AKB48グループのメンバーが東北3県6
ヵ所の被災地訪問 劇場では特別公演

 東日本大震災の発生以来、「『誰かのために』プロジェクト」を立ち上げ、被災地への募金活動や定期的な被災地訪問活動、復興支援活動を継続的に行ってきたAKB48グループ。
震災から4年となったこの日、岩手、宮城、福島の東北3県6ヵ所の被災地にそれぞれ8人ずつ、計48人のメンバーが訪問した。 各会場には、“会いに行くアイドル”として昨年4月に全国47都道府県の代表メンバーで結成された「チーム8」からも東北6県の代表メンバーである横山結衣(青森)、佐藤七海(岩手)、谷川聖(秋田)、佐藤朱(宮城)、舞木香純(福島)、早坂つむぎ(山形)が参加。

 石巻市を訪問した佐藤は「先月2月に、私は初めて被災地訪問をさせて頂いて、今日は2回目の訪問でしたが、先輩たちのパワーとお客さんのパワーで、私も元気をたくさんもらえました。とてもステキな経験をさせて頂けたと思います」と語った。

 震災が起きた午後2時46分には、メンバーがそれぞれの場所で黙とうと献花を行い、犠牲になった方々に哀悼の意を表した。

 各訪問地では公演も行い、ステージでのパフォーマンスだけでなく、じゃんけん大会やハイタッチなどを通じて現地の人たちとも交流を深めて、温かい歓迎に訪問時には緊張の面持ちだったメンバーたちからも自然と笑みがこぼれた。 高橋みなみは「AKB48が『誰かのためにプロジェクト』として被災地を訪問させて頂くのは、今回が47回目になります。4年という月日は長くもありますが、『まだ4年なんだな』とも思います。被災地は、震災で時間が一瞬止まりました。でも、時は必ず前に進みます。私は2年前の3月11日にも釜石に伺わせて頂きましたが、今回伺って前に進んでいるんだなと実感しました」。

 続けて、「私は卒業を発表していますので、AKB48としての3月11日の訪問は今回が最後だと思います。ですが、AKB48に残っている間はAKBとして、そして卒業後は高橋みなみとして、今後もずっと被災地支援活動を続けさせて頂きたいと思います」と誓った。 横山由依は「『これからも自分たちにできることを探して支援活動を続けていきたいと思います』とみなさんに伝えた時に、『ありがとう』と言ってもらえたことが心に染みました。本当にこの活動で正しいのか、何ができるのかいつも考えていますが、この現状を伝えることが大切だと考えています。被災地訪問を通して逆に私たちが元気をもらっています。みなさんにはいつも感謝しています」。

 NMB48の山本彩は「1曲目から最後の曲まで、小さなお子さんたちも前の方で楽しそうにペンライトを振ってくださったり、自己紹介の時に小さいお子さんと親御さんたちが一緒になってメンバーの名前を呼んでくださったりと、温かい空気に包まれました」と振り返り、「岩手県は2回目で前回は震災から2ヵ月後の訪問だったので、その時と比べたら少しは復興に近づいたのかなと思います。前回のお客さんと同じように、今回のお客さんも明るく迎えて頂いてうれしかったです」と感謝した。  HKT48指原莉乃は「寒いかなと思って重ね着してきたんですが、ライブはみなさんの熱気がとにかくスゴくて、汗が出るくらい暑くなってしまいました。みなさんのおかげで、かなり熱いライブができたと思います」。

​ さらに、「私が初めて被災地に来たのは、AKB48グループで初めて被災地訪問をした時で、当時、正直口では言い表せない光景が広がっていました。4年が経った今、少しずつ復興しているのが目に見えて分かります。私たちも、本当に微力かもしれませんが、お力になれているのかな、と思っています。まだまだ苦しいこと、辛いこと、たくさんあるかもしれませんが、引き続き、私たちが少しでも力になれたらなと思っています。これからも応援しています。一緒に頑張りましょう!」と話した。

 島崎遥香は、「私は、石巻に来たのが2回目だったので、またみなさんに会えてスゴくうれしかったし楽しかったです。『恋するフォーチュンクッキー』は、こんなにみんなが踊ってくれるんだと感動しました。スゴくうれしかったです」。 柏木由紀は「みんな自分たちにできることは何かって考えていて、もちろん1人の人間としてできることもありますが、AKB48のメンバーだからこそ、今回も中学校に来てライブができたりとか、歌を聴いて涙を流されている方などを見ると、少しでもみなさんの心の支えになっていたらいいなと思いますし、握手した時も男性の方に『初めて見たけどスゴく元気をもらいました』と言って頂き良かったなと思いました。これからも支援活動を続けていきたいと思います」と意気込んだ。

