笑顔で取材に応じた桂歌丸

笑顔で取材に応じた桂歌丸

桂歌丸「必ず私の悪口が出る。油断が
できない」 「日本語を使わないで笑
いを取っている」と苦言も

 落語家の桂歌丸が17日、東京都内の後楽園ホールで行われた、日本テレビ系「笑点」の前番組「もう笑点」の収録に参加。収録後、笑点メンバーと共に囲み取材に応じた。
 14日に退院したばかりの歌丸は、この日も、鼻に呼吸チューブを付けていたが、しっかりとした口調で取材に対応。「入院していても毎週、『笑点』を見ていました。なぜかというと、必ず私の悪口が出る。油断ができないからです」と冗談を交えて語った。
 現在は、終身名誉司会として番組を見守る立場だが「笑点があんまりアレでしたら、私が司会として復帰しますので(現司会者の春風亭)昇太さん、どうぞ覚悟していてください」と意欲を見せ、ニヤリと笑った。
 体調については「まだハッキリと良くなったとはいえない。肺炎の方はある程度は治っているのですが、呼吸器のほうがアレなもんですから、今は酸素(吸入器)を付けっ放しでお仕事をさせていただいてます」と報告した。
 「最初は抵抗もあり、もし、お客さまが1人でも『聞きにくい』とおっしゃれば、私は引退しようと決めていた」と明かしたが、「(誰も聞きにくいとは)おっしゃらない。『大丈夫だ』と言うので、ずうずうしくやらせてもらっている」と感謝した。
 現在の体重は「36キロです」と苦笑い。医師と「早く40キロに戻す約束をしている」そうだが「あまり食べられない。意外と好き嫌いがある。先生は『何でも食べなきゃいけない』『塩分、糖分を控えめに』と言うけれど、80年間やってきたことを急には変えられない。なので好きなように取っている」と語った。
 医師からは肉を食べるようにと言われているそう。あまり肉が好きでないという歌丸は「脂身が駄目なのでヒレを食べている。ついこの間、唐揚げを初めて食べた。うそじゃない。何でこんなにうまいものを今まで食わなかったんだろう」と語り、会場を沸かせた。
 また、歌丸は「日本語というのは日本の文化。その文化を一番使っているのがわれわれ、噺家だと思う。今、日本語を使わないで笑いを取ってる芸能人の方が大勢いらっしゃるじゃないですか…」と切り出した。
 続けて「言っちゃ失礼ですけれど、裸でお盆を持って出て何が芸なんですか。頭の毛をこうやってやるだけで何が芸なんですか?。私は違うと思う。ああいうのを見て、面白いな、うまいなと思われちゃ困るんです」と苦言を呈した。
 歌丸は「やはり日本の文化である、日本の言葉を使って笑いを取るのが芸人であり、われわれ噺家だと思う。大いに日本人に聞いいただいて、日本語というものをもっともっと理解していただきたい。ちょっと望みが大きいかもしれませんが、そういう気でいます」と言葉に力を込めた。

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