夏がはじまる、音がする。『FUJI RO
CK WEEK at 東京ミッドタウン八重洲
』初日潜入レポート

7月28・29・30日に新潟県湯沢町苗場スキー場にて開催される日本最大級の音楽野外フェスティバル『FUJI ROCK FESTIVAL'23』(以下、フジロック)。そのプレイベント『FUJI ROCK WEEK at 東京ミッドタウン八重洲』が7月8日にスタートしました。
フー・ファイターズ(FOO FIGHTERS)、リゾ(LIZZO)、ザ・ストロークス(THE STROKES)のヘッドライナーをはじめ、200組以上の個性豊かなアーティストが国内外から集結する『フジロック』のプレイベント『FUJI ROCK WEEK at 東京ミッドタウン八重洲』では、日本の玄関口である東京駅前に建つ「東京ミッドタウン八重洲」に新潟県湯沢町の大自然の中で開催されている『フジロック』の雰囲気が演出された特別空間が出現し、様々なイベントが開催されています。本稿ではそのイベント初日、7月8日の模様をお届けします。

■『FUJI ROCK WEEK』開催会場は、日本で最もアーバンな空間「東京ミッドタウン八重洲」
プレイベント『FUJI ROCK WEEK』が開催されている「東京ミッドタウン八重洲 八重洲セントラルタワー」は2023年3月10日に東京駅八重洲口正面にグランドオープンした大規模オフィス複合ビル。東京駅直結・徒歩2分というアクセスしやすい場所にある日本で最もアーバンな空間と言える場所で、自然との共生を謳う『フジロック』がどのように演出されているのか。そんな想像を膨らませながら、いざ会場のある東京駅へ。
電車から降りて改札を出ると、「東京駅一番街」や「ヤエチカ(八重洲地下街)」、「グランスタ東京」といった店舗群が存在する巨大迷路のような東京駅地下街へ。この日は土曜日ということもあってか多くの人でごった返していたため、土地勘のない筆者は少し迷いながら辿り着きました。
到着した「東京ミッドタウン八重洲」は外観も内観も一面ガラス張りの透明感のあるつくりで、1階タワー内側からも外の様子を観ることができる近未来的な美しい建物。そんな都会のど真ん中にあるオシャレな空間の一角に、『フジロック』を感じる空間が確かに出現していました。