 また、SNH48の宮澤佐江は「やはりこの時期になると、4年前のことを自分自身も思い出しますし、被災された方はもちろんですけど、されなかった方たちも、この日をどれだけ大事にしているかってスゴく感じることができ、改めて自分も感じることができました」としみじみ。

 そのうえで、「自分に今何ができるかと考えたら、それこそ笑顔だったり愛だったり心だったり、そういうものをプレゼントすることしか今はできないので、来た時には一生懸命それを伝えられるように、一生懸命さだったり、汗だったり、勇気だったり、こういう自分みたいに24年間しか生きていない人間ではありますが、放つ力が伝われば良いなと思って今日も活動を行いました」と胸中を明かした。 SKE48の松井珠理奈は「4年と聞くと、私はスゴく長いなと感じましたが、でもまだ復興していないところもあり、それを目の当たりにして、まだまだ私たちにできること、やらなきゃいけないことはたくさんあるんだと今日あらためて感じました。こうしてステージに立って、みなさんが一緒に踊ってくれたり、すごく笑顔になってくださるのを見て、これが私たちにできることなんだと改めて再確認できました。これからも、みなさんに笑顔をお届けできたら良いなと思います」。

 HKT48の宮脇咲良は「HKT48は福岡を拠点に活動しているので、被災地からは一番遠いんですけど、こういった機会を頂いて、震災のあった土地でいろんな方と触れ合うことができて、スゴく良い経験になりました。ありがとうございました」と感謝した。 AKB48の小嶋陽菜は「2011年から何度も被災地に訪問させて頂いて、こうして3月11日当日に訪問できるというのはスゴくありがたいことだと思うので、感謝しながら今日はステージに立ちました。相馬市には初めて訪問したのですが、数年前のクリスマス当日、南相馬市に訪問させて頂いて、小さな子たちとクリスマス会をしたのをスゴく覚えています。被害の大きかった場所で、黙祷や献花をさせて頂き、4年といってもまだ復興していない場所や何もない場所が多くて、改めて被害の大きさに気づきましたし、当たり前に過ごしている毎日に、改めて感謝の気持ちを持っていきたいと思いました」。

 さらに、「被災地のみなさんに何か伝えることは私にはできるか分からないですが、この活動を続けることは大事だと思うし、東日本以外の日本のみなさんに、私たち『AKB48』が支援活動を続けていると知ってもらうことに意味があると思いますので、これからも少しずつでも支援活動を続けていけたらなと思います」と語った。 SKE48の松井玲奈は「私は毎回岩手県へ訪問させて頂いていたので、初めて福島県の方々にお会いできてうれしかったですし、小さいお子さんとお母さんが一緒になってライブを見てくださって、とても温かい雰囲気のライブができたのがうれしかったです。復興してきてはいるけれど、復興していないところも多いのは事実で、私たちにできることは少ないかもしれないけど、復興を見届けるという意味でこの『誰かのために』という活動は続けていけたら良いなと思いました。小さい子どもたちの笑顔を見て、やって良かったなと思いますし、こうやって会える機会や見てもらえる機会が増えているのが感じられてうれしかったです」とし、「私たちにできることは本当に少ししかないですが、色々な場所にきてライブをしてみなさんと出会うというのが一番だと思うので、そこは変わらず続けていけたらなと思いました」。

 NMB48の渡辺美優紀は「ライブ会場に来る途中に外の景色を眺めていて、想像以上にまだ復興は進んでいなくて、少しでも多くの人に私たちのパフォーマンスを届けて、笑顔になってもらいたいという気持ちでパワーを全力で届けるライブをしました。色々な想いを持っている人がいるはずなのに、私たちのライブを見てくれている時は本当に笑顔で、私たちもパワーをもらえるこの活動を続けて、みなさんにまた会いに来たいと思います」と約束した。 自身も被災者の一人であるAKB48の岩田華怜は「震災の年にAKB48に入ったので、もう4年経つんだなと思いましたが、今年もこうして、みなさんに会いに来ることができて、スゴくうれしかったです」と感慨深げに語った。

 当日は東京・秋葉原のAKB48劇場、愛知・名古屋のSKE48劇場、大阪・難波のNMB48劇場、福岡・博多のHKT48劇場でも特別公演「東日本大震災復興支援特別公演~誰かのためにプロジェクト2015~」が開催され、各グループのメンバーとも午後2時46分には公演前のリハーサルを中断し、黙とうを捧げた。

 特別公演開始の際には、各劇場と被災地を中継で繋ぎ、震災復興応援ソング「掌が語ること」を、243名のメンバーが想いをひとつに歌唱。

 その後は、各グループそれぞれのセットリストで公演に臨み、最後はすべての劇場とも「誰かのために」でステージの幕は閉じた。

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