三浦大知「最高の想い出の雨に」20周
年記念ライブは雨の中最高潮

(撮影= 神谷渚 -Nagisa Kamiya-)
 歌手でダンサーの三浦大知(29)が8月1日に、東京・代々木公園野外ステージで『DAICHI MIURA FREE LIVE“U”supported by uP!!!』と題したフリーライブを開催した。このフリーライブは、ニューシングル「U」を発売することを記念しておこなわれたもの。当日はあいにくの雨だったが、三浦は「最高の想い出の雨になりました!」と言葉を届けた。
 開催日の1日は、三浦が小中学生男女7人組のダンスボーカルグループ“Folder”のメインボーカルとしてデビューした1997年8月1日から、ちょうど20周年にあたる日となった。
 降りしきる雨のなか三浦がステージに登場するとオーディエンスが大歓声で迎え入れる。雨のなか会場に駆けつけてくれたオーディエンスに対して感謝の気持ちを伝えるとともに「嵐を呼ぶ男、三浦大知です!」とシャウトすると、更なる歓声に迎え入れられる。
 「この雨がみんなの想い出の雨に変わるように、ボクの曲のなかでも熱い曲を持ってきました!いっしょに盛り上がりましょう!」と1曲目から「Rise Up」でヒートアップしていく。太陽がギラギラと輝く日にこそピッタリなナンバーかと思いきや、雨のなかでもお構いなしに盛り上がっていく。ステージ上の三浦とダンサー、そして、会場のオーディエンスが左右に振る手が、雨を掻き消して視界を良好にしていくようにさえ見える。
 「音楽でひとつになりましょう!」という三浦の言葉を合図にオーディエンスとのハンドクラップが心地よく鳴り響くなか、自身の音楽への愛を歌った「music」を披露し、幸せな空間を作り出していく。かと思えば、続く「FEVER」では、多幸感あふれた「music」とは打って変わったセクシーな空間へと変貌させていく。
(撮影= 神谷渚 -Nagisa Kamiya-)
 前半の3曲が終わったところで三浦は、「足元どころか全身悪いなか、これだけの方に集まっていただいてありがとうございます! 本当に嬉しいです。冒頭でも言ったとおり、この雨がみなさんにとって最高の想い出の雨に変わるように、思い切って最後までパフォーマンスしていきたいと思いますので、よろしくお願いします!」と深々と頭を下げる。ある意味、今回のライブへの決意表明ともとれる三浦の言葉に対して、温かく大きな拍手でオーディエンスが応える。
 「今日はフリーライブですけれど、せっかくみなさんに集まっていただけるなら、何かスペシャルなこともできたらと思いまして」とステージ上に登場したキーボード、アコースティックギターとともにアコースティック・パートへと突入していく。
 最初に奏でられた「ふれあうだけで ~Always with you~」では、美しいメロディーと三浦の美しい声が会場をぎゅっと包み込んでいく。
 「いつもはみなさんが引くぐらい踊っている曲があるんですけど、3人でバラード・アレンジにしてスペシャルな感じでやってみようと思います」と言って披露されたのは、自身最高難度のダンスナンバーである「Cry & Fight」。普段、三浦とダンサーが激しく踊りながら見せてくれる曲の表情とはまったく違う世界が広がっていく。
 アコースティック・パートのラストでは、「みなさんも手拍子したり体を揺らしたり、好きなように動いて」とアコースティック・ナンバーでありながら“踊れる”アレンジになった「(RE)PLAY」が披露される。リズムを刻むギターとメロディーを奏でるキーボードに三浦大知のカホンの織り成すアンサンブルが会場を気持ちよく揺らしていく。
 アコースティック・パートあけのMCでは、この日がデビュー20周年の記念日であること。そして、20年間自分が好きな“歌”と“ダンス”を続けてこれたことは、まわりで支えてくれたスタッフやダンサーやバンドであったり、こんな雨のなかでも足を運んで一緒に音楽を共有してずっと応援してくれているファンがいたからこそできたことだと感謝の気持ちを伝える。
(撮影= 神谷渚 -Nagisa Kamiya-)
 「これから先、何度、歌ったり、踊ったり、エンターテインメントを作っても、みなさんに対する恩は最後の最後まできっと返し切れないと思うけど、三浦大知を好きでいて良かったと、みなさんに誇ってもらえるように、これからも一歩づつ繰り返しアップデートしながらがんばっていきます」とさらなる想いを伝えていく。
