L→R 剛(Dr)、のび太(Vo&Gu)、彩(Ba)、山さん(Gu)

    L→R 剛(Dr)、のび太(Vo&Gu)、彩(Ba)、山さん(Gu)

    【WHITE ASH】10年間の“LOVE”にあふれたベスト盤

    昨年末に解散を発表したWHITE ASHがメンバー自ら選曲したベストアルバム『LOVE』をリリースする。そして、この音源とともにバンドは本当のピリオドを打つ。鮮烈なデビューを飾り、音楽シーンを掻き回してきた10年の軌跡がここに詰まっている。
    文:荒金良介

    2016年12月22日、あまりにも唐突すぎる“お知らせ”に面食らった。WHITE ASHは、このベストアルバム『LOVE』をもって解散するという。そして、今、目の前にベスト盤のサンプルが届いた。2枚組の今作を聴きながら、いろんな思い出が蘇ってくる。他の邦楽勢とは一線を画す洋楽ライクなサウンド、漫画から飛び出したようなキャラ…とはいえ、デビュー時はアーティスト写真に本人は露出せず、ライヴで素顔を確認できるのみだった。逆に言うと、音楽のインパクトで勝負したい気持ちがあったのだろう。
    WHITE ASHはぶれない芯を持ち続けた稀有なアーティストだった。図らずも今回のベスト盤はそれを証明するかたちとなった。シングル曲をあえてフルアルバムには入れず、シングルとアルバム両方に高い作品性を求めてきた彼ら。今回はメンバーセレクトによる全24曲を収録。そこにはアニメ『ガッチャマン クラウズ』の主題歌「Crowds」や「Would You Be My Valentine?」など、シングル限定の5曲もしっかり網羅している。
    Disc1のオープニングを飾るのは唯一の新曲「Stealth」だ。《指くわえ じっと待つだけの終わりを選ぶより 全部捨てていけばいい 戻れぬように》と意味深な歌詞もあるが、これも“前向き”な決意表明と解釈したい。これまでの楽曲群の中では決して多くない日本語主体のナンバーで、ソリッドな躍動感漲る演奏と中毒性の高いメロディーに惹き付けられる。他に重厚なメランコリーに酔いしれる「Ledger」、アコギを用いた「Night Song」のロマンチックな美メロも思わず溜め息が漏れる素晴らしさ。
    そして、Disc2はのび太(Vo&Gu)の透明感あふれる歌メロで直球勝負する「Xmas Present For My Sweetheart」、また「Paranoia」「Monster」「Jails」「Stranger」と畳み掛ける流れは、ライヴのクライマックスを彷彿させる締め括り方だ。のび太、山さん(Gu)、彩(Ba)、剛(Dr)のメンバー4人が激しくプレイに興じる姿が脳裏に浮かんでくる。
    約10年間の軌跡を辿る今回のベスト盤は、シンプルイズベストを貫く演奏スタイルを掲げながら、よくもこれだけ多面的で魅力的な楽曲を多く産み出してきたものだ、と感心せざるを得ない。解散は残念だが、WHITE ASHの音楽はずっと後世に残り続けるだろう。
    『LOVE』
      • 『LOVE』
      • VPCC-81900
      • 2017.03.29
      • 3240円
    WHITE ASH プロフィール

    ホワイト・アッシュ:2008年本格始動。“シンプルかつカッコ良い”をコンセプトに活動する4人組ロックバンド。アニメ『ガッチャマン クラウズ』のOP主題歌やJRAジャパンカップCFソング、学校法人・専門学校 モード学園のテレビCMソングを担当するなど、その勢いは留まることを知らない。16年3月には4thアルバム『SPADE 3』を発表し、そのリリースツアーで自身初の全国17公演を開催、7月10日には赤坂BLITZを満員にして終了。8月に3枚目のミニアルバム『Quest』をリリースするが、同年12月に解散を発表した。WHITE ASH オフィシャルHP
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