DIR EN GREY京のソロプロジェクト「
sukekiyo」異例の初公演に場内棒立ち

そんなsukekiyoの記念すべき初単独公演が、4月28日(月)にモバイルサイト会員限定公演として恵比寿LIQUIDROOMにて厳かに開催された。「鳳凰の間」と題された公演は、本日発売となったsukekiyo 1stアルバム『IMMORTALIS』をまさに体現化された公演になったが、驚くべきは異様なまでの世界観。斬新な試みを世に提示し続けてきた京の舞台に相応しく、「音楽LIVEの定番」は見事に覆され、先の見えない展開に会場は緊張と不安、そして期待といった思考と感情を内に秘めながら微動だにせず、目眩くsukekiyoの世界に浸っているようだった。

当日披露されたのは最新アルバム収録曲を含めた全18曲。『destrudo』と共に漆黒をまとった5人が静かに姿を現し、静寂を破るようにピアノの調べが場内に響き渡ると、鬼束ちひろがミュージックビデオに特別出演していることでも話題になっている『in all weathers』で二度と訪れることのない貴重な夜が幕を開けた。黒いヴェールの下に見据える眼差しを隠した京は、心を解放するように美しく、儚く、そして狂気じみた生々しい声で『IMMORTALIS』を唄い上げ、圧倒的な存在感は場の空気を支配していく。
基盤となる匠(Gt)、UTA(Gt)、YUCHI(Ba)、未架(Dr)の創り出す音楽と彼らの存在感は秀逸を極め、至極シンプルな舞台と極彩色かつ奇抜な風合いを持つ照明演出は、まさに京が求めた「sukekiyoに用意された舞台」と言うに相応しかった。一昨晩、一人ひとりに産み落とされた記憶に残る5人は、『IMMORTALIS』に触れたことの無い観客とあの距離で向き合い、アルバムを初披露するという特別な公演だからこそ曝け出した「sukekiyoの真の姿」だったのかもしれない。
明日5月1日(木)から開催される東京・日本青年館、京都・京都劇場での単独公演「sukekiyo 二〇一四年公演「別れを惜しむフリは貴方の為」」ではホールという会場を活かした演出が用意されているという。アルバムが発売されてから初めての公演にもなり、「今までに誰も見たことが無いもの」を求める京がどんな世界を魅せてくれるのかにますます期待が高まるばかりだ。(カメラ/中村卓(4/28@恵比寿LIQUIDROOM))

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