太田裕美がゲスト出演する『古武道納
涼会~七夕の前奏曲』開催、KOBUDO-
古武道-妹尾武(ピアノ)オフィシャ
ルインタビュー到着

藤原道山(尺八)、古川展生(チェロ)、妹尾武(ピアノ)によるインストゥルメンタル・ユニット、KOBUDO-古武道-が、7月1日(土)に新歌舞伎座にて『古武道納涼会~七夕の前奏曲』を開催する。公演の前に妹尾武が来阪し、プロモーションを実施。オフィシャルインタビューが到着したので紹介する。

純邦楽・尺八の藤原道山、クラシック・チェロの古川展生、ポップス・ピアノの妹尾武と、 異なるジャンルで活躍するトップアーティストが2007年に結成したKOBUDO-古武道-。日本の伝統と感性を大切にしながら、様々な音楽のルーツを取り入れ、新たなインストゥルメンタルの世界を創造している。
大阪・新歌舞伎座では2013年より毎年、ゲストを迎えて演奏会を開催、翌年からは6年続けて『古武道忘年会』を12月に行ってきた。また、結成15周年の2022年は3月に『古武道歳時記~浪速春しぐれ~』のタイトルで、ゲストに岩崎宏美を招き、メモリアルイヤーを寿いだ。
そして2023年は『古武道納涼会~七夕の前奏曲(プレリュード)~』と題し、初の夏公演を開催。ゲストに太田裕美を迎え、ヒット曲などのコラボレーションも予定している。開催を前にピアノの妹尾武が取材に応じ、公演をPRした。
――今年は夏の大阪に来られるということで、新鮮味などありますか。
夏の新歌舞伎座ということで、僕は個人的に夏派、夏が大好きなので、今からすごく楽しみですね。当たり前ですが、気温も冬とは思いっきり違うので、雰囲気も変わってくると思います。
――楽曲も『納涼会』にふさわしいものを。
はい。なるだけそういうものを盛り込でいこうと、七夕にちなんだような曲も演奏しようかなと思っています。
――そしてゲストが太田裕美さんです。
僕たち3人とゆかりがあったり、一度でもご一緒したことがある方に出ていただいてきたのですが、もう16年目だから、誰に来ていただくかと考えることから大変で。太田裕美さんは、チェロの古川くんが高嶋ちさ子さんのつながりで太田さんのレコーディングに参加したことがきっかけでご縁ができて、今回、ゲスト出演をご快諾してくださいました。
――太田さんの印象を教えてください。
太田さんはテレビの向こう側にいる方、「歌謡曲のお姉さん」という感じでした。なので、まさかご一緒できるとはと、いい意味で緊張感がありますね。太田さんのお声は、全然変わらないのでびっくりします。太田さんに出ていただくにあたっては、歌と演奏でお互いを引き立て合えるよう、楽しんでもらえたらと思っています。
――太田さんの楽曲も楽しみですね。
「木綿のハンカチーフ」はマストでやります。今回は僕たちが太田さんの曲をいろいろ聴いた上で、「こんな感じでどうですか?」と打診しまして、どの曲もすぐOKしていただきま した。
――たとえば「木綿のハンパチーフ」でしたら、どんな編曲になるのでしょうか。
僕は歌も作曲するので、原曲のイメージを壊さないように。かつ、KOBUDOらしさが生きるようなアレンジができるのがベストだと思っています。国民的なヒット曲は、聴く人のイメージがそのまま残っているので、なるだけ曲を崩さずに、この楽器の編成で印象に残っていただけるようなものを心がけています。
――昭和の歌謡曲はシンプルですけど、その分、難しそうですね。
そうなんですよ。しかもテンポのある曲に限って言えば、KOBUDOには打楽器がないの で、三人の演奏だけでどうやって躍動感を出していくかということも難しかったりします。 ただそれもケースバイケースなこともあって、同じ楽曲でも様々なジャンルのアレンジをされている場合は、いろんなバージョンを吸収して、タンゴっぽくしたりとか、そういうこともしています。
――KOBUDOさんは、去年15周年を迎えられました。お三方の音楽も変わりました か?
昔から仲がいいので、音楽的にも15年以上の阿吽の呼吸ができていると思いますね。余計な言葉が要らなかったり……。音楽ってやっぱり人となりというか、その人が全部出ちゃうと思うので、音楽を通じてそういうものを垣間見られることは楽しいです。
――では、ライブの醍醐味はどんなところに感じられるでしょうか。
家でCDを聴いているだけじゃなくて、お互いに歳を重ねていって、また同じ場所に戻って、お客様と一体になって、「元気だった?」みたいな、「僕たちの元気をお届けします」っていう、そういうやりとりがライブの醍醐味だと思っています。月並みですが、やっぱり聴いてくださる人がいてこその音楽なので、三人が集まって生まれた音を生で届けるということ がすごく大切だと感じます。僕たちはインストゥルメンタルなので、歌と違って言葉があり ません。情景とか、自分なりの思い、伝えたいという気持ちを音だけで伝えることは、なかなか難しくて。特にピアノはお客様に顔を向けて弾いていないので、演奏しているときは正面から向き合うことはできないですが、こっちの熱といいますか、思いを精一杯届けようと。 届かないことはないと信じて演奏しています。
――改めて、藤原さん、古川さんについて教えてください。
道山のことは、僕は勝手に「女優」と呼んでます(笑)。すごく姿勢がいいんですよ。まさに竹の楽器の奏者という感じです。道山とはレコーディングスタジオで初めて会ったので すが、最初は顔を知らなくて。尺八奏者と聞いても虚無僧のイメージしかなかったので、どんな人が来られるのだろうと思っていたら、白馬の王子様みたいな人が現れて。今はもうい い歳ですが、20年くらい前はそうでした(笑)。さらに尺八を吹いたら全然、イメージと違っていて、フルートみたいな音がして。何もかも度肝を抜かされたのが最初の出会いだっ たので、インパクト大でしたね。すべてが180度違うみたいな。当時、レコード会社の方がつけた道山のフレーズが「和楽器界の貴公子」で。そりゃそうだなって思いました。
――古川さんとはどんな出会いでしたか。
古川は大学が一緒なんですよ。彼が後輩で。でも顔を知っていたぐらいで、一緒に演奏した ことはありませんでした。卒業してプロになって自分のソロアルバムの時に弾いてもらったのが最初のセッションで、初めて音色を聴いたときは、大人と少年の間をたゆたうような、 色気があって、優雅で、官能的と言いますかね。でもピュアな面もあって。おそらく何回か聴いたら「これは古川のチェロだな」って分かるような音色です。
――それぞれにご自分の音を持っていらっしゃる。
そうですね。だからやっていて楽しいし、楽器は弾く人によって全然違ってきますから、その点も面白いですね。
――KOBUDOでは、各々がご経験されたことを持ち寄って奏でられる。
まさにそうですね。年月が経てば色んなことが起きますが、それぞれに乗り越えて、また一緒に演奏する。まさに生活の延長ですね。まだまだ尽きません。お客さんのアンケートを読 むと「音で心のささくれが取れました」と書いてくださる方もいて、すごくうれしいし、音 楽を必要とされていることは本当にありがたいと思います。だからこそ、僕たちも健康的な 生活をして、音楽で日々の疲れを癒してもらえたら、これ以上うれしいことはありません。 それこそがライブだと思うんですよね。ライブは2時間ぐらいの時間ですが、その間に心のデトックスじゃないけど、そういう気持ちになってもらえたらうれしいです。
取材・文=岩本和子
チケットはイープラスほかプレイガイドにて発売中。

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