L→R mao(Ba)、324(Gu)、赤飯(Vo)、ミト充(Dr)、ぽにきんぐだむ(Gu&Vo)

L→R mao(Ba)、324(Gu)、赤飯(Vo)、ミト充(Dr)、ぽにきんぐだむ(Gu&Vo)

【オメでたい頭でなにより
インタビュー】
面白くて楽しめるものを目標にして
楽曲制作をスタートできた

“今、死んでも後悔はない”と言える
瞬間を一個一個刻んでいきたい

あと、今回の歌詞はエロネタが多いなと思っていまして。この辺はコロナ禍の終焉での精神的な開放と見ていいのかなと。

赤飯
そうですか? エロネタってありましたっけ?

M2「着火繚乱ビンビンビン」とM4「チン♂アゲ⤴交渉中」がまさにそうだと思います。M2の《「裸の付き合い やらないか」》は山川純一氏の漫画『くそみそテクニック』からの引用だと思いますが。

赤飯
あ、えーっと…そういうのがあるんですね?
324
いや、もう、そのとおりです(苦笑)。タイアップ狙ってました!
赤飯
嘘つけ。

(笑)。しかし、よくそんなところから引っ張ってきましたね。

324
僕らはその世代ですよ。
赤飯
出身地はそこなんです。
324
僕らは“ニコ動”の人たちで、『くそみそテクニック』はそこで流行っていたものなんで、むしろ懐かしさすら覚えますね。

そうなんですね。で、その《「やらないか」》もそうですし、M4の《億までください 兆いきそうなの》もそうで、こういうところの言葉の使い方が絶妙だと思って聴いておりました。

324
これはサビとタイトル、そのネタ自体もずっとあった曲で、そこからできたところはありますね。

「チン♂アゲ⤴交渉中」の歌詞は324さんとぽにきんぐだむさんの共作となっていますけど、ふたりでああだこうだ言いながら組み立ているんですか?

324
これに関してはもう9割が僕で、ラップの部分をぽにきに任せたんで、クレジットにぽにきが入っているっていう。
赤飯
自分は英語とか口当たりの修正を担当しています。

「着火繚乱ビンビンビン」も赤飯さん、ぽにきんぐだむさん、324さんの3人がクレジットされていますが、これもどなたかがメインで書かれて、それ以外のところを他のふたりが調整していく感じなんですかね?

赤飯
これに関しては、わりと3人で均等にコライトした感じです。
324
今回のアルバムだと「地下室の王」と「チン♂アゲ⤴交渉中」がほぼ俺のアイディアで、9割できた状態で他のメンバーに投げてた感じで、「着火繚乱ビンビンビン」もそうだし、「ソイヤ!好漢度BOY」は3人でスタジオに入って、歌詞だったりメロディーだったりを“どうしようかな?”って話し合いながらやって、イーブンでやっているようなイメージですね。Googleドキュメントに歌詞の叩き台を作って、それをみんなでスマホとかパソコンで見て、それぞれ手元で打ち込みながら“ここはどうする?”みたいな。

本当にアイディアを出し合ってる感じなんですね。

324
そうです。そういうパターンと、個人が叩き台というか、ほぼほぼ作ってきたものを他のメンバーに細部を修正してもらうパターンのふたつですかね。「今宵、又旅へ。」はほぼ赤飯がやっていて、「Move your Heart」と「ADVANCE TiME」はぽにきがほぼほぼ叩き台を作ってきて、赤飯が口当たりとかの部分を修正していくみたいな。

オメでたはエロネタあり、おふざけあり…ではあるわけですが、そうは言いつつ、私はこのバンドは真面目だと思っております。M4「チン♂アゲ⤴交渉中」はエロでおふざけではありますが、ちゃんと歌詞を見ると、令和のスタグフレーションの状況を描いているわけですし、ロックバンドとしてしっかりと世間に対しての物言いを残している。インタビューアーとして、そこは強調しなきゃいけないと思っているんですよ。

324
社会派バンドだ(笑)。

そういうことです。

赤飯
そうなんですよ。ただやりたいことをバカみたいに“ウエイ!”ってやるんじゃなくて、ちゃんと社会とのつながりみたいなところは持っておく必要があって、それは324がきちんとやってくれているんですよ。
324
俺、そんなつもりは全くないっすよ(苦笑)。「チン♂アゲ⤴交渉中」はただ自分を取り巻く環境を描いてて、“頑張っても報われないよね…。みんなもそうだよね?”って描いただけであって、賃金を上げてほしいとか、“今の状況、政府はどう思ってるんだ!”とかを言いたいわけじゃないですからね。
赤飯
政治的な切り口っていうよりは、周りへの目配せができていた結果、社会とのつながりが生まれたっていうとらえ方を僕はしているんですよね。
324
そういうような社会性ですね。

《上がる上がるBUKKAが../下がる下がるYARUKIが../かさむかさむSYUPPIが.》というフレーズがありますが、これ、本当に今のことですからね。政治的なメッセージはないにせよ、ちゃんとリアルがあります。

324
リアルですね。普遍的な意見として、頑張ってやったぶん、ちゃんとリターンが欲しいっていうだけなんですよね。別に物価が高くなろうが、税金が上がろうが、わりとどうでもいい…本当にそれは些細な問題で、“自分が労力をちゃんと注いだことに対して報いが返ってくるような世の中だったり、世界だったりしたらいいのにね…。それがあんまりないよね”っていう楽曲なので、そこは伝えておきたいです。

了解です。歌詞で言えば、やはり「今宵、又旅へ。」がいいですね。コロナ禍でいったん敗北宣言をして、マイナスからの所信表明としてとても心地良く響く内容であると思います。これはツアーのことを想定した部分もあったんでしょうか?

