夏川椎菜、川久保拓司、宮地大介ら出
演で、イプセンの傑作社会劇『人形の
家』を能舞台にて上演
現代のベルリン。クリスマスの三日間の物語。
優しい夫と一人娘に囲まれ、何不自由ない生活を送っているノラ。
夫のトルヴァルは年明けから、銀行の頭取への就任が決まり、
人生の〈勝ち組〉である事が約束されている。しかしノラの瞳はどこか暗い。
ひさしぶりに再会したクリスティーネに、ノラはかつて夫が病気になった時、
弁護士のクログスタから借金をして救った過去を打ち明ける。
実はノラはその際に、父のサインを偽造していた。
トルヴァルの就任によって解雇が決まった〈負け組〉のクログスタは、
解雇が撤回されなければ、ノラの不正を暴露すると脅す。
クリスマスが終わり、運命の時が迫る――
「何千万、何億、何十億という〈女〉が、自分を犠牲にしてきた……」
現代のノラは、〈人形〉ではなくひとりの〈人間〉として、
安住の地を旅立ち、どこへ向かうのであろうか?
夏川椎菜 コメント
また深作組に参加できることをとても嬉しく思います!
『オルレアンの少女』のジャンヌ、『未婚の女』のウルリケと、どちらかといえば少女寄りの女性を演じてきましたが、今回演じるノラは(ライフステージ的な意味で)少し大人な女性になります。
私自身が未だ経験していない、苦悩や感情をもっていると思うので、そこを「わからないから」と決めつけず向き合い続けたいと思います。
アーティスト活動を通して、自分と向き合ってきた経験が活かされる場面も、大いにありそうだったので頑張ります!
《ドイツ・ヒロイン三部作》のスタートダッシュヒロインとして、皆様の胸の中にノラをしっかり刻みつけます!!
ふと稽古場で行き詰まった時、「深作組の作品って、役者がそのまま存在することが大切じゃないですか」と、共演者の皆さんに示唆を与えてくれる、頼りになる〈座長〉に成長したナンちゃん。そんな彼女と一緒に、大好きなイプセンの作品に挑める事は、演出家にとって何よりの喜びです。長い付き合いとなる素晴らしい役者の皆さん、スタッフの皆さんも揃いました。今回の大千秋楽は、御縁の深い水戸芸術館 ACM劇場にて行われます。現代のノラが、どんな風に〈能舞台〉の上に現れるのか? ぜひ皆様、劇場で目撃してくださいませ。
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