 そして、三浦にとって20代最後のシングルとなる2日発売の「U」には、日々アップデートしていきたいと思っている三浦自身の気持ちがつまっていて、「いい日もあれば悪い日もある。晴れの日もあれば雨の日もある。そういうことも全部ひっくるめて一日一日アップデートしていけるように、みなさんの背中を押せる曲になれたら」という願いを込めて披露された。
 「U」のミュージックビデオはワンカット一発撮りで撮影されたことでも話題となったが、MVの最後に描かれている雨のなかを三浦と4人のダンサーが踊りながら前進していくシーンを再現するかのように、本当の雨に打たれながら三浦と4人のダンサーが「U」を披露。
 仮面ライダーエグゼイドの主題歌であり、三浦自身のみならず、仮面ライダーシリーズの主題歌のなかでも初めて、オリコン週間ランキングで1位を獲得した「EXCITE」では、降りしきる雨とオーディエンスが回す様々な色のタオルが織りなす景色が「EXCITE」をさらに盛り上げていく。仮面ライダーエグゼイドから三浦を知ったであろうチビッコたちも会場にはたくさん来ており、「EXCITE」を聴いて飛び跳ねながら喜々としている。
(撮影= 神谷渚 -Nagisa Kamiya-)
 そして、ラストの曲の前に「20周年と言わせていただきましたが、こうして20年やってきてもまだまだのところばっかりで、目指すべきところがどんな高みにあるのかまだわからないんですけれど、これからも歌って踊っていきたいと思っています」と伝えたあと「みなさんに感謝の気持ちを込めて最後に希望の曲を1曲届けたいと思います」と、この日のラストナンバーとなった「Darkest Before Dawn」が披露された。
 「ひとりでもひとりじゃない」という歌詞が力強い意志を持って、雨に濡れた会場のオーディエンスを包み込んでいくように見える。
 歌い終えた三浦が「みなさんのおかげで、記念すべき20周年のこの日に降った雨が最高の想い出の雨になりました!」と最大級の賛辞を雨のなか駆けつけてくれたファンに投げかけて、60分に渡って繰り広げられた記念すべき日のフリーライブの幕が下ろされた。
 デビューしてから20年経った今も「“歌”と“ダンス”は相思相愛でないといけない」とよく口にする三浦大知の“歌”と“ダンス”は、1997年8月1日に世に出たあの日よりも、20年経った今のほうが遥かに強い愛で結びついており、これから先も、もっともっと深い愛になっていくのだろうと思えてしまう、そんなデビュー20周年記念日のライブだった。
(撮影= 神谷渚 -Nagisa Kamiya-)
(撮影= 神谷渚 -Nagisa Kamiya-)
(撮影= 神谷渚 -Nagisa Kamiya-)
(撮影= 神谷渚 -Nagisa Kamiya-)
(撮影= 神谷渚 -Nagisa Kamiya-)
(撮影= 神谷渚 -Nagisa Kamiya-)
(撮影= 神谷渚 -Nagisa Kamiya-)

セットリスト

DAICHI MIURA FREE LIVE“U”supported by uP!!!
2017年8月1日
代々木公園野外ステージ
M1 Rise Up
M2 music
M3 FEVER
M4 ふれあうだけで ~Always with you~
M5 Cry & Fight 
M6 (RE)PLAY 
M7 U 
M8 EXCITE
M9 Darkest Before Dawn

MusicVoice

音楽をもっと楽しくするニュースサイト、ミュージックヴォイス

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜
  • Editor's Talk Session

ギャラリー

  • 〝美根〟 / 「映画の指輪のつくり方」
  • SUIREN / 『Sui彩の景色』
  • ももすももす / 『きゅうりか、猫か。』
  • Star T Rat RIKI / 「なんでもムキムキ化計画」
  • SUPER★DRAGON / 「Cooking★RAKU」
  • ゆいにしお / 「ゆいにしおのmid-20s的生活」

新着