ドン・ドッケン「ミック・ブラウンは
基本的にリタイア」

ドン・ドッケンが、ジョージ・リンチに続き、長年のバンド・メイト、ミック・ブラウンについて語る際、「リタイア」との言葉を使った。
ブラウンは5月5日にアメリカで開かれた<M3 Rock Festival>でのドッケンのパフォーマンスに参加せず、以降、以前も彼の代理を務めたことがあるハウス・オブ・ローズのBJ Zampaがドラムをプレイしてきた。

今月初め、『The Classic Metal Show』にゲスト出演したドン・ドッケンは、バンドにおけるブラウンの立場について問われると、こう答えた。「彼は終わりにしたんだと思う。基本的にリタイアするんだろう。すごく突然なことだった。俺らはツアー中で……、多分、1ヶ月半、2ヶ月くらい前だ。空港にいるとき、彼に脇に連れ出され、“もうこれ以上できない”って言われたんだ。“どうしたっていうんだ?”って訊いたら、“これ以上はできない。無理だ。飛行機で飛びプレイし、ホテルに泊まり、ドラムをプレイするのをやり続けることはできない”って。“金のことか? それとも移動し続けることがか? 公演の数を減らすことはできる”って言ったんだが、“いや、俺はもうできない”と。はっきりこう言ってた。“俺は10歳のときにドラムをプレイし始めた。いま、62だ。疲れ果てた”ってね」

「わかっていない人もいるが、ドラマーは……、彼は公演で、バンドの中で最もハードな役にある。何年も、何年も前に、俺はミックに言ったことがあるんだ。“ほどほどにしろよ。お前はハードに叩き過ぎる。ジョン・ボーナムみたいだ”って。ミックの演奏を観たことがある人なら知っているだろう。そのとき、彼は“他にプレイの仕方を知らない。強く叩くしかない。ジャズ・ドラマーのようなプレイの仕方は知らない。俺はロック・ドラマーだ”って言ってた。手首や肘、膝、足なんかを痛めてたよ」

「ミックはいま、(ワイルド・ミック・ブラウン&ザ・)バーボン・バレエをやってる。気が向いたときにプレイし、楽しんでる。それがいま、彼のやってることだ。彼は、“お前のこと、愛してるよ。40年間一緒にやり、天辺に立った。何百万枚ものレコードが売れ、稼ぎもした。でも、俺は止める時が来た”って言ってた。“俺は燃え尽きた。飛行機に乗ることにも疲れた”ともね」

また、こう決断する前、ブラウンはライブ・パフォーマンス中に心臓発作を起こすのではないかと思うほど体調の異変を感じたこともあったそうだ。その後の検査で異常は見つからなかったが、ドッケンいわく、ブラウンにとっては恐ろしい体験だったという。

今後、Zampaが正式メンバーになるかどうかは、ハウス・オブ・ローズのこともあり未定だそうだ。

ジョージ・リンチは5月終わり、ブラウンについて「一時的にリタイアしている」「彼は、コージー・パウエルや(ジョン・)ボーナムと同じようにパワー・ドラマーだ。負担がかかる。痛みや苦痛ばかりだ。だから、彼は休みを取るんだ」「俺は、彼がカンバックしないとは言ってない。The End Machineをやるかもしれない。彼の計画について、これ以上のことは知らない。でも、俺ら話したんだ。彼は“この先も俺のことは心に留めておいてくれ。でも、俺は休み、回復したいんだ”って言ってた。しばらく頭と身体を休めるんだろう。俺にはそれが理解できる」と、話していた。

ブラウン本人からコメントはなく、彼のFacebookは現在、閲覧できなくなっている。

Ako Suzuki

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