LITEの20年は「足りないものを補う活
動」だったーー武田信幸が語る新作『
STRATA』、そして新しいことに挑戦し
続ける理由、Podcast『speakeasy po
dcast』xSPICE連動インタビュー

海外音楽情報専門Podcast『speakeasy podcast』とSPICEの連動インタビュー企画。今回のゲストは、結成20周年を迎えたインストロックバンド・LITEのフロントマン武田信幸(Gt.Vo)。バンドとして新たな挑戦をした、約4年半ぶりとなるニューアルバム『STRATA』についての話はもちろん、担当した映画のサウンドトラック、DE DE MOUSEとのFake Creatorsとしての活動、音楽NFT、バンドのアプリ・The Room、インディーバンドとしてのコミュニティ作りなど……。多角的な活動の軸となっている、「新しいことをやっていくこと」「新しい人に聴いてもらえたら」という想い。そして、常に影響を受けている同世代バンドについてなど、番組ナビゲーターの竹内琢也がじっくりとインタビュー! Spotifyでは音声と楽曲を組み合わせた【Music+Talk】で(音声限定のパートも)、SPICEではテキストでまとめてお届けする。
バンド活動、映画音楽、NFT、コミュニティづくりなど……
多角的な取り組みの軸にある想い
ーー今年で活動21年目に突入しましたね。私は以前、FM802のDJをしていた時にLITEにスタジオライブをやっていただいたりと縁があって、直接こうしてお会いしてお話するのはお久しぶりとなります。リリースされたアルバム『STRATA』についても色々お聞かせいただきたいのですが、LITEとしても武田さんとしても、非常にいろんな活動をされてるという印象があります。 今回のアルバムは2019年以来、4年半ぶりとなりますが……その間、いろんな活動が増えてきた期間だったんじゃないかなと思うんですけど、いかがでしたか?
ちょうどコロナ禍でライブができない期間ということもあって、いろいろやらせていただきましたね。大泉洋さん主演の映画『騙し絵の牙』のサントラをやらせていただいたり。これは、監督が脚本を書いている時にLITEの音楽が浮かんだと言ってもらって。
ーー監督のインタビューを拝見すると、LITEの音楽を聴きながら脚本を書かれていたそうですね。
そうおっしゃってましたね。依頼があって、そういう意思を伝えてもらって「やりましょう!」と言ったんですけど、2ヶ月で36曲作ったんですよね(笑)。最初聞いた時は、ぶっとびました。
ーーなかなか通常の制作では考えられないスピードですよね。
そうですね。映像は出来上がってるので、そこに合わせる曲と言われて。「このシーンは、1分30秒くらいでブレイクがあるから止めてください」みたいな。
ーー監督の中にイメージが完全にあったんですね。
めちゃくちゃ明確にあったんですよ。「リファレンスもこういう曲で」みたいなイメージも伝えられて。
ーー最初に映画を観たときは音が入ってない状態ってことですよね。そこからリファレンスを当てたものを観たということですか?
一部はそうだったんですけど、大部分はなにも(音が)当たってなくて。こっちのイメージで全部作ってくださいと。
ーーそうすると、いつもとは制作方法も変わってきたんじゃないですか?
そうなんです、作り方そのものがやっぱり変わってて。もともとLITEでは、音の偶発性のような、音を合わせた時に「ここの繋がりとか響きって面白いね」というところから膨らませて作ってきたんですよ。
ーー割とセッションが軸になってくると。
はい。家で1人で作るにしても、機械とのセッションというか。ドラムを入れて、ギター弾いた時に「このリズム面白いな」「ビート面白いな」みたいなところから作っていくんです。
ーーどんどんぶつけ合って、変化させていって、最終的に楽曲が生まれるという。
そうですね。いわゆる機能的に作っていくみたいなところが大きいんですけど、映画は映像のイメージからそこに合う曲を作っていくという。
ーーLITEとしてはそこまで多くない方法だったんですか? CMの音楽とかもされてますよね?
