江口のりこ・松岡茉優・千葉雄大・松
尾諭らでおくる、ファンタジックコメ
ディ 舞台『ワタシタチはモノガタリ
』の上演が決定
富子にとって初恋の相手だった徳人と、15年に及ぶ文通。
「30歳になってどっちも独身だったら結婚しよう」
二人の冗談まじりの淡い約束。
しかしその終わりは、二人が30歳を迎えた年、徳人の結婚であった。
長きに渡る往復書簡ををに、をという名に変えて、かなりの脚色を加え、富子はSNSに投稿した。手紙の中の2人と現実の2人は、ビジュアル(文章からイメージされるルックス)も、綴られた出来事や思い出にも大きな乖離があったのだが、瑞々しく純粋な恋心がにじむ手紙群は、瞬く間に評判となり、いよいよ出版、映画化の話が動き出す。それを知り憤怒する徳人。徳人は恥をかかされることを恐れ反対する。富子はこの映画化を機に、物書きとして生きていきたいと必死に徳人を説得。仕方なく二人で、納得できる映画の脚本を書くことになる。
物語の中に生きるミコ(松岡茉優)は、その改ざんの改ざんに反発して、作者である富子と徳人に文句を言ってきた。私はもっと劇的でありたい。リヒト(千葉雄大)との恋愛は徹底的に美しくあってほしい。一方、リヒトは自分を生んでくれた富子をリスペクトしている。今回の脚本創作に際し、はじめて対面することになった自分の“元”である徳人に対して、大きな不満を抱いた。富子と徳人が見出す着地点は? ミコやリヒトの思考はいったい誰のモノ?
現実と虚構が入り混じる、ファンタジックなラブ・コメディ。
スタッフコメント
PARCO劇場で、はじめての新作を書かせてもらいます。今回、エンターテインメントに振り切るというチャレンジを自分に課していますが、果たして完全にフィクションで塗り固めることはできるのか。どこかで僕自身の体験や本心が顔を出すかもしれない……いや、否が応でも出てしまうものです。『ワタシタチはモノガタリ』は、物書きとして注目されはじめた一人の女性の承認欲求が猛威を振るい、事実とエンタメの間で右往左往させられる人たちの滑稽さと悲哀を描きます。自分から、なるべく遠ざけるようがんばります!
横山さんの作品を初めて演出させて頂きます。横山さんの台詞はビビットでユーモア溢れ知的で、読むだけで、人物が躍動していると感じます。そんな、素敵な台詞を江口さん、松岡さん、千葉さんという超強力な三人が発する事になると思うとワクワクします。
又、信頼する松尾さんや入野さんと再びご一緒出来る事も嬉しいですし、演劇の世界で常に作品を支えいらっしゃる富山さん、尾方さん、橋爪さんとお仕事できる事も楽しみです。
素敵な作品になるように精一杯努めたいと思います。よろしくお願いします。
初めてご一緒する演出家の小山ゆうなさん、劇作家の横山拓也さんとの舞台は、どのような舞台になるのか全くイメージが湧かなくて、そのことにワクワクしている自分がいます。
共演者のみなさんと、稽古場で色んな発見をしながら楽しんで舞台を作っていきたいと思っています。
ミコ役で出演させていただきます、松岡茉優です。物語のあらすじを伺ってから、ミコさんはどんなふうに話すかな、どんなふうに動くかな、と考えることがとても楽しいです。初めてご一緒する横山拓也さん、小山ゆうなさんの世界で、ミコさんの夢を叶えたいと思っています。江口のりこさん、千葉雄大さん、松尾諭さんをはじめ、尊敬する先輩方との時間を楽しめるよう、一層精進して参ります。
どんな作品でも、登場人物それぞれに、ご覧になるお客様なりの像があると思います。それを壊すのも寄り添うのもその作品の色だと思うのですが、この舞台がどんな色になるのかとてもたのしみです。イマジナリー彼氏はなかなかできない体験だと思うので、一生懸命頑張ります。
横山さんの書く関西弁の台詞は軽妙で聞き心地が良く、いつかああいう台詞を口にしたい、と思っていたので念願叶ったりですが、今回に関しては正直なところ、江口さんが横山さんの書く台詞を話すのを聞くのが楽しみです。小山さんの演出は二度目となります。前回は太った猫の役でしたが、今回は人間の役なのでちょっとだけ進化した姿をお見せできればと思います。
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