＜何の為に生きて行くのか 答えなんて無くていいよ＞＜誰にもなれなかったけど ただ今日も僕を必要だと思ってくれたら＞。理想や理念などは吹き飛ばして、ただただ“君といたい”“君がいてほしい”と願う強さ。これまでの歌詞とは少し違い、よりシンプルなこの言葉が心をぐっと揺さぶる。back numberはほかにも3位に「クリスマスソング」が、6位に「ハッピーエンド」がそれぞれランクインし、引き続き強さを見せつけている。

そして、2位に輝いたのが宇多田ヒカルの「あなた」。本作はソニー「ノイキャン・ワイヤレス」のCMソングであり、現在公開中の映画『DESTINY 鎌倉ものがたり』の主題歌だ。12月8日に配信スタートしてから、iTunesをはじめ国内の主要配信サイトにて11冠を獲得するなど多方面で話題になっている。＜あなたのいない世界じゃ どんな願いも叶わないから＞から始まる本作は、一見すると大切な人や愛する人へのかけがえのない気持ちを綴った、シンプルな歌詞のように思える。けれども、読み進めていくと＜あなた以外なんにもいらない＞＜晴れ渡る夜空の光が震えるほど 眩しいのはあなた＞＜なんと言われようと あなたの行く末を 案じてやまない＞など、その強い気持ちにどんどん圧倒される。ラストには＜あなた以外帰る場所は 天上天下 どこにもない＞と言い切っているほど。“愛”や“包容力”、“優しい気持ち”などという甘い言葉では表現できない巨大な気持ちが伝わり、ただただ言葉もなく受け止めるしかない。

またback numberと同じく、米津玄師も今週3曲がランクイン。自意識と内省の狭間で悶々とする彼特有の歌詞は、若い世代の心をぐっと掴む。中でも「灰色と青（＋菅田将暉）」の歌詞は、実に味わい深い。＜どれだけ背丈が変わろうとも 変わらない何かがありますように＞とは、初期衝動だけで前進できていたあの頃とはもう違うけれど、それでも自分の中にある“変わらないもの”を追い求める、がむしゃらな米津の姿ではないだろうか。

7位には、12月5日に歌手活動無期限休止を発表したクリス・ハートの「I LOVE YOU」がランクイン。＜I love you I love you I need you ずっと愛されたいあの頃のように＞という甘い歌詞とクリスの優しい歌声が重なり合い、とてもエモーショナルなナンバーだ。

文／木村桂子