CMで1、2曲とかはありましたが、30数曲もやるのは初体験でした。なので作る前は全然イメージが湧かなかったんです。「僕らの音楽はこの映像に本当に合うのかな?」「監督がいいって言ってるから……」みたいな感じでやったんですけど、音をはめてみたら「意外と合うじゃん」って思いましたね。
ーー映画を見たところ、LITEの音楽が非常に重要というか……インパクトというか、音量的にも結構「鳴ってる」という印象がありましたね。
そうなんですよ。声とぶつかりまくるギターみたいな。
ーー映像先行で音楽を作ってみたことで、クリエイティビティに変化もありましたか?
LITEでは楽器とのセッションで作っていたところが、映像とのセッションみたいになったとすると本質的には変わらないのかな。判断基準が音の重なりじゃなくて映像とのマッチになるだけで、あんまり深く意識することは逆になくて、自然とできたのかなと。それに歌が入ってると、歌詞などいろいろ要素が入ってくるので難しいのかもしれないですけど、楽器だけなんでシンプルに考えられたかなとも思いますね。
ーーそれから、アルバム収録の「Deep Inside」と「Dark Ballet」はステムデータを公開されていたり、新しい取り組みもされていますよね。DE DE MOUSEさんとのFake Creatorsとしては、ドロップボックスのフォルダーから色々とデータを無料でダウンロードできる取り組みをされていたり。新しいことをどんどんやり続けてるなっていう印象があります。
Fake Creatorsで言うと、音楽NFTとして音と画像を乗っけて出す、みたいなこともやっていますね。
ーー 一時期、NFTの文脈でインタビューを受けられてることが多かったですよね。
そうなんです。NFTっていま難しい時期になってるんですけど、可能性は全然あると思っていて。やり始めたキッカケもLITEに繋がるんですけど、音楽を作って、DE DE MOUSEやLITEのファンに聴いてほしいというのはもちろんなんですけど、「今まで届いてないとこに届けたいよね」という話から、「NFTというのがあるらしい」と。海外にコミュニティがあって、そこで一気に爆発することもある、みたいな事例もあったのでちょっとトライしてみようというモチベーションだったんですよね。
ーーちょうどコロナ禍のタイミングですよね。やってみてどうですか?
やって良かったなとは思うんですが、それによって音楽の見える世界が変わったかというと、また別の話かもしれません。どちらかというと、アーティストの活動方針や活動のマネタイズだったりとか、物販の1つだったり、コミュニティをどう作っていくのかみたいな話のようにソフト面というんですかね。とはいえ、新しいことをやっていくことがモチベーションとしてあって、新しい人に聴いてもらえたらいいなというのがあったので。実際に、海外の人にEEFTを買ってもらったりして、コミュニティに入ってもらったりということも起きたので。
ーー武田さんって、行政書士でもありますよね。それと、音楽配信サービス「FRIENDSHIP.」にも携わっているのですか?
FRIENDSHIP.の本体ではないんですけど、サブプロジェクトの「FRIENDSHIP. DAO」(ブロックチェーンの技術を活用したグローバルコミュニティ)を作っていて、そこにも入っています。
ーーそこでは何をされているのですか?
好きなことを言う、っていう役割ですね。
ーーどういうことですか(笑)?
FRIENDSHIP.がアーティストの音楽を広めて、還元・貢献していこうとしている中で、FRIENDSHIP. DAOはというとそのFRIENDSHIP.を拡張するコミュニティなんですよ。なのでコミュニティの中で参加者がアーティストを応援できる仕組みを作って、より再生数を伸ばしたり、伸びればアーティストにもブロックチェーンを使って価値のあるコインみたいのを生み出して還元するという、その上下の振り幅をひっつけるコミュニティーなんですよ。そこにはブロックチェーンの技術が必要で、NFTの話にも繋がるんですけど、そういう活動もしていますね。
ーーそれらの新しい取り組みは、バンド活動をしていて色々と思うこととかが出てきて、武田さん個人の活動にも繋がっていったのでしょうか?
