高畑裕太の事件に思う:ドラァグクイ
ーン・エスムラルダ連載117

エスムラルダの「勝手にワイドショー!」

連載第117回 高畑裕太の事件に思う

 昨日(8月23日)の夕方に報じられるやいなや、リオ五輪の余韻などを一気に吹き飛ばした、高畑裕太のニュース。二世タレントが起こす事件といえば、イマイチ売れていない人がクスリ関係で捕まる、というのが一般的(?)だったけど……。今回はまあ、事件の種類もタイミング(まさに売り出されている真っ最中)も最悪ね。

 ちなみに、アタシが高畑裕太に最も関心を持ったのは、デビュー前(5年前くらい?)。なんか当時、「高畑淳子のイケメン長男」「高校球児」みたいな情報がやたら出回っていて、ちょっぴり期待してたのよ。ところが……。いざ実物を見てみると、確かにイケメンといえばイケメンなんだけど、あまりにもお母さんに似すぎていて、イマイチ「オトコ」としては見られなかったわ……(かなりどうでもいい情報)。

 そんな高畑裕太が起こした今度の事件。アタシ、こういう「密室の中で起こった事件」に関しては、一応「一方の言い分だけでは、真実はわからない」と心の片隅で思うようにしているの(冤罪とかハニートラップみたいなものも、実際あるだろうし)。でも今回は、事件のプロセスを考えても、本人が容疑を認めていることを考えても、おそらく完全アウトよね。 「こんな大事な時期に、こんな事件を起こすわけがない」といった声も上がっているようだけど、それはちょっと短絡的。人の心ってブラックボックスみたいなものだし、「こういう時期だからこそ、(プレッシャーやストレスから)事件を起こした」可能性だって、あると思うわ。

 それにしても……。こういった事件ばかりが大きく報道されているだけかもしれないけど、最近ちょっと、自分の感情とか欲求のままに行動する人が多すぎないかしら?(って、女装とかしてるアタシが言うのもナンだけど) あと、女性とか子どもが被害者になる事件が多いのも腹立たしいわね。

 今後の仕事にかなりの影響が出そうな高畑淳子とか、せっかくの主演映画が撮影中止になってしまった真野恵里菜とか、これから本番が終わるまで徹夜作業が続いてしまいそうな24時間テレビのスタッフの方々とか、気の毒な人が続出している今回の件だけど、誰よりも大変な思いをされているのは、間違いなく被害者の女性。トラウマになりかねない出来事よね……。せめて彼女が、二次被害(心ない人たちの中傷)に遭わずにすみますように。

(水曜連載)

イメージ:高畑裕太オフィシャルブログ(現在は閉鎖)

【エスムラルダ:プロフィール】

えすむらるだ…1972年生まれ。94年よりドラァグクイーンとしての活動を開始し、各種イベント、メディア等に出演。2002年、東京都の『ヘブンアーティスト』ライセンスを取得。脚本家・ライターとしても活躍している。著書に「同性パートナーシップ証明、はじまりました。」(ポット出版、共著)
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おすすめ書籍:「同性パートナーシップ証明、はじまりました。渋谷区・世田谷区の成立物語と手続きの方法」エスムラルダ、KIRA著(ポット出版)

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