「エモおもろい」が今回のテーマ~望
月歩・秋元真夏らが作り上げる、舞台
『鍵泥棒のメソッド→リブート』稽古
場取材会レポート

2024年1月に上演する、舞台『鍵泥棒のメソッド→リブート』の稽古場取材会が行われ、その模様が公開された。
2012年に公開された映画『鍵泥棒のメソッド』は内田けんじが監督・脚本を務めた作品で、第85回キネマ旬報ベスト・テンで日本映画脚本賞や芸術選奨文部科学大臣賞、第36回日本アカデミー賞・最優秀脚本賞を受賞し、韓国や中国でもリメイクされるなど、根強い人気を誇る作品だ。国内でも2014年、2017年に舞台化されるなど大きな話題を呼んだ。
今回、上演台本・演出をマギーが担当しコメディ要素をふんだんに盛り込んだ作品に仕上げる。主演には、今作が舞台初主演となる望月歩、伝説の殺し屋・コンドウを小路勇介が演じる。
この日は、望月演じる桜井と小路演じるコンドウが再会するシーンなど、4シーンを披露。コンドウと秋元真夏が演じる香苗が初めて会うシーン、病院の会計で再びコンドウと香苗が出会うシーンでは、香苗がコンドウに対して想いを寄せていく姿が笑いをふんだんに織り交ぜながら描かれた。
桜井がコンドウのアパートに向かうシーンでは、コンドウの携帯にかかってきた電話に出た桜井と電話している相手のすれ違う会話が面白い。今後の展開に期待が高まった。
シーンの合間には、マギーがキャストの元に歩み寄り、演出をつける姿も見られた。「アクセルが上がってくるイメージで」「アンティークのイスだと思ったのに、実は新品だった。でも、買いたいから買う。そんな感情」など比喩を多用したマギーの説明が印象的で、キャストたちは真剣な表情でそれを聞くと、何度も頷き、自分の中に落とし込んでいる様子だった。
その後に行われた取材会には、マギー、望月、秋元、鈴木杏樹が登壇。まず、望月が「稽古がすごく楽しいです。ただ、楽しいだけでなく、自分の準備も怠らず、本番まで楽しくできたら」と今の心境を語った。
続いて秋元も「舞台の経験があまりないので、最初は緊張していましたが、皆さんが温かく迎え入れてくださって、笑いが絶えない現場なので、毎日、楽しく稽古しています。分からないところもマギーさんが明確に教えてくださって心にストンと落ちるので、それをしっかり吸収して頑張りたいと思います」と意気込んだ。
スナックのママで殺しの標的となる綾子を演じる鈴木は「昔からマギーさんたちがなさっていたジョビジョバというコントチームが大好きで、またこうしてマギーさんの作品でご一緒させていただけるのが夢のようで、毎日のお稽古が楽しいです」と笑顔でコメント。
自身の役柄については「ドラマ『相棒』の月本幸子さんへのオマージュがところどころに垣間見えたりするので、自分の中で懐かしかったり、楽しかったりしています。幸子さん、まさかここにいたのというニュアンスを含めながら演じたいと思います」と話した。
そして、マギーは「“エモおもろい”というのが今回のテーマです。面白いだけじゃなくて、ガツンとくるメッセージがあるような、自分の生き方を投影したり、考えたくなるようなこともやってみようと思っています。フレッシュなメンバーが揃っているので、そんなみんなと一緒に“エモおもろい”を作っているところです」と説明した。
舞台には2度目の出演にして初主演となる望月だが、「最初はものすごく緊張していて、どうしようと思っていたのですが、マギーさんとお話しした時『チームで作っていくものだから、いつも通りでいい』と言っていただいたのが大きかったです。最初は押しつぶされそうでしたが、今は楽しいだけで過ごせていて幸せです。先輩方の背中を見ながら、精一杯やらせていただければと思っています」と想いを明かした。
一方、秋元も本作が2度目の舞台であり、乃木坂46を卒業後、初舞台だ。秋元は「稽古初日は人見知りが酷すぎて、皆さんの目を見るのも緊張するくらいでしたが、皆さんが毎日話しかけてくださったおかげで馴染めました。私の声が高くなりやすかったり、テンションが上がると早口になったり、自分でも気づけなかったことを発見できているので、今後の自分にも活かしていけることをたくさん教えてもらっています」と笑顔を見せた。そして、「乃木坂時代に好きでいてくださった方も来てくださると思いますが、この作品を観たいと思って来てくださった方も満足させないといけない。『女優もやっています』としっかり言えるようにならないといけないなと思っています」と力を込めた。
「リブート」と題された今作。改めてマギーは「キャストが決まってから上演台本を書いたので、それぞれのキャストに合わせた役柄になっています。もちろん基本的な設定は変えていませんが、映画とは役柄以外のバックストーリーや年齢も大胆に変えさせていただいています。舞台では、役の感情にフォーカスを当てているので、どういう気持ちで動いているのかがなるべく伝わるようにしたい。そして、日本一面白い漫談家の街裏ぴんくくんが参加してくれているので、街裏くんの漫談と演劇的な役者が心情を語るモノローグがクロスオーバーしていく演出をしようと思っています。一番強調しているのは笑いの要素が多いということなので、演劇を観たことがない方の入口になればいいなと思います」とアピールした。
最後に、望月からまさに取材会に登壇したメンバーでラジオ特番を放送することが発表された。放送は2023年12月28日(木)12:00~13:00に生放送。「いよいよ開幕!舞台『鍵泥棒のメソッド→リブート』スペシャル」を聞いて、一足早く舞台『鍵泥棒のメソッド→リブート』の世界を感じて欲しい。
聴き逃し、そして、見逃さないでおこう。

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