僕の中では軸があると思ってやっていて。そもそも行政書士を取ろうと思ったキッカケというのが、インディペンデントバンドと言われる我々みたいな活動してるバンドが、もうちょっと広める方法を得たり、生活できるマネタイズがあったりとかしてもいいんじゃないかなと思ってて。そういう助けになりたいな、みたいなところから、例えば確定申告だったり補助金だったりのこともみんな知った方がいいよね、という想いがあるので行政書士として貢献してると思ってるんです。それと同じで、FRIENDSHIP. DAOはアーティストに還元されると生活が成り立つ、みたいな世界を目指してるんです。インディペンデントが、いい感じになったらいいな、と。音楽で暮らせる夢みたいなものを、ストリーミング​が台頭してる中でも、実現できるんじゃないかなと希望を持っているので。やっぱりインディペンデントバンドというか、規模が大きくないバンドといえば、CDの売り上げや物販、ライブの売り上げがぱっと思い浮かぶんですけど、僕はNFTもその1つになると思っているんです。それは収益の1つになるかもしれないし、コミュニティーを形成していくみたいな話かもしれないし。
ーーなるほど。ちなみに、NFTでいうと海外のリスナーにも届くといういいところもあると思うんですけれど、逆に批判もあったりしましたか?
ありました。びっくりしたんですけど、Fake Creatorsで「NFTを出します」というニュースを出したら、LITEのファンが「お前たちだけはそういうことするバンドじゃないと思ってた」と言われて。それはNFTの悪い部分を見てるというか、ちょっとうがった見方だと思ってるんで、そう伝わっちゃうよなと。だからこそFake Creatorsでは、しっかりと「こういう意味、意図でやってます」と書いてやっていくことに繋がったんです。
ーー2019年には、アプリケーションのThe Roomもローンチされましたね。これはLITEのいろいろなコンテンツが定期的にアップロードされる、ファンクラブアプリということでしょうか?
そうですね。今回、アルバムには9曲が収録されていますが、9曲になる前のボツ曲とか将来にシングルとして出るかもしれない曲がたくさん埋まってたりするんですよね。(アルバムに入った)曲の別バージョンとか、アウトテイクとか。
ーーそこでは編集作業とかも公開したりしてますよね。
そうですね、レコーディング風景をただ流して配信するとか、そういう裏側を見てもらうことで作品の深みみたいなところを感じてもらったりするのかなと。それに単純に埋もれちゃう曲とかがあって、もったいないなと思ったんですよ。
ーー今回のアルバムに向けて作ったけど、埋もれちゃったり入らなかったものっていうのは結構あるんですか。
Ver. 2みたいなのを入れると結構いっぱいありますね。メロディーがそもそも違うとか。楽器が違うとか。それって僕らはそれで終わっちゃってもいいけど、例えば近いファンの人は興味を持ってくれると思うので、そういう人たちにも楽しんでもらいたいなというのが、The Roomですね。
「この20年が40年続くかというと、ちょっとわかんない。
そう考えると、やり残して終わるのはちょっと嫌だなと思った」
ーーそういったいろいろな活動をたくさんされていることで、アルバムの制作方法にも変化もあったのかなと。
ありましたね。象徴的なのは、6曲目に入ってる「Endless Blue」です。僕たちは初めはジャムセッションで作ってたんですよ。完全ジャムセッションで作ったんですけど、ある頃からDAWとかLogic Proみたいなソフトを使い始めて、それがメインになってたんです。だから、誰か個人が作るとか、僕が大体9割ぐらい作って残り1、2割をみんなで作るみたいなやり方が、ここ最近のメインだったんですけど「Endless Blue」に関しては文字通りみんなで作った曲になっていて。元ネタはドラムの作ってきたリズムパターンに、ピアノとかギター乗っけてっていうのが2段階目で、最後にベースと歌をのっけるやり方で作ったんですけど、このやり方は初めてだったので、みんなが意思を持って作るみたいなことが、今回はなにか起きつつあったのかなと。
ーー今回のアルバムで「Endless Blue」は1番最初に先行でリリースされていますよね。ということは、一番最初に作ったアルバムのキッカケとなる曲だったのでしょうか?
そうですね。最初に作った曲で、唯一みんなで作った曲です。
ーー「Endless Blue」もそうなんですけど、どの曲も1曲の中で展開が多い印象があるんですけど、それはさきほどのお話の作り方に起因してくるんですか?