■2つのスペース「FUJI ROCK GARDEN」と「FUJI ROCK SQUARE」
撮影=SPICE編集部
『FUJI ROCK WEEK』は「東京ミッドタウン八重洲」内にある2つのスペースで行われています。八重洲セントラルタワーとヤンマー東京の間の貫通通路である1Fガレリアが「FUJI ROCK GARDEN」、そして八重洲セントラルタワー2Fにあるヤエスパブリックが「FUJI ROCK SQUARE」です。
「FUJI ROCK GARDEN」が展開されている1Fガレリアは開放感溢れる透明な屋根のある通路で、屋外へと繋がる半オープンスペース。東京駅側にはそこが『フジロック』空間への入口と一目で分かる、『フジロック』のバナーが高々と掲げられたゲートが設置されています。それをバックに記念写真を撮るための人だかりができ、フォトスポットとなっていました。『フジロック』の入場ゲート前で見られる光景と同じ景色が東京で見られるとは、なんとも不思議な感覚です。
撮影=SPICE編集部
さらにゲートから中を見ると、スペース中央あたりにそびえ立つ塔から放射状にのびたガーランドのカラフルなフラッグがスペース奥までの上空ではためき、ウッディな行き先案内板が飾られていたりと、何やら見覚えのあるような景色が。そう、そこは『フジロック』の場外エリアにある「PYRAMID GARDEN」の世界! 青い芝生の上に独特な世界観を持つあの神秘的な景色が一瞬で思い起こされるミニ・ピラミッドガーデンのような空間を前に、“そうか! だからこのスペースの名前は「FUJI ROCK GARDEN」なんだ!”と内心興奮気味に納得。
ゲートをくぐって中に入ると、すぐ左手には『フジロック』の「キッズランド」にある「KIDSの森」で一番人気のワークショップ「ロックでメタルなムシをつくろう」(略してメタルムシ)コーナーがお出迎え。その隣りにあった、ちょっとした草むら風の花壇には『フジロック』でおなじみのキャラクター「ゴンちゃん」の姿も。
撮影=早乙女 ‘dorami’ ゆうこ
撮影=SPICE編集部
メタルムシとは、新聞紙を丸めてムシの胴体をつくり、針金を曲げて足や角、羽を思いのままに形づくって、世界でひとつの、自分だけのオリジナルのハンドメイド・ムシのこと。アーバンなビルの中でも「KIDSの森」同様、子どもたちがムシづくりに夢中になっていました。
撮影=SPICE編集部
さらに進むと、もうひとつのワークショップ、のこりモン「キーフーダー」があり、そこでは不要になった銭湯の鍵の木札を使って、ノコギリで切れ目を入れたりヤスリで削ってから自由にペイントするというアクティビティ体験ができます。所要時間はひとり約10分で、こだわる人はもっと長く楽しめるとのこと。こちらもファミリー参加者たちで溢れ、フリーライブ開催中も満席が続くほどの盛況ぶりでした。このワークショップは今年『フジロック』初登場予定で、「アヴァロンの森」で楽しめるそうです。
撮影=早乙女 ‘dorami’ ゆうこ
「キーフーダー」コーナーの隣に停車している赤と白の可愛らしいキッチンカーでは、『フジロック』の最大ホスピタリティエリア「オアシス」にある『フジロック』で大人気の飲食店「苗場食堂」の「きりざいめし」と、「越後名物 もち豚丼」が販売されていて、『フジロック』自慢のフェスごはんに舌鼓を打つ人たちで大いに賑わっていました。ちなみに「きりざいめし」とは、『フジロック』が開催される新潟の魚沼地方に伝わる郷土料理で、納豆に刻んだ野沢菜やたくあんなどの野菜を混ぜ合わせた「きりざい」をご飯の上にのせたもの。フェス参加中は野菜不足になったりと偏食傾向になってしまいがちですが、『フジロック』には「きりざいめし」を筆頭にバランスのとれるヘルシーメニューも豊富なので食で困ることはありません。
撮影=SPICE編集部
そして、キッチンカーより奥のエリアには、「フリーライブ」や「トークショー」を楽しむスペースが広がっていました。最奥にミニステージが特設され、その前方にはオーディエンスが座って楽しめる木の椅子も。この空間では、『フジロック』にゆかりの深いアーティスト14組がアコースティックライブを披露されます。初日は、君島大空、MIZ、オリジナルラブの田島貴男がステージに登場。豪華アーティストのアコースティックライブをひと目観ようと駆けつけた来場者であっという間に人垣ができ、「FUJI ROCK GARDEN」は音楽を求める人たちで埋め尽くされ、それぞれが思い思いにライブを楽しんでいました。
君島大空 撮影=Taio Konishi
MIZ 撮影=Taio Konishi
田島貴男 撮影=Taio Konishi
DJ TASAKA 撮影=Taio Konishi
続いて、1Fの「FUJI ROCK GARDEN」から2Fの「FUJI ROCK SQUARE」へ移動。八重洲セントラルタワー内のエスカレーターを使って数分で到着したヤエスパブリックには飲食店やショップがひしめくように点在し、階下とはまた違った雰囲気が漂っていました。
撮影=SPICE編集部
「FUJI ROCK SQUARE」には『フジロック』のフラッグがスペース中央や天井付近にどーんと飾られ、無機質な空間に合わせたような無骨な商品棚には『フジロック』のオフィシャルグッズがズラリ。ここではイベント開催中、期間限定で『フジロック』のオフィシャルショップ「GANBAN/岩盤」が出店しているので『フジロック』のチケット購入も可能。グッズを手に取ってみることもできます。また、夜19時からは『フジロック』ゆかりのDJ EVENTも実施され、初日はDJ TASAKAが出演。『フジロック』らしく、音が溢れる空間が生まれていました。なお、「GANBAN/岩盤」のポップアップストアは21時までの営業なので、仕事帰りに立ち寄ることもできそうです。
ほかにも「オフィシャルツアーの相談会」や、『フジロック』入場券購入者を対象とした苗場プリンスホテル宿泊券やツアーバス乗車券、アウトドアグッズなどの豪華賞品が当たる「フジロック抽選会」が実施されていました。

ライブ、グルメ、ワークショップ、サステナビリティを通し、東京のどまん中で『フジロック』を感じられる『FUJI ROCK WEEK at 東京ミッドタウン八重洲』。7月15日からの3連休にも、フリーアコースティックライブやDJイベント、トークショー、ワークショップが実施されます。7月17日までの10日間にわたって開催される『フジロック』のプレイベント『FUJI ROCK WEEK at 東京ミッドタウン八重洲』の詳しい情報は『フジロック』オフィシャルサイトまで。
文=早乙女 ‘dorami’ ゆうこ

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