劇場版「黒執事」初日舞台挨
拶が開催 小野大輔「役者としても人
間としても成長させてくれた作品」

 同作は、「月刊Gファンタジー」(スクウェア・エニックス刊)で連載中の、枢やな氏による漫画が原作。19世紀の英国を舞台に、名門貴族ファントムハイヴ家の若き当主シエルと執事のセバスチャンが、英国女王から裏社会の汚れ仕事を請け負う「女王の番犬」として難事件を解決していく姿を描く作品。テレビアニメやOVAなど4度にわたってアニメ化されており、劇場版では、死者蘇生の噂を調査すべく、豪華客船・カンパニア号に乗り込んだシエルとセバスチャンの活躍が描かれる。

 2008年放送のテレビシリーズ第1期からおよそ10年間、同シリーズに携わってきた3人だが、小野は「(『黒執事』は)ゴシックであり、ロリータであり、確立された分野を突き詰めて表現している。アクションやコメディ、ホラーだったりといろいろなエンターテイメントをひとつに集めたおもちゃ箱のような、よくばりな作品」と語り、坂本は「自分の信念がハッキリしているキャラクターが多く、どんな目的であれ目標に向かって邁進する強さを持っています。最終的にはどのキャラクターにも惹かれていきますね」、諏訪部は「ビジュアル的なカッコよさや、かわいらしさはもちろんですが、その対極にある人間の業や情念など、精神的な深みもしっかり描かれている」と作品の魅力を伝えた。

 自身が演じるキャラクターについて、小野は「役者としての視野を広げてくれただけでなく、人間としても成長させてくれた役。これまでは周囲のみなさんに支えられて立っていましたが、今作では座長として自分が背負わないといけない。ひとりの力では作品は作れないことが実感できました」と話し、みんなで手を取り合って作品を作っていくことのすばらしさに気づかされたという。坂本は「いっぱいいっぱいで、人気の高さからもプレッシャーを感じていました。難しい役柄でしたがシエル(主)とセバスチャン(執事)の関係性のように、小野さんが空気を和ませてくれました」と小野への感謝を述べた。

 今作で描かれる原作の人気エピソード「豪華客船編」について、小野は「原作を読んだときからこのエピソードをやりたいと思っていて、もしかすると劇場版のためにとっておいたのではないかと思うほど」と絶賛しつつ、「セバスチャンは普段熱量を出せない役柄ですが、今回は原作の枢先生と阿部(記之)監督から『存分に演じてください!』と許可をいただきました。普段とは違うセバスチャンにも注目してください」とアピールした。また、同エピソードのキーマンである葬儀屋を演じた諏訪部は「原作コミックスのCMでも『豪華客船編』あたりのナレーションを務めさせてもらいましたが、アニメ化にともない、再び同編を演じられることは感無量でした」と喜びの表情を浮かべた。

 最後は、小野が「『黒執事』の集大成ともいえる劇場版で、作品が持つ魅力やエンターテイメント性を十二分に盛り込んで仕上がっていると自負しています。原作は16年に連載10周年を迎えましたが、次の10周年へと進むためには、執事と主の関係のように、応援してくださるみなさんの熱量が必要不可欠。これからも作品が愛されるように願っています」とファンにさらなる応援を呼びかけ、舞台挨拶の幕を引いた。

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