作り方というか、それは意図みたいなところかもしれなくて。今回のアルバムは歌を入れてたんですけど、それによって外に広がっていくというか、インストバンドにとどまらない何かみたいなことを目指しているんですよ。例えば、ラップだったり、メロディーが入ってる歌だったり、そういうのが好きな人にも聴いてもらいたい、というのもあって。なので、楽曲の途中で展開が変わったり、すごい低音から高音まで使ったりする音質の幅もあれば楽曲のダイナミズムの幅もある、という意味でも全体のテーマが「幅」なのかなと。
ーーアルバムの1曲目は「Upper Mantle」で始まります。そして8曲目が「Lower Mantle」ですね。この2曲がタイトルも音の感触みたいなものも近くて、呼応するものを感じました。元々あった曲が2曲になったのかなとか、いろんな想像しちゃうような。
さすがですね、正解です! 先に8曲目の曲「Lower Mantle」があって、この曲のフレーズを使って「Upper Mantle」を作ってるんですけど、2曲目の「Deep Inside」から始まる感じではないなと思って、この2曲目に入っていくための曲が必要かなということで「Lower Mantle」から派生させて作ったんです。「Upper Mantle」は地球の断面図で「Lower Mantle」が中層部なので、「Deep Inside」で中に入っていく、みたいなタイトルの仕掛けになっています。
ーーなるほど。アルバムタイトルの『STRATA』も「地層」という意味ですよね。というタイトル自体がそういう意味ですか?
そうですね。そこからちょっと派生させて、地球全体みたいな意味に。
ーーアルバムジャケットもそういうことですよね。
そうですそうです。これも地層をイメージしてるんですね。
ーー最後の「Left Unsaid」もすごく印象的だったので、1曲目から8曲目までがひとかたまりのように感じました。
そうかもしれないです。9曲目は、実は結構前の段階からネタ自体があって作ってはいたんですけど、「LITE」を考えないで作ってた曲なんですよね。
ーーそれはすごく納得しますね。
歌もこういう歌じゃなくて、違うメロディーの歌をのっけていたり。なんならあのアコギ1本でも成り立っちゃう、みたいな曲を作ってみていたんです。だけどさすがにアコギの曲が最後に入っていたら、振り幅が半端ないしやばいなと思って(笑)、他の曲にちょっと近づけたところもあります。なので本来は、ちょっと別の文脈でした。
ーーなるほど、腑に落ちました。それと今回、ボーカルが入ってるのがすごく印象的なんですけど。これって結構、大きなことじゃないですか?
本当にそうっすね。ちょっと歌が入るとかは過去にやってはいるんですよ。だけど、LITEのイメージをみんなが持ってる中で、がっつり歌を入れてメロディーで歌うとなると、みんな面食らっちゃうし……とか、考えたりして怖かったです。もともと歌ってるバンドからすると、「インストバンドがいきなり歌い出して」と素人感を感じるかなとか。逆の立場だと、ちょっと思っちゃいますから。歌ものがインストを始めたって(笑)。それはそうだよなと思うので、インストバンドの域を出過ぎないように、歌や声にしたかったというのは、やっぱりありました。
ーーそれは前々からあったんですか? それとも今回初めて出た?
前々からあったといえば、そうだと思います。「歌を入れたらどうかな」くらいのことを考えたことはあったと思うんですけど、(LITEを続けてきた)この20年が40年続くかというと、ちょっとわかんないなというのもあるし。30年続くかな、みたいなことを考えた時に、やり残して終わるのはちょっと嫌だなと思ったんですよね。なので「ちょっと怖いけど、やってみよう」みたいな気持ちが沸々とありました。メンバーはどう受け止めるのかなって怖かったんですけど、1曲作って聴かせてみたら「これいいんじゃない」となって。僕も怖かったんですよね、メンバーにもどう受け止められるか。意外と「いいよ!」みたいな感じになったんで、「信じてやるか!」と。だから今回は自分を信じて、「これ絶対いいよ!」となってやったというよりは、僕もわかんなかったんで、メンバーがいいと言ったら「よし、じゃあやってみようか」みたいな、そんな感じだったかもしれないです。
ーー今回、武田さんはアルバムについて「全曲LITEにとって新しいことしかしていない楽曲を詰め込んだ作品になったと思います」とコメントされていて。やっぱりLITEとしても武田さんにとっても、新しいことをやるっていうのは重要ですか。
やっぱり重要ですね。それはLITEを結成した時から変わってないのかなと思っていて。幅は小さい時もあるかもしれないですけど、さっきのNFTだったりThe Roomだったり、そういうみんながやってなさそうなことをやってくこと自体がワクワクするというか。バンド活動もそういうことなのかな、と思ったりするんです。
ーーバンドを20年続けてこられた中で、もうなんか興味がある新しいことはないな、とかってあんまりなかったですか?
