【動画あり】ミュージカル『キンキー
ブーツ』開幕~小池徹平&三浦春馬の
最強タッグが愛と誇りを歌い上げる!

2019年4月16日、東京・東急シアターオーブにてブロードウェイミュージカル『キンキーブーツ』が開幕する。その前日、同劇場にて記者会見とゲネプロ(通し稽古)が行われた。下記ゲネプロ動画をぜひご覧いただきたい。
【動画】ミュージカル 『キンキーブーツ』公開ゲネプロ(2019.4.15)より

本作は、経営不振に陥った老舗の靴工場の跡取り息子チャーリー(小池)がドラァグクイーンのローラ(三浦)に出会い、差別や偏見を捨て、ドラァグクイーン専門のブーツ工場として再生する過程を描いた物語。2005年に公開された同名イギリス映画をミュージカル化し、シンディ・ローパーのパワフルで最高に魅力的な書き下ろしの楽曲の数々が大きな話題となった大ヒット作品だ。2013年、ブロードウエイ最高の栄誉であるトニー賞を「作品賞」など最多6部門を受賞した。
日本では、2016年に初演され、全日、即日完売の大盛り上がりで、劇場はスタンディングオベーションの嵐に。昨年末にはTVの音楽特番でも舞台の一部が披露され、日本中を熱狂の渦へと巻きこんだ。本作で小池は第42回菊田一夫演劇賞の演劇賞を受賞、また、三浦春馬は第24回読売演劇大賞の杉村春子賞を受賞した。
この写真に納まりきらないくらい後ろにも多くの報道陣がいるんです!
超話題作の再演という事でこの日記録的な人数のマスコミが集まる中、小池、三浦のほか、ソニン玉置成実、勝矢、ひのあらた、そして演出・振付のジェリー・ミッチェルが会見に登壇し、心境を語った。
ミッチェルは、両脇に立つ小池とソニンの肩をがっちりと抱きながら、「3年前に日本で家族を作りました。その家族が3年後に全員戻ってきてくれました。それはある意味この作品がそれほどまでに愛されたという事だと思います。このショー自体が愛と信頼を描き、「相手をそのまま受け入れる」という事がテーマになっていますので、その信頼関係があってこその再演だと思います」と喜びを語った。‬
三浦は「素晴らしい稽古ができたと思っています。もう、一度演じているので、みんなのチームワークそのままに、またそれぞれがこの3年間に成長し学んで来た事も多くあったので、それをみんなでシェアしながら練習できたかな」とこの日までの道のりを振り返る。また、久しぶりのローラ姿について問われると、三浦は「この扮装ができる事に喜びがありますし、自分の誇りにも思います」と胸を張った。
小池も三浦の言葉に同感、と言いたげに「本当に3年経ったんだなあって。皆の顔を見た時に安心感があり、この『キンキーブーツ』が動き出すのを皆が心待ちにしていたんじゃないかと思うぐらい凄くまとまっていました」と言葉を続けた。‬
この日報道陣からは三浦の身体作りに何度も質問が飛ぶ。ボディメイクにはこだわりを持つソニンは「春馬とエンジェルスは、一番身体に気をつけて食事、トレーニングを稽古前、稽古後にもずっとしてたのを見ていたので、これをようやくお客様に見せてお客様が『キャー!』と言うのを私たちも聞きたいです!」と笑い、「前回とは違うトレーニングをしたんでしょ?」と三浦に話を振ると、三浦も「計画的に半年前から身体を作ってきた。以前は筋肉質で大きな身体づくりを目指していたんです。でも今回はドラッグクイーンとしての“美”を追求して(笑)、曲線をきれいに見せる身体づくりをしてきたつもりです」と語る。「でも他の皆もインナーマッスルを鍛えるなどしてきたんですよ」と他のキャストに同意を求めるように言うと、勝矢が「俺はやってないぜ!」と大きな体をアピールして笑いを誘った。
一見役どころ的には激しく動かなさそうな小池も「チャーリーも結構な運動量なんです。今回、体重を増やして稽古に臨んだのですが、この1か月半で4㎏減ってしまい、稽古に入ってからは栄養を取るように食事を変えたりして、なるべく減らさないように努力をしています」と舞台裏を明かす。話を聴いていた勝矢は「ローラが派手だからチャーリーの動きが地味に見えるけれど、実はものすごく動いてるんです」と説明すると小池も「トライアスロンをやっているような気分です」とその大変さを口にした。
カンパニーのチームワークについて話を振られたひのは工場長のジョージ役さながらに「ええ、わが社は……」と話しだしてクスッと笑わせる。「カンパニー自体が、最初会った時から家族みたいで、顔を見ただけでものすごくハッピーになれるような舞台なんです。皆で(舞台)裏に行っても『イエーイ!』みたいな感じ。チームワークはバッチリですよ!」と穏やかな口調で説明した。
玉置は、チャーリーのフィアンセ・ニコラ役を務めるが、「私は、皆と違うシーンが多くて、皆を客観的に観ていることが多いんですが、凄くパワーがあって、誰が観ても本当に楽しんでいただけます」とコメント。‬
ミッチェルは本作の魅力について、勝矢が演じるドンの台詞を引用して『「自分が変われば、世界が変わる」という希望がいちばんのメッセージです。そのメッセージ自体は世界のどこに行っても通じるメッセージなので、それを届け続けて行きたいと思います」と熱を込める。
三浦も「『キンキーブーツ』があったからこそオープンになったことはあると思います。いろいろシェアしたいし、受け入れたいです。受け入れた先に何があるのか、皆考えながら舞台に立っていると思いますので、それが皆さんに広まっていったらいいなと思います」と答えた。
また、小池も「ストーリーも最高ですし、歌もダンスも本当にハッピーになれる作品」と自画自賛。小池から見た見どころを改めて聴かれると「見どころは春馬です! 僕はいいです」と照れていた。‬
ゲネプロでは、まるで本番さながらに熱いステージが繰り広げられた。真っ赤な劇中のステージ衣裳を着て妖しく美しいローラがエンジェルスを引き連れて登場すると、そのシーンの楽曲のイントロの段階から大きな拍手や歓声、指笛が会場から響き渡る。東京でも無類の広さを誇る東急シアターオーブが一瞬にして女王・ローラ色に染まるこの上ない瞬間だ。その後もアップテンポですこぶるノリのいい楽曲が場面を変えながら何度も流れるたびに歓声もさらに大きくなっていった。
ど派手な場面だけがウリでないのが『キンキーブーツ』。合間に聴かせるバラードも非常に美しく、時に切ない。ローラやチャーリーが、亡き父親との記憶と対峙する場面や自分自身の弱さ、苦悩、葛藤を溢れ出すように歌い上げる場面に、つい目頭が熱くなる。
会見でも話が出ていたが、初演から3年が経ち、それぞれに経験値を積んだことで、初演時より皆がより堂々と自身の役を演じていたように見受けられ、なかでも小池と三浦は「演じている」からチャーリーとローラーとして「生きている」感がより強くなったように感じさせた。
「互いを認める、受け入れる」という言葉が、様々な場面で幾度となく問われる今の世の中において、本作のように明るく自然に、そして直球で観る者の心を掴み激しく揺さぶる名作。チケットは完売となっているが、当日券に並んでも観ていただきたい。
取材・文・写真撮影=こむらさき

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