【DUSTZ】
取材:土内 昇
6月にパリの音楽祭『Fete De La Musique』でライヴをされたそうですが、海外でのライヴはどうでしたか?
Naoki
海外での初ライヴ…しかも、初めてのストリートライヴだったので、とても新鮮でしたね。当初はそんなにお客さんは集まらないだろうなと思ってたんですが、たくさんの方が足を止めて観てくれたし、レスポンスもすごく良かったのでほんとに楽しかったです。
Ray
自分たちのような日本のロックってフランスではすごく珍しいみたいで、厳つい兄ちゃんだったり、おじいちゃんだったり…ほんといろんな人が聴いてくれてましたね。少しでも向こうの人に何かを思ってもらったり、伝わったってことはすごくうれしいし、それが自信にもつながりますね。
Gus
全然予想ができなかったから不安も楽しみもあったんですけど、最終的にみんなで盛り上がれて良かったと思いますね。おじいちゃんも来てくれたし(笑)。あと、4人そろっての初めての遠征だったので、それも楽しかったです。
KenT
思った以上にみんな温かくて、エネルギッシュだったのがうれしくて、こっちもテンションが上がりました。
Naoki
KenTが客を煽っている姿を初めて観たよ(笑)。
では、最新シングル「Brilliant Day」についてなのですが、作曲のクレジットがバンド名ということは制作段階から4人でアイデアを出しながら?
Naoki
そうですね。最初に共同制作のL!TH!UMというチームがトラックを作って、そこに4人でメロディーを重ねて、最後に歌詞を付けたという感じです。展開も話合いながら作っていったので、時間はかかったけど、満足のいくものが出来上がりました。それから、今回は音の部分にもこれまで以上にフォーカスを当てていて…テレビやラジオでたまたま聴いた人が“カッコ良いじゃん!”って思うようなものにしようって。音数を少なくして、ひとつひとつの音をカッコ良くする…“洋楽のサウンドにしようぜ!”って感じでレコーディングをしてましたね。
歌詞では“迷い続けて 拾った弱さが いつか僕らの強さに変わった”というフレーズが印象的でした。
Ray
人間って弱い部分が絶対にあるじゃないですか。そういう部分って見たくないし、認めたくないんだけど、認めた方が強くなれるんじゃないかって。“それも自分なんだ”って認識した上で何かを掴めばいいんじゃないかなって。この歌詞を書いてて、自分と向き合った時に、そういう言葉が出てきました。
カップリングはシャンソンのスタンダード「Ca, c'est Paris」のカバーなんですよね。
Naoki
フランス語を話せるのがDUSTZの武器のひとつでもあるので、そういうのを音源として出すのもいいかなって。
それにしてもベヴィなナンバーに生まれ変わりましたね。
Naoki
途中で「Brilliant Day」とのギャップを中和させるようなことも考えたんですけど、まったく逆の方向に行くのなら行ききってしまった方がカッコ良いと思って(笑)。
そういう意味でも、今回のシングルは2曲とも挑戦もあって、DUSTZの新しい部分を提示したという感じですか?
Ray
DUSTZを始めたばかりの頃って「Brilliant Day」寄りの曲が多かったんですよ。その後のインディーズ盤やメジャーデビューシングルというのは、聴く人のことをすごく考えて作ったので、それを経た上での原点回帰になっている感じですね。だから、新しくもあるし、自分たちの根源でもあるという。
アーティスト