小さい波で言うとその繰り返しかなと思ってて。今回もアルバムを作り終えた時に、「次、どうしよう」みたいな。もう歌を入れなくても​みたいな話とか、心の中ではそういった上下を繰り返している感じですよね。
ーー結構、ポンポン新しいやってみたいことが出てくるタイプだったりしますか?
それもめちゃくちゃ波がありますね。今考えると、「新しいことをやりたい」というのが根底にあるとして、それが逆に足かせになることもあるのかなと。「次の新しいことを探さなきゃいけない」となっちゃうことも確かにあるかもしれないなって。それをいろいろ外からの影響だったり、自分たちで得た音楽のヒントを受けて今まではやってきたんですけど、それでもやっぱり上下がありましたね。これからその波で期待するところとしては、海外に出てくタイミングがあるんところなんですよね。
ーー2024年5月にはデンマーク、イギリス・ロンドンのフェスにも出演が決定してますね。
そこからツアーを何本か回る予定なんですけど、久しぶりの海外なんです。コロナ以前からすると4年ぶりくらいなので、その間、海外の反応をダイレクトに感じられてなくて。これから行くところで外部からの盛り上がりを感じられると、例えば「歌ものって海外でこう受けとられるんだ」みたいな発見があったら歌ものをやっていくかもしれないし、逆だったらもう一切シャットアウトしてインストに戻るかもしれないし。
ーー今回作ったものを海外の人たちにぶつけて、その反応でまた自分たちがどうしていくかも決まっていくかもしれないし。
そうですね。それが1つのモチベーションになるかもしれない。なんとなく今お話していて思うのは、LITEの活動そのものが「足りないものを補う活動」だったのかなと思っていて。
ーーそれはどういうことですか?
アルバムを作り終えた時に、100%で終わることってやっぱりないんですよね。100%、120%でできたな、ということはなくて。「やりたい」という気持ちのもうちょっと手前には、「もうちょっとこうだったら良かったな」とか「これ足りなかった」とか、「やっちゃった」な、みたいな。そういう足りないところを1つずつ埋めていこうとしていくことが歯車になってきたのかなって。その歯車が小さい時もあれば、大きい歯車の時もある、みたいな。そういう動かし方を、20年してきた感じかもしれないですね。
ーーちなみに、今現在で影響を受けてるものとかってあるんですか?
やっぱり近い人ですかね。なんだかんだ言って、同世代のバンドに「負けたくない」みたいなのが、やっぱりあるんですね。雑草魂というか、「生えてやる」みたいな。直近で言うと、台湾のElephant Gym(大象體操 / エレファントジム)は、僕らがある程度活動してた時に「昔から聴いてました! 憧れてました!」みたいなことを言ってくれていて、一緒にツアーも回ったりしていて。この間も東京に来てたんですけど、Spotify O-EASTがSOLDOUTしていて。そういうのを見ると、「すげえな」「ぜってえ、生えてやる」みたいな(笑)。そうやって近いバンドにすげえなと思いながらも、なんかちょっとまだやれることあるし、悔しいなっていう。そういう影響っていうのは、やっぱありますよね。
ーーいろんなお話を聞けて嬉しかったです。ライブも楽しみにしています! 今後のライブ、フェスの出演、それから海外はデンマーク、ロンドンの他にも決まっているんですか?
そうですね、2週間ほどかけて回る予定です。ライブでは、アルバムを落とし込む作業みたいなのもやっているので、聴こえ方がだいぶ変わってくると思います。音源で聴くと「あれ、これLITEなの?」みたいに思うところがあったとしても、ライブではきっとLITE以外の何者でもない、みたいな曲になっていると思います。
取材=竹内琢也 文=SPICE編集部(大西健斗)

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