日本・サウジアラビア合作による初の
劇場アニメ「ジャーニー」ティザー映
像公開 監督に静野孔文

 日本の東映アニメーションと、サウジアラビアのアニメ制作会社マンガプロダクションズがタッグを組んで制作する長編劇場アニメ「ジャーニー(The Journey)」のティザー映像がこのほど、フランスで開催された「第72回カンヌ国際映画祭2019」で公開された。映像では、砂塵舞う荒野と、戦化粧を施した剣を構える精悍な男性の姿が描かれている。
 マンガプロダクションズにとって初の劇場長編アニメとなる「ジャーニー」は、2017年11月に東映アニメーションと交わした協定を発展させて制作が決定。20年内の公開を予定しており、アラビア半島および中東の古代文明を題材にし、世界中の子どもや家族など、広い世代が楽しめる作品になるという。
 スタッフは、基本構成とコンセプトをマンガプロダクションズが担当し、劇場版「名探偵コナン」シリーズや、テレビアニメ「シドニアの騎士」などを手がけた静野孔文監督のもと、キャラクターデザインをゲーム「逆転裁判」シリーズの岩元辰郎、音楽制作を「犬夜叉」の主題歌などで知られる和田薫が担当する。制作は、東京とサウジアラビアのリヤドの両都市で行われ、東映アニメーションとマンガプロダクションズ、合計330人超のスタッフが制作に携わる。
 マンガプロダクションズのCEOを務めるブカーリ・イサム氏は「『ジャーニー』はサウジアラビアと日本合作の初めての劇場版アニメ映画であり、とてもユニークなプロジェクトです。弊社はコンテンツ分野で中東地域をリードしてきており、クオリティの高い作品を制作すると同時に、才能と意欲に溢れたアラブ地域の若者の育成にも力を入れています。今後も質の高い作品を世界に発信していきます」と展望を語っている。
 なお、両社が初めて共同制作を行った、サウジアラビアの民話をベースにした「きこりと宝物」は、日本国内でも18年に「伊藤淳史のサウジアラビア アニメ紀行」内で放送された。同作の制作チームは引き続き、13のエピソードから構成されるアニメシリーズを制作している。

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