赤飯
これに関してはもうシンプルな自己表現でしかないです。ただその自己表現っていうものが、ツアーにまったく結びつかないかって言ったらそうではなくて。自分が心地良いと思うものを一番自然なかたちでお客さんに共有して、気持ち良くなってもらって、さらにそのライヴでの時間というものをより濃いものにしていきたいっていうところで、これになっていますね。自由なグルーブであったり、音使い一個にしても、“リラックスしている気持ちを忘れないでほしい”とか“今、自分たちはこういう空間の中でこういう音を鳴らしているイメージでやってね”とかっていう注文はすごくしました。

そうですか。音楽をやること、ライヴをやることが全部含まれているということですね。いや、タイトルに“旅”とありますから、ツアーに重ねた部分もあるのかなと思いまして。

赤飯
あっ、なるほど。次からそう言います!

いえいえ(笑)。よくライヴをやられてる方の中には、ライヴ空間では本当に全部を出しきって、変な言い方ですが、“ここで全てが終わってもいい”っていう人が何人もいらっしゃいます。「今宵、又旅へ。」での《「なにもかもグッバイ/でも正味かまわない」》というフレーズは、それと同じようなことですよね?

赤飯
おっしゃるとおりです。ライヴに限った話ではないんですけど、“まだ死にたくねぇ”っていうよりは、“今、死んでも後悔はない”と言えるような瞬間を一個一個大事に刻んでいきたいっていう想いがすごく強くて。それはもちろんライヴも含まれますし、日常生活のいろんな部分においてもそうなんですけど、そういう生き方、そんなモチベーション、そんなスタンスで生きていけたらいいなっていう気持ちがすごく込められてます。

取材:帆苅智之

アルバム『オメでたい頭でなにより4』2024年1月24日発売 PONY CANYON
    • PCCA-06270
    • ¥3,300(税込)

ライヴ情報

『オメでたい頭でなにより全国ワンマンツアー2024 「今 いくね くるね 4」』
2/09(金) 千葉・LOOK
昼公演 開場15:00/開演15:30
夜公演 開場18:30/開演19:00
2/12(月) 茨城・水戸ライトハウス(大五郎シート有り)
昼公演 開場14:00/開演14:30
夜公演 開場17:30/開演18:00
2/18(日) 三重・松阪MAXA(大五郎シート有り)
昼公演 開場14:00/開演14:30
夜公演 開場17:30/開演18:00
2/20(火) 京都・MUSE
昼公演 開場15:00/開演15:30
夜公演 開場18:30/開演19:00
2/22(木) 福岡・OP'S
昼公演 開場15:00/開演15:30
夜公演 開場18:30/開演19:00
2/24(土) 広島・SECOND CRUTCH
昼公演 開場14:00/開演14:30
夜公演 開場17:30/開演18:00
2/25(日) 香川・高松DIME
昼公演 開場14:00/開演14:30
夜公演 開場17:30/開演18:00
3/03(日) 北海道・札幌SPiCE
昼公演 開場14:00/開演14:30
夜公演 開場17:30/開演18:00
3/23(土) 秋田・Club SWINDLE
昼公演 開場14:00/開演14:30
夜公演 開場17:30/開演18:00
3/24(日) 宮城・仙台MACANA
昼公演 開場14:00/開演14:30
夜公演 開場17:30/開演18:00
3/28(木) 石川・金沢vanvan V4
昼公演 開場15:00/開演15:30
夜公演 開場18:30/開演19:00
3/30(土) 愛知・名古屋E.L.L.(大五郎シート有り)
昼公演 開場13:45/開演14:30
夜公演 開場17:15/開演18:00
3/31(日) 大阪・梅田BANANA HALL(大五郎シート有り)
昼公演 開場13:45/開演14:30
夜公演 開場17:15/開演18:00
4/04(木) 東京・恵比寿LIQUIDROOM(大五郎シート有り)
昼公演 開場14:45/開演15:30
夜公演 開場18:15/開演19:00

オメでたい頭でなにより プロフィール

オメデタイアタマデナニヨリ:2016 年8 月29 日始動。赤飯(Vo)、ぽにきんぐだむ(Gu&Vo)、324(Gu)、mao(Ba)、ミト充(Dr)の日本一オメでたい5組ロックバンド。ライヴに足を運んでくれた人たちがひとりでも多く“楽しく、幸せに騒げる、底抜けに自由でオメでたいバンド”をコンセプトに活動中。18年4月4日にシングル「鯛獲る」でポニーキャニオンからメジャーデビュー。23年からは『大寿祭』と題したワンマンシリーズを立ち上げ、各地で“新しいライヴハウスの形"を作り始めている。オメでたい頭でなにより オフィシャルHP

「チン♂アゲ⤴︎交渉中」MV

「着火繚乱ビンビンビン」MV

【VR】日本の寿司は世界一
"オメでたい頭でなにより×
打首獄門同好会"
2023.12.11 名古屋CLUB QUATTRO

OKMusic編集部

全ての音楽情報がここに、ファンから評論家まで、誰もが「アーティスト」、「音楽」がもつ可能性を最大限に発信できる音楽情報メディアです。

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜
  • Editor's Talk Session

ギャラリー

  • 〝美根〟 / 「映画の指輪のつくり方」
  • SUIREN / 『Sui彩の景色』
  • ももすももす / 『きゅうりか、猫か。』
  • Star T Rat RIKI / 「なんでもムキムキ化計画」
  • SUPER★DRAGON / 「Cooking★RAKU」
  • ゆいにしお / 「ゆいにしおのmid-20s的